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サンタの降る夜8
苦しい。気持ちいい。わけわからない。
颯太にどんどん息を吸い取られて、でも後ろは気持ちよくて。うっすら瞳を開けると颯太はそれもわかっているんだろう。
「んっ、んーっ」
なら離してほしい。そろそろ本当に、苦しい。
ふらふら彷徨った腕が颯太の背に回って、その服をぐしゃっと掴む。しわになったらごめん。
「ん、んん……はっ」
「可愛い」
もうだめだって思った瞬間、やっと口が離れる。酸欠で目の前がくらくらした。
この感覚、いつぶりだろう。めまいとお別れして久しい気がする。
「ぁあっ!?」
荒く息をして朦朧とする僕を引き戻したのもやっぱり颯太の攻撃。
下着から飛び出た性器の先をぐりぐり擦られたのだ。もちろん後ろへの刺激も続いているから、そこはもう既に固くなっている。
「ひぅ……はな、してっ、あぁあっ」
颯太の綺麗な指が尿道を抉って無理やり快感を与える。目の前がチカチカして、あっさりとイッてしまった。
短時間に二回も。ごっそり体力を持っていかれたような気がする。でもまだ挿れてすらいないのだから先が恐ろしい。
はぁはぁ息を吐いていると、颯太が僕の視界に入りこむ。
「刺激強すぎた?」
颯太の問いにこくこく頷くと、その笑みは深くなった。
「亜樹ならまだ平気だよ」
「やっ、なにす……あっ」
僕の問いは颯太がまた両手を動かすから消えてしまう。その間に颯太は口で服の裾を噛んで持ち上げた。
晒されるのはぷくりと腫れた乳首。
赤くて、しっとり濡れたその唇から、ちらりと舌が覗く。
やだ。無理。今は、だめ。
同時は今まで何回もやられたけれど、今だけは本当に、だめ。
「や、そう、ああっ……」
性器の先はぐりぐりされ続け、二本になった指は前立腺を擦る。
そして唇は、僕の乳首に触れた。
「ひ、あぁあ! いやらっ、ひぅ、アァッ」
まずじゅるっと乳首を吸われた。
性器に意識を向けると尿道から熱がせり上がってくるし、後ろに意識を向ければ容赦無く抉られる前立腺が苦しい。
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