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激動4

「今まで避けてきたが、今日は腹の虫が収まらないな」 その言葉に体はより一層強張る。 僕を見つめる彼の目はまるで獣のよう。怒りと興奮とが渦巻いて、鋭い色をなしている。 「……や、それだけ、は……」 「拒否などできる立場にないだろう」 「……っ」 そう言われれば何も言い返せるはずもなく。 無理やり体をうつ伏せにさせられる。そして彼はカチャカチャと音を鳴らしながらベルトを緩め、僕のズボンを下着もろとも脱がした。 怖くて、怖くて、ソファにあるクッションを手繰り寄せる。 ぎゅっとしがみついていると、濡れた指先が後ろに当てられる。 ああ、本当に、やられてしまうんだ。 この人の前ではとうに恥など捨てたけど、嫌悪は無理だった。自分に対する大きい嫌悪は。 「挿れるぞ」 「んっ……」 その言葉と共に指が僕の中に侵入する。ゆっくりと奥に迫っていく。 まだ指一本なのに、気の持ちようのせいか、内臓が押し出されるようだ。気持ち悪くて、嫌で仕方ない。 「ひっ……」 一番奥に達する前に中の膨らみを彼の指が押す。すると電流が走ったように快感が体を走り抜けた。 コウにされた時もまずここをいじられた。 無理やりに快感を与えられる感じだ。薬を使われて、勝手に快感を拾ってしまう時とは少し違う。 「んん……、んっ……」 「顔を埋めるな」 「……は、ぃ……あっ……」 彼はその膨らみを擦り、押し込み、引っ掻く。 ビリビリと快感が体を駆け巡り、脳が染められていく。気持ちいいに染まっていく。 「やっ……あっ、あぁう……」 「後ろを触っているだけなのに感じているのか」 「ひゃっ、そこ……だめっ……」 彼がソファと体の間に手を入れて、僕の中心に触れる。手を動かして擦ると同時に、後ろには二本目の指が入ってくる。 「あぁっ、やっ……ンァッ……」 後ろをいじられた経験はたったの一回回。コウにされた時だけ。だけどあさましく感じてしまう自分の体。 誰かに快感を与えられるという経験に慣れすぎているのかもしれない。だから無意識に快感を拾って、自分自身を守ろうとしているのかも。 でもどんな理由だろうと穢いと思う感情は止まらない。 そしていくら穢いと思っても、快感を拾うのは止まらない。 後ろは彼の指をきゅうきゅうと締め付け、まるで早く早くと誘っているようだ。 快感と熱に溶かされた脳は、ただ喘ぎを口に出させる。

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