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ご注文は8
「いつもより締まるね」
「そ、そういうの言わないで」
「えー、どうして?」
「ひぁん、あっあっ」
自分でもよくわかる。普段よりきつく颯太のを包んでいること。
離すまいときゅうきゅう締めつけて、息をする度にその締まりがよくなる。そして颯太の形がありありと感じられてしまう。
心地よさと羞恥が脳を回って、ないまぜになって、結局訳がわからない。
「アァッ、んぅっ、ひっ」
ただ腰を打ち付けられる感覚と、気持ちよさだけは勝手に送り込まれてくる。脳が処理しなくても、下半身が反応してしまう。
そのうち颯太の手が妖しく腰を触り、それから胸に回ってくる。きゅって乳首を摘まれると、枕を抱く腕に力がこもった。
「亜樹、可愛い……」
「んっ、んんっ」
「顔上げて。キスしよ」
いつの間にか覆い被さって、僕の背に唇を当てる颯太。ちゅっちゅっとキスマークをつけながら、とうとう僕の顔の横までやってきた。
快感に濡れた瞳を枕から上げれば、颯太の顔が見える。
「あ、締まった」
「やっやだ! 言わないで」
僕にとっての快感材料は、颯太の匂いよりも、吐息よりも、本物の颯太。
だって本物はかっこよすぎるんだもん。
「ほんとに可愛いな」
「んっ、んむっ」
舌を絡めながら、腰の動きは続く。もちろん乳首をいじる手だって止まらない。上から下までどこも気持ちいい。
もう二回も、昼間を合わせれば今日だけで三回もイッてるのに、またイキそう。
「そうたぁ、 あっ、あんっ」
「うん、ここにいるよ。亜樹、大好き」
「ぼ、くも、しゅきっ」
「可愛いね」
颯太の声に返事をすると思い切り噛んでしまった。なぜかその言葉で中にある颯太のものは大きくなる。
その理由はわからないけれど、噛んだだけの時よりもこっちの方が恥ずかしい。
そして恥ずかしいと、締めつけてしまって。
「ひぁん、んぁっ、もうイッちゃ……」
「んっ、一緒に」
「うん、いっしょ……あ、あっ、ああっ」
「……くっ」
颯太の腕が僕を強く抱きしめて、その反動で奥まで届いて、白濁液が出てくるのがわかる。そして温かいのがすぐに注がれるのも。
気持ちいい。すごく、気持ちいい。
お互い全部出し切ると、颯太は僕の上からどいた。ずるっと性器が孔から抜け出ていく。
僕はもう頭がぽわぽわしてしまって、重力に引かれるまま仰向けに転がる。腕を投げ出してぼんやり天井を見つめていると、颯太の顔が僕を覗いた。
「そう……た……」
「亜樹、眠い?」
「ううん、ちゅー……」
「わかった」
僕が腕を伸ばすと颯太は体を近づけてくれる。ぎゅっと頼もしい体を抱きしめて、キスしてもらった。
そんな幸せの中で僕の意識は落ちていった。
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