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成果の行方8

二次試験対策の日々も終わり、あっという間に家庭学習期間になった。三年生だけ登校しなくていい期間で、好きな場所で勉強をしていい。もう既に受かっている人は実質春休みだ。 僕はリズムを崩したくなかったから、毎日学校の図書室に行って勉強していた。 家庭学習期間中、颯太とは電話かメッセージのやり取りをするくらいで、会うことはなかった。 寂しい気持ちを押し込めて、いや、その余裕もないくらいに勉強を詰め込んだ。そうしていたらすぐに二次試験の日は来てしまった。 受験票もお守りも指輪もしっかり持って、僕は駅に向かう。 新幹線の通る駅までは電車で行って、学割で買った新幹線のチケットを持ってホームで待つ。 二次試験は親がついていくことが多いみたいだけど、僕は当然一人だ。母さんはわざわざ仕事に行く時間を遅らせて、『頑張って』と言ってくれた。 それだけで十分。 ちらりと腕時計を見る。新幹線が来るまであと十分くらい。 その時、スマホが震える。それはすぐに止まるわけではない。電話だ。 わたわたと僕はスマホを取り出して画面を見る。 「……颯太っ」 『お疲れ、亜樹』 表示された文字を見るなり通話ボタンを押して、興奮した声を出す。

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