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熱と騒然と寂寥と10
「ふふ、亜樹可愛いね」
「颯太……」
「もしかして気持ちよくなっちゃった?」
「……ん」
キスだけなんて恥ずかしくて颯太の胸にまた顔を埋める。でもそれで治まるわけではない。
寧ろ颯太の匂いでさらに硬くするだけだ。
「俺も亜樹が可愛くてね……」
「ひゃっ……」
颯太が自分の硬くなった局部を僕のに押し当てる。
「でも時間だって限られているし、まだ汚せないしな……」
そう言うと颯太は前掛けを取って放り投げた。それから前を寛げる。
膨らんだ下着が見えて、無意識に息を飲む。
「抜きあいっこしようか?」
「えっと……」
「俺がやってあげるから、亜樹はスカートの裾を持ち上げて?」
颯太は笑顔でとんでもないことを言って、僕の両手をスカートに持っていく。
「や、やだ、恥ずかしいよ……」
「じゃあこのまま帰る?」
「……むり」
「うん。なら」
恥ずかしい。恥ずかしい。
でも苦しい。
ぎゅっと目を瞑って、そろそろとスカートを持ち上げる。男物の下着が見えてしまう。
なんだか僕が誘っているみたいで、本当に恥ずかしい。
「スカートの下でこんな勃たせて、えっちだね。亜樹は」
「いじわる……」
「泣かないで」
颯太は僕の目元にキスを落とすと、下着に指をかけた。そっと下ろされたそこから僕のものが出てくる。
もうすっかり濡れていてツヤツヤしている。
颯太は自分の下着も下ろすと、僕のものとくっつけた。
「ひっ、あっ……」
そのまま僕と颯太のを合わせて擦られると、普段よりも快感が大きい。
お互いの硬い部分が擦れあって、先走りも二人ぶんでぬるぬるして。
何より熱い。すごく熱い。
興奮が伝わってくるようだ。
「アッ……んっ、ひぁっ」
「んっ、亜樹……」
「そうた……」
ちゅっと一回唇を合わせ、それから額を触れ合わせる。
目を開くと目の前に荒く息を吐く颯太がいた。僕が気持ちければ、そりゃ颯太も気持ちいいはずだ。
二人で一緒に気持ちよくなれているって思うと嬉しかった。
「……ひゃんっ、やっ、そうたっ」
「ごめん、笑顔はやばいから」
「あっあっ、イクっ……」
すると急に颯太のが大きくなる。それに合わせて颯太が擦るスピードを早める。
スカートを握る手に力が自然と入った。
「俺もイク……」
「んっ、いっしょ……あっ、あぁっ」
「……っ」
同時に僕と颯太は達して、二人分の白い液が飛び出る。それを颯太が零さないよう両手で受け止めた。
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