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番外編[姫と王子①]

 大学生になってまもなく、姫野に一緒に暮らすことを提案した。そうはいうものの現実は甘くなく、結局半同棲をしている。俺の家は狭いというわけでもなかったので、そこまで不便とは思っていない。 「ただいま〜」 「おかえり」 「今日は何〜? あ! ハンバーグ!」  俺より遅く帰ってきた姫野が俺に駆け寄る。俺の手元を覗き込んで、嬉しそうに笑った。 「蓮くんのぼこぼこハンバーグ、ボクだーいすき」 「ぼこぼこは余計だ」 「んーじゃあ、漢のハンバーグ?」 「……。なんでもいいから、風呂入ってこい」  ニコニコしながら言葉を綴る姫野に向かって顎をしゃくる。姫野は素直に「はーい」と返事をして、リュックを置きに行った。  そして鼻歌を歌いながら風呂場に入っていく。すぐにシャワーの音が聞こえ始めた。  俺は丸め終えたハンバーグのたねをフライパンに乗せ焼き始める。恐らく出てくる頃に全て出来上がっているだろう。  姫野曰くぼこぼこハンバーグに火が通っていく。ハンバーグの時は毎回馬鹿にされるが、これであいつが笑うなら安いものだと思ってしまう。  今日は何をしようか、なんてことを考えながら、姫野が出てくるのを待った。

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