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夜の出会い5
「えっ、なっ、なっ……」
体を触られるのすら初めてなのに、ましてやこんな、こんな部分を人に見られるなんて。
「少し勃ってる」
「ひぁっ……」
困惑した状態の僕。そんな時にコウさんが僕のをピンッと指で弾いた。体の中心から腹を通り、胸骨のあたりまで、電流のようなものが走り抜ける。
普段からそこまでいじらないので、人から与えられる快感に体がついていかない。
頬を上気させたまま、コウさんを見つめる。
「そんな顔されると、ますます余裕がなくなっちゃうんだよなあ……」
「え……?」
コウさんがボソッと何かを呟く。しかし聞き返しても答えが返ってくることはなかった。
コウさんが右手を持ち上げる。赤く色づいた舌をちろりと覗かせ、指の付け根から先までつっと舐め上げた。
その指を咥え、口内に差し込む。途中まで引き抜き、また入れる。
何回か繰り返して指を引き抜くと、コウさんの唇と指に銀糸が引いた。
「……っ」
まるで僕に見せつけるよう。男といえど危険なことに変わりはないのに、まんまと見入ってしまう。
「……ごめんね」
「え、あの、ど、どういう……」
コウさんの瞳が細められ、口角は少し上がる。けれど本当に申し訳なさそうだ。それでいて、僕が風邪だと思った荒い息も続いている。
いったい何が起きているのだろう。コウさんは何を考えているのだろう。
「ひゃっ……」
コウさんの指が尻に触れる。割れ目に沿ってするっと下がっていく指が、辿り着いたのは、
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