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最後の3
「そうた……やぁ……」
「ごめん、泣かないで。亜樹を気持ちよくしたくなっちゃったの」
気持ちよさと恥ずかしさがあふれかえって、僕はとうとう泣いてしまう。声音に涙を感じたのか、颯太は口を離してくれた。
そっと僕の顔を覗き込み、こつんと額をくっつける。僕は甘えるように唇を寄せた。
颯太は素直に差し出してくれる。ちゅっと唇が触れ合う。
そう、思ったら。
「ひぁあ!」
ずぶっと僕の後ろに指が入り込んできた。
「な、で……いきなりっ、ひっ」
「ごめん、亜樹が可愛くてつい」
謝っているくせに指は容赦なく前立腺を押し込む。
散々の愛撫で爆発寸前になった僕のものは、さらなる快感に打ち震える。まだイッてない。出したい。颯太とイキたい。
「も、イキた……」
「いいよ。いっぱいイッて」
「違う……あっ、そうたと、ひぅ……」
「だめだよ、まだ二本しか……」
「最後っ……」
気持ちよくて呂律が回らない。それでもぐちゃぐちゃの思考で颯太に伝えようとする。思わず颯太の言葉を遮ってしまった。
わかっている。今いれたら僕の体に負担がかかることくらい。
でもそれでいい。痛くてもいい。痛くてもいいんだ。颯太となら何でも気持ちいいから。
それに、
「最後だからっ……少しでも、長く……んっ」
少しでも長く、触れ合っていたい。
「煽ったのは亜樹だよ……」
颯太は指を抜き取ると、下着を脱ぎ捨てる。投げられたそれは床に落ちた。
直後、僕の後ろに颯太のものがあてがわれる。
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