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恋の閑話9
「ひぁあん!?」
ギリギリまで抜いたのをずんっと一気に奥まで押し込まれる。目を見開いて、叫ぶように喘ぐ。
気持ちいいを通り越してもう訳がわからない。頭が快感に追いつかない。ただなんとかイクのは堪えた。
「ひっ……らめ……そうた……」
しかし颯太の手が無情にも僕のに触れる。
「もう俺もやばいから」
「あっあんっ……あっ……」
容赦無く何度も奥を突かれて、性器は擦られて。
気持ちよすぎて何も考えられない。中にある颯太のが膨らんでいく感覚と、手の熱さしかわからない。
「そうっ……もっ……」
「うん、俺も……」
「ひあっ……あっ……ああっ!」
颯太が達する直前に中から抜く。一瞬の喪失感は快感に押しつぶされて、僕は自分のお腹に勢いなく性液を吐き出した。颯太も僕のお腹に出して、二人の白い液が混ざる。
「中に出すとお腹壊すから」
きっと僕が不思議そうにしていたのだろう。颯太は優しく微笑んでそう言ってくる。
どれだけ愛しているかの証明は、その分優しくするということで。その場合は中に出さない。
……なんだか少し寂しい。
お腹が痛くなってもいいから、温かいのが、欲しいな。
ぼぉっとしながらお腹の液を見つめていると、孔になぜか硬いものが充てがわれる。
「颯太……?」
「一回くらいは中に出してあげる」
「えっ、待って……」
この人、何回するつもりなのだろう。僕の体は持つだろうか。
一回出して颯太はすっきりしたのか、もう余裕のある表情になっている。にこにこしながら僕を見つめている。
「俺の愛、受け止めてね」
「やっあっ……!」
ご褒美にとばかりくれたキスが今だけは嬉しくない。
その夜、僕は颯太にたっぷり可愛がられたのだった。
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