916 / 961

最後の4

「あっ……」 ズッと颯太の切っ先が入り込む。 大きくて熱い。それは明らかに異物だ。でも中にあることが当たり前かのように、ぴったりと馴染む。 「……亜樹の中、あっつ……」 「そうた、のもあつ……きもち……」 「煽るなってば」 「ひんっ」 言葉と同時に颯太のが奥にまで届く。不意打ちだったから目の前が白んだ。 性器を駆け上る快感。なんとかイクのは堪えた。 「いじわる……」 「亜樹が可愛いのが悪い」 「知らないもん……」 「そういうとこ」 颯太は僕の後頭部に手を添え、そっとキスをする。ちゅっちゅっと戯れのようにキスを繰り返し、ゆるゆると腰の律動が始まる。 いつも通りの愛の確かめ合い。幸せで確かな時間。 「んっ、んぅ、あっ……あぁっ……」 「亜樹、好き……大好き……」 引き抜かれては打ち付けられて。快感は次から次へとやってきて。 僕は快感に目を閉じる。きっと颯太も快感を追っている。 こうやってお互い夢中になって、熱に溺れる。そんな感覚が、少し好き。 「……あっ、あっん、もう……」 「うん……一緒にね……」 「ひっ、あっ、イクッ、イッ……」 パンパンという音が神聖な夜に響く。 すっかり後ろでイクことに慣れた体は快感を拾う。性器に熱がのぼる。 「あぁあっ」 「……ん」 色っぽい颯太の声を聞きながら、性器から白濁液を吐き出す。颯太は腰を打ちつけながら全て出し切ると、脱力して僕にのしかかる。 すりすりと僕の体に頭を擦り付けてくる。 可愛い。 でもそれとは裏腹に性器の熱は猛々しい。 「……まだまだ終わらないけど……」 「……うん、きて……」 申し訳なさげな言葉に、僕は笑顔で答えた。

ともだちにシェアしよう!