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第9話 2-6 (R18)
「はぁ…。」
今朝も二人は愛し合った。シャワーを浴びたとはいえカツラの中にはまだわずかにタイガの出した白濁が残っている。一本指を入れただけなのに体は刺激を受けいつも通りタイガを迎える準備を始め、先ほどまで閉じていた秘部は開花しようと白濁とまざりあったつややかな液を溢れさせた。ゆっくりと指の付け根まで入れ抜き出す。そんな行為を繰り返すうちにカツラは体の芯からとろけだした。
これまでカツラは必要がなかったので自慰行為などしたことがなかった。初めての自慰がまさか愛する人の目の前ですることになろうとは。いったいどういう手順で行えばいいのかわからなかったが、タイガに見られていという事実がカツラの指を自然に動かしていた。
「カツラ、もっと指使わないと。一本じゃ満足できないだろ?」
タイガが冷静にアドバイスをする。カツラはそんなタイガを恨めしく見上げながら指をもう一本、二本と追加した。もうすっかり開花してしまったそこはなんの抵抗もなく指を吸い上げる。腰を振りながら何度も出し入れを繰り返したためクチュクチュといやらしい音が静かな部屋に響く。
カツラは体をくねらせタイガを見る。タイガはカツラの指先を凝視している。今陥っているこの状況に羞恥心がよりあおられ、そのせいでカツラは余計に興奮した。指と腰の動きが一層激しくなる。最初は躊躇していた両足はこれでもかというぐらい大きく開脚されていた。
「あぁ、タイガ、タイガっ。」
今までにないくらい甘い声でタイガを求める。タイガの拳は両ひざの辺りできつく握りしめられている。
赤く充血し蜜を垂らした場所を三本の指は付け根まで激しく出し入れを繰り返し責め立て続けている。そのすぐ上で固く反り立ったものも限界を迎えそうだ。タイガに見つめられているとタイガに犯されているような錯覚に陥る。快感がカツラの体中を駆け巡る。
「あっ!くっ...。」
カツラのひと際力んだ声とともに固くそりたったものから白濁が放出された。果てたカツラは体中の力が抜けたのかぐったりとしている。
タイガは先程までカツラ自身を責め立てていた彼の三本の指を優しく握った。
カツラは瞼を閉じ僅かに乱れた呼吸を繰り返す。両足はまだ大きく広げられたままだ。カツラ自身の指でいたぶられた場所は物足りないというように赤く充血し、そこに来るものを待ち構えるようにびくびくと痙攣していた。
「うあっ!」
「っっ!」
タイガがなんの前触れもなくたまらず自分をカツラの中に挿入した。カツラの中は指でほぐされつくしたため、うるおい全てのひだがタイガにまとわりつく。ゆっくりと挿入を繰り返す度にあふれた蜜とまだカツラの内にある昨夜のタイガの白い愛液が飛び散った。
「タイガ、無理っ、イッタばっかり。あぁっ!」
とてつもない快感のあまりタイガの耳にカツラの声は届いておらず、彼に深く深くキスをする。舌を絡め、カツラの唾液を飲み込み、自分の唾液も流し込む。カツラの口元は足元と同じように濡れまくった。
言葉とは裏腹にカツラの足はタイガを離さぬようにタイガの腰に絡みつく。
「あぁ、いいっ!」
カツラは頬を染め声をあげた。
「あああぁ...。」
カツラの歓喜の声を聞き、タイガもあまりの快感に声をあげる。そしてまだ数回しか腰を動かしていないのにもかかわらず、タイガが果てた。カツラの中に全て出し切ったが、もともと溢れていた場所だったためぬるぬるとした感触は最初に挿入したときとさほど違和感はなかった。ただつながった場所からはタイガの白濁があふれ出している。そしてそこからはドクンドクンとお互いの激しい血液の巡りが感じ取れた。
カツラはタイガの下で意識朦朧としている。目は半開きで快感のあまりか涙が一筋流れていた。そんなカツラにタイガは優しくキスをする。唇は下へ下へと降りていく。カツラはそのまま意識を失った。
どれくらい眠っていたのか、カツラはおもむろに目を覚ました。体にはシーツがかけられている。まだ素っ裸のままだ。体を確認すると、体中に赤い内出血の跡、キスマークがいたるところについていた。服を着、寝室からリビングにむかう。タイガがソファに座りパソコンとにらめっこをしていた。
「カツラ。寝れた?」
タイガがカツラに気付き優しく声をかけてきた。彼はもう怒っていないようだ。それでも筋はきちんと通そうとカツラはタイガに語りかけた。
「ああ。タイガ、悪かった。黙っていて。」
「カツラ来て。」
タイガに呼ばれ素直に彼の隣に腰を下ろす。タイガはカツラの髪を優しくなでながら話し続ける。
「覚悟見せてもらったからもういいよ。ありがとう、カツラ。」
途端にカツラは恥ずかしくなった。話を変えようと自分を指しながら尋ねた。
「タイガ、このキスマーク?」
「うん。カツラを全部俺のものにしたくて。嫌?」
タイガの瞳は生き生きとし、まるで大好きなおもちゃを与えられた子供のような表情だ。カツラはこの表情に弱い。怒ったり喜んだりストレートに感情がコロコロと変わるタイガをとてもかわいいと思ってしまう。胸がときめきタイガへの思いが溢れそうになる。
「ばかっ。」
カツラは気持ちをごまかすためにそう言ってタイガの額にデコピンをする。
「痛ってっ。なにすんだよ。」
「シャワー浴びてくる。」
洗面所で改めて自分の体を確認すると背中や尻にまでタイガのキスマークがついていた。まるで発疹のようだ。しかしカツラは満足だった。「仕置きとか言いながらタイガは我慢ができずに俺を抱いた。こんなに跡まで残して。」ようやく最近まで頭を悩ませていた件が落着してカツラはほっと胸を撫でおろした。
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