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成果の行方3
「いろんな高校の人がいるし、仕方ないよ。待合室行こっか」
「……うん」
颯太が頭を撫でてくれる。僕は小さく頷いて一緒に建物の中に入った。
「あったかー」
「高校生いっぱい」
「ふふ、当たり前でしょ」
色々な高校の入り混じるロビーを進んで、待合室の中の一つに入る。ここにいらない荷物を置いておくみたいだ。
もう既に人がたくさんいる。
「わ〜亜樹くんに間宮くんだ」
「あっ、凛くん」
長机の一角に凛くんと轟くんがいた。手招きしてくれるから、ありがたく荷物を置かせてもらった。
「今日寒いな」
「雪やばいし」
「足濡れたんだけど、最悪〜」
知り合いに出会うと何故だか緊張がどんどんどこかへ行ってしまう。まるで教室の中にいるみたいな気分だ。
緊張ではち切れるよりはマシだけれど。
「亜樹くんもしかして部屋別?」
「一組の後ろの方だけ途切れてたよな」
「うん、そうなんだ」
「え〜残念〜」
一組の人以外に顔見知りの人はほぼいない。かろうじて顔がわかるかもくらいのレベルだ。
やっぱり寂しい。
無意識に颯太の制服の裾を摘んでしまう。
「亜樹、ちょっとこっちおいで」
「へ?」
疑問符を浮かべるが、颯太は無言で僕を部屋の外へ連れ出した。
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