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夏の終わりに8

「んっ!? んーっ……ンゥッ……」 俺が亜樹のを舐め始めても、亜樹は俺のを離さなかった。格段に動きは鈍くなったが、それでも頑張って咥えている。 まるで子猫のようにちろちろ舐めるだけになっているけれど。 頑張るなぁ。その様子も本当に可愛い。 だけど俺だって我慢がいつまでも続くわけではない。 一旦口を離し、口に自分の指を入れる。たっぷり唾液で濡らしたら、亜樹の孔に当てた。そこは待っていたとばかりにきゅっと反応した。 ちょっと力を入れると、すんなり入っていく。 中は柔らかくて、温かい。指を優しく包み込む一方で、早く奥へと収縮する。 すっかりこっちの快感に絆されちゃって。 指を抜き差ししながら、フェラも再開した。すると流石に亜樹の口が俺の性器から離れた。 「やぁっ……らめっ……できな、ぁあっ」 「ひっかいひけばひひよ」 「しゃべらなっ……でっ……ヒァア、んんっ」 亜樹はもう俺の脚に顔を投げ出して、俺のに触れるどころの話じゃなかった。襲ってくる快感に耐えるだけで精一杯だ。 でも俺は容赦なんかしなかった。 舌は裏筋から亀頭を辿り、指は前立腺を押し込む。そうすると口の中のものがびくびく脈打った。 「ひゃんっ……あっ、もうイクっ……」 その声に合わせて亜樹のを吸ってみる。 「ひっ!? やらっ、らめっ……! あぁあっ」 口の中に苦いものが落ちてくる。こんな体勢で何かを飲むなんてことはないから、少しきつい。それでも気管に入らないようにしながら飲みくだした。 亜樹は脱力して俺の体の上に倒れこむ。 「亜樹、大丈夫?」 今ので酔いが冷めていたら、どうしよう。そもそも冷めていなくても、怒るかもしれない。 結局僕だけだ、だめって言ったのにどうしてって。 まあそれはそれで可愛いからいいんだけど。 「亜樹、怒ってるの? ごめんね」 不貞腐れているのか亜樹は返事をしない。 お尻から指を引き抜く。 「亜樹? あーき。ごめんってば」 それでも全然反応しない。 おかしい。そんなにご立腹なのだろうか。 亜樹の体を優しく俺から下ろして、顔を覗き込みにいく。 「あー……そういうこと……」 返事をしない答えは単純。 亜樹が寝ているから。 スースーと規則的な吐息を漏らし、気持ちよさそうに眠っている。 そりゃそうだ。自分はイッたんだから。 酒と射精で体力がなくなったんだろう。 「どうしよ……」 もちろん俺は勃ったまま。 でも亜樹が寝てしまっては仕方ない。相手が寝ているのに繋がるなんてことはしたくないし。 とりあえず亜樹の可愛い寝顔を見ながら、自分を慰めて。漏れた自分の精液や亜樹の体を綺麗にして。亜樹に下着だけ履かせて、俺も下着だけ履いて。 無心にやっていたけど結構虚しい。 酒と久志さんには注意しようと心に決めてから眠りについた日だった。

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