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第205話 15-30(R18)
お互いの性器の粘膜を一心不乱に擦り合わせる。ぴちゃぴちゃと卑猥な音が響く。
いつもならもっとこの快感を味わいたいとなんとか我慢するタイガであったが、今夜は無理だった。それほどカツラの内側が与える刺激は肉欲的にすばらしく、数分腰を動かしたとき、我慢しようとしたところで果ててしまった。一気に力がぬける。
「ふ…っぐっ!!あっ!」
タイガの喘ぎ声と共にカツラの内奥 に生暖かい感覚が広がる。カツラの体もビクンと反応する。
「あっ、あっ、ぁぁんっ!」
カツラは背中を剃り、ビクビクと体を震わせた。今夜二度目の射精をする。タイガはカツラの上で脱力し、体重をかけないようにしている。息を切らしているため背中が上下した。そんなタイガの背中をカツラは抱きしめる。タイガが好きでたまらない。好きだ好きだと呪文のように心の中で唱え続けた。そんなカツラの気持ちが通じたのかタイガが顔をあげカツラを見た。
「大丈夫だった?」
タイガの瞳はうすいブルーに色を戻していた。セックスする前とはガラリと雰囲気が異なる。カツラは頭を少し浮かせ、額をタイガの額にコツンとあてた。
「タイガ、お前は?」
「え?」
カツラからの意外な返答にタイガは一瞬驚いたような表情をし答えた。
「めちゃくちゃよかったよ。興奮したし」
カツラは微笑み、タイガの鼻をつかみキュッとひっぱった。
「何か言いたいことがあるんじゃないのか?」
落ち着いた美しい翠の瞳に見つめられ、タイガはカツラは自分の気持ちなど全てお見通しなのだと気づいた。
「別にないよ。俺の問題だから」
タイガはカツラにいい加減呆れられるのではと不安になり、カツラの中からそっと抜き出し隣りに仰向けになりながら答えた。
「こらっ」
カツラはそんなタイガの額にデコピンをした。
「ってぇっ」
「勝手に一人で完結するな!そうやって一線引くのもなしだ。俺たちは夫婦なんだから」
カツラはタイガの胸に手を置き、タイガの瞳をじっと見る。カツラにごまかしはきかないようだ。
「カツラ…俺…」
「うん」
「自分でもウザいってわかってるんだ。その、ゼファーのことが…俺は気になって」
タイガは言葉を絞るように口にした。カツラはタイガがいい終わるまでだまって聞いていた。
「タイガ。今更あいつとどうこうなんてあり得ない。ゼファーは俺にとっては友人だ。とても大切な友人だけど、恋人にはなり得ない。そんな目で見たことないし」
「わかってるよ」
「まぁ…、ただ...」
少し言いにくそうにするカツラに「なにかあるのか?」とタイガに不安がよぎる。
「中等部のときに告白はされた。俺は冗談だと思ってたんだけど」
「それっ、初耳なんだけど?」
タイガは衝撃のあまりガバっと体を起こした。
「俺も今日まで忘れていた。当時俺は男とはあり得ないと思っていたし」
「今日までって。じゃ、あのときに?」
タイガはカツラとゼファーが絡み合っていたのを思い出した。
「自分が振られたのが納得できなかったんだろ。俺の結婚相手が男だったから」
「それって」
「全く今更だよな。置いてけぼりをくらった気分なんだろ。結婚は絶対あいつの方が先だと思っていたし。ま、そのうち気にならなくなるさ。ゼフはノーマルで、女に苦労しないやつだから」
はははと楽観的に話すカツラだったが、タイガは自分の勘は外れていなかったと実感した。カツラはノーマルの男とだってたくさん付き合ってきたはずだ。大丈夫なのか、本当に?
「な?隠し事はなしだ。不安は消えたか?」
カツラはタイガの顔を覗きこむ。タイガはカツラの話を聞いて余計に心配になった。反応のないタイガにカツラはまだわかってないのかとタイガに語りかけた。
「ここでセックスしたのはタイガ、お前が初めてだ。結婚したいと思ったのもタイガだけ。お前だけが俺の特別なんだ。わからないのか?こんなに愛しているのに?」
カツラはそう言ってタイガに唇を重ねた。しばらくお互いの唇を吸い合う。
「わかってる、わかってるよ。カツラの気持ちは」
カツラはタイガを見つめ優しく微笑んでいる。
タイガは過去、一瞬でもカツラを手離した自分が信じられなかった。次から次へとカツラに惹かれる 輩 が現れる。あのとき、カツラが他の者に靡 かなくてよかったと心底思った。
カツラは両脚を軽く開いている。まだ続けるのだろうとカツラの目は問いかけていた。タイガは起き上がりカツラのたてた膝に優しくキスをした。先程はただ抜いただけで自分の出したものをカツラの体から 拭 ってはいなかった。そのため丸見えになった蕾からは白い愛液が一筋流れていた。タイガの分身は早くも固さを取り戻した。我慢できずに再びカツラの中に挿入する。
「ああっ!タイガッ!」
「ふっぅ!」
見つめ合い気持ちを確認しあうようにゆっくりと唇を重ねる。繋がったところを優しく動かしながら、しばらくお互いの唇を貪り合った。
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