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第261話 16-10(R18)
「カツラ...。そんな話は初耳だ!ホリーさんとそんなことがあったなんて」
「タイガ...。もう何年も前の話だ。ホリーは...。汚点だと思っている...あっ!」
パチュンッ!パチュンッ!パチュンッ!パチュンッ!パチュンッ!パチュンッ!
タイガはカツラの両腕を掴み、バックから思い切りカツラの内側 を突きかき混ぜる。体中、隅々まで自分の印をカツラにつけようと執拗な愛撫を繰り返していた。タイガが挿入を繰り返す度にカツラの勃った陰茎はその動きに合わせてブルンブルンと揺れ、ついには先から白い精液をびゅっと吹き出した。
ノワとのやり取りがあったその夜、カツラの帰宅後、カツラとホリーの出会いについて全て聞いたタイガはやはり激しく嫉妬した。
自分と出会うずいぶん前のことであるが、現在進行形で二人の関係は友人兼仕事仲間として続いている。
みんなで出かけたときにも二人の仲の良さもまざまざと見せられていた。二人のなれそめを知って納得した。素肌で触れ合っていたのだから。他の者たちとは違う、特別な関係だ。しかも、今この時まで二人だけの秘密だった。
タイガは頭では理解できても、心が追い付かなかった。心のままに激しくカツラを貪りつくしていた。
「タイガッ、あっ、もう...」
「だめだ!俺が納得するまでやめない。愛してるんだ。俺のものだ、カツラは。俺だけの!」
イってすぐに体勢を変えられたカツラは自分の上で快感に顔をゆがめながら激しく腰を動かす男をたまらない気持ちで見つめた。愛しているのはおまえだけなのだと伝えたくとも、今夜なんども果てているカツラはあえぐことしかできず、言葉になって声に出せない。
「カツラ、愛してる!」
唇をふさがれ、舌を絡み取られる。カツラは途端にまた下半身に快感の波が起こる。
「くっっ!!あああっ!!」
タイガが長いこと侵入したため蕾のひだは柔らかくなっていたが、一瞬できゅうぅとタイガを強く締め付け何度も小刻みに痙攣を繰り返した。その後、中はうるおい、まだ動き続けるタイガが挿入を繰り返す度にピチャピチャと卑猥な音をたてた。
「ああぁぁ...んっ、んっ...」
カツラは瞳を潤ませ息を切らしていた。繰り返される快感に意識が飛びそうになる。
「ふぁっ!!」
タイガは自分のいい角度にかえ挿入を数回繰り返しようやく果てた。自分の思いをすべてカツラの中に吐き出すように。タイガも今夜既に数回カツラの中で果てている。カツラがイク度にカツラの蕾はタイガの男根をきゅうきゅうと締め付けたためタイガは押し寄せる快感に反抗せずに射精を繰り返していた。しかし、まだまだ欲望は満たされず、タイガ自身は萎えてはいない。
「はぁ、はぁ、はぁ…カツラ...」
「タイガ…」
カツラは自分の上に覆い被さるタイガの頭を優しく撫でる。そして足はしっかりとタイガに絡みつけていた。
タイガに激しく求められれば求められるほど、愛されているのだと実感する。タイガから離れたくないし、絶対に離したくない。タイガが満足するのなら、このような行為も全く苦にはならなかった。自分は完全にお前にやられている。本当にわからずやなタイガだと思い、またかわいく愛おしく思ってしまう。
「タイガ」
優しく名前を呼ばれタイガがカツラを見た。激しい行為の後にも関わらず、カツラは笑みを浮かべタイガを見ていた。
「好きだよ、お前が。こんな気持ちは初めてだ。愛してる。もっと愛して。お前の気が済むまで」
チュッ、チュッ、とタイガにキスをしながらカツラがタイガに気持ちを伝えた。タイガはカツラの言葉にようやく気持ちの落ち着きを取り戻し、そっとカツラの中から出た。
チュッッ....
タイガ自身が現れた瞬間、白濁がドロッとカツラの蕾からあふれ出た。タイガは丸見えになったそこをタオルで丁寧に拭く。
「んんっ...」
カツラは上半身を少し起こし、丁寧に自分の体を拭いてくれるタイガを見つめた。タイガに触られていると思うだけで、とてもおかしな気持ちになる。先ほどまで激しく抱かれていたのにも関わらず、またほしくなってしまうのだ。
「カツラ、綺麗になったよ」
タイガはカツラに優しく口づけをした。
「もうない?俺に言っておくこと?」
タイガはカツラの隣に横になり、カツラの肩を抱き寄せ尋ねた。
カツラは先日ホリーからキスをされたことをまだ話していなかった。色を濃くしたタイガの瞳に見つめられ、カツラは金縛りにあったようになった。やはり言うべきなのだろう。タイガに嘘をつくことなどできないのだから。
カツラはかつて自分がいとも簡単に人を手玉に取っていたことを懐かしく思った。タイガに対してだけはそんなふうにはできないし、そうする気もさらさらない。
「ふふっ...」
カツラが急に笑い出したので、タイガが怪訝に思ったようだ。眉根をよせ何がおかしいのかという顔をしている。
「俺はタイガに逆らえない」
「カツラ...?」
カツラはタイガと向かい合うように彼の胸に肘を着いた。
「ホリーは体調不良とストレスでおかしくなりかけていた。妊娠の影響でホルモンバランスが崩れていたんだろうな。なにを思ったのか俺にキスをしたんだ。即行後悔していたけど」
カツラからの告白にタイガの表情が凍る。
「なあ?また俺を抱くか?俺は構わない。いつもタイガにそうしてほしいと思っているし」
カツラはこの状況を面白がっているのかとても魅力的な笑みを浮かべ、タイガを煽った。人差し指の指先をタイガの胸にすーっと這わせる。
「あっ!」
次の瞬間にはカツラはタイガに両腕をつかみ取られ、下に組弾かれていた。
「カツラ。妬いてはいない。ホリーさんの状況もよくわかっているし。ただいまは俺がカツラをほしいから抱く。いいなら頷いて」
タイガにこんなふうに言われ、カツラはドキドキした。タイガにだけは感情が揺さぶられる。カツラの瞳には異性が心ときめかせるようにタイガがとても格好よく映ってしまうのだ。もちろんカツラは素直に頷いた。そしてそのまま熱い口づけを交わし、再び濃厚な愛の行為を楽しんだ。
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