405 / 961
ホテルにて6
「貸して!」
そしてシャワーを無理やり奪うと俺にもお返しをしてきた。しかも頭にもかけるもんだから泡が顔に垂れてくる。
「泡! 亜樹、泡が垂れてきてる!」
「悪戯の報いだよ!」
そのあとシャワーを奪って、かけて、また奪われて、かけられて。
大笑いしながらそのやりとりを繰り返して、少し疲れる頃に俺たちは浴槽に座り込んでいた。頭の泡はすっかり流れ落ちている。
「もう、疲れた」
「あははっ。でも楽しかったね」
「それは……そうかもだけど」
亜樹のふくれ顔を前にシャワーを一旦止める。
そしてつっと腹から胸まで指を滑らせた。
「次は体洗おうね」
「う、うん……」
今のですっかり油断していた亜樹が本来の目的を思い出したようだ。途端、もじもじし始めるのだから可愛い。
今度はボディソープをお互い手に取った。
「亜樹、自分の体で洗うとかどう?」
「……へ?」
「自分の体にボディソープ出して、胸とかを俺に擦り付けるの」
「なっ、なに、それ……!」
試しの提案は思い切り首を横に振られて却下された。最初からそうなるとわかってはいたが。
「じゃあお酒飲んだ亜樹にでも今度やってもらおう」
「……そ、それはだめ」
「えー」
「今度……やる……から……」
「うん。覚えとく」
亜樹は俺の意地悪に悲しそうな顔をする。それもやっぱり可愛い。ボディソープを出していない方の手で頭を撫でた。
自分にさえも嫉妬して頑張るなんて健気な恋人だ。
そしてボディソープを両手に広げると亜樹の体に触れた。最初は真面目に首から足まで丁寧に洗う。
亜樹も少し気にしていたようだが素直に俺の体を洗ってくれた。小さな手が俺の体を滑る様は見ているだけで興奮しそうだ。反応しそうなのを懸命に耐え抜く。
「颯太、そろそろ流そ……?」
「まだだよね」
「あっ……」
唯一触れていなかった性器にやっと手を出す。片手は可愛らしく尖った乳首に、そしてもう片方はくちゅくちゅ音を立てて性器を擦る。
「やっ……颯太、同時だめ、んっ……」
亜樹の手は完全に止まり、俺の胸に添えられた。拳になったり、緩んだりを繰り返している。
俺はまだ淑やかな喘ぎを聴きながらとりあえず亜樹だけを攻める。
カリに指を引っ掛け、裏筋をいじり。胸の飾りは強めに摘んで。
「ひぅ、あっ……アァッ」
「亜樹も手伝ってくれる?」
そのうち亜樹の性器は完全に勃ちあがる。もちろん亜樹の嬌声と妖艶な様子で俺のも何もせずとも反応した。
そして俺の胸にある亜樹の手を取る。腰を近づけてお互いの性器を触れさせた。
「ひゃ……」
その刺激にさえ小さく喘ぐ亜樹に微笑んで、それから二本の性器を亜樹に握らせた。
ともだちにシェアしよう!