颯太は僕のを少し擦りながら、もう片方の手で胸から腹をいやらしく辿る。 「あ、あ、あ……」 その手は下着もろともズボンを下ろし、すっかり勃ちあがった僕自身を出させた。 恥ずかしい。 「颯太、ずるい……」 両手で顔を覆って、ぼそぼそと呟く。 「なんで？」 「だって、脱いでない……」 僕ばかり脱がされるのは不公平だ。でも脱ぐという単語ですら言うのが恥ずかしい。ますます頬が熱くなっていく。 颯太の手が離れる感覚がしたから、指の隙間から覗く。すると颯太は自分の着ているシャツを一気に脱いだ。 その男らしい様と締まった肉体に見惚れてしまう。初めてされた時は体を見る余裕なんてなかったから、余計に。 「どう？ これで満足？」 そして恥ずかしげもなく笑いかけてくる姿に胸のあたりがきゅうってなる。 やっぱり颯太ってかっこいい。好き。 熱に浮かされた脳は素直な気持ちをポロポロ零す。口には出せないけれど。 「次は俺の番ね」 「え……？」 それは僕の言うことを聞いたから、次は颯太の言うことを聞く、ということだろうか。 なんだろう。颯太のためなら、頑張りたいけど。 「ひぁっ！？」 待っても颯太の次の言葉は来なかった。代わりに来たのは、未知の快感。