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崩壊と萌芽16

なんとなく予想はついたが、恐る恐る体の下の方へ視線を向ける。 「きもひいい?」 さっきも言った言葉を繰り返し、目だけで微笑む颯太。喋った際に歯が当たって気持ちよさが増す。 な、なぜ、颯太が、僕の、を。 訳がわからない。こんな感覚も知らない。 信じられなくてめまいがしそうだ。実際くらくらする気がする。 だって、汚い。咥えるなんて、僕のを、汚い。 「ねぇ、あひ。きもひいい?」 「や、ぁ、あっ、歯たてなっ……でっ……」 わざと歯を立てて催促する颯太に、僕は喘ぎを返すしかない。初めてだからいっぱいいっぱいなのに、颯太は容赦なかった。 「ひゃんと言葉にひて」 またも歯を立てる。今度は少し強めに。おまけに咥えたまま吸う。 「あぁ、んゃあ! きもちいっ!きもち、いいっからぁ……」 「いいこ」 僕が精一杯言葉にすると、一旦口を離して微笑んでくれる。 ホッとしたのも束の間で、すぐに颯太はまた口に含む。 颯太の整った顔の、口の中の、熱い舌が、僕のものを包んで、舐める。 下から上へと辿ったり、先端を吸われたりされると、もう申し訳ないんだか気持ちいいんだかわからなくなってくる。 「あぁう……んっ……やらぁ、ひゃっァッ……」 彷徨った手が敷いた布団に届いて、そのまま強く握る。 颯太を止めたいのに快感に押し流される。ただ受け止めて、手に力を込めて耐えるしかできない。 「っあ! そうたっ……だめ、んぅうっ……」 颯太にされるがままになり、それが続けばじわじわと熱が集まる。このままでは出てしまう。でも口に出すなんてことできるわけない。 汚い。申し訳ない。 「いいよ、出して」 「だめ、だめ、あぁあっ!」 口に出されるのに颯太は決して舌を止めなかった。快感に逆らえない僕はあっさりと熱を吐き出してしまう。 目の前が少し白んで、出すときの快感に頭が埋まる。

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