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第301話 19-10(R18)

ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ… 汗を流し終えた二人は裸のままベッドに向かい激しく絡み合っていた。ほぼ毎日体を重ねていたのに約十日、触れ合わなかったのだ。求め合う気持ちがすれ違っていただけなのだから欲求不満を解消するべく、行為はより濃厚なものになっていた。 「カツラ、愛してる。ずっとこうしたかった」 タイガとカツラはベッドに横になっていた。タイガは背後からカツラの後陰に挿入し腰を振り動かしていた。 「あぁぁ、すごい…。奥まで…、ああぁぁっ」 唇と手で愛撫をされながら奥深く挿入をくりかえされ、カツラの陰茎はしっかりと立ち、知らぬ間に精液が溢れていた。 タイガの再三の挿入はカツラの身体の芯を疼かせた。 「あぁぁぁっ…ん!んっ、はぁ、はぁ」 自分の意思とは関係なくアナルの粘膜が激しく痙攣し、タイガの陰茎に吸い付くようにまとわりつく。全意識がそこに集中し、カツラはこの狂おしいほどの快感に夢中になる。 「はぁ、はぁ、はぁ… いいっ…気持ちいいっ」 「カツラっ!すごいっ!ぐっ!!」 タイガをきつく締め付ける粘膜から甘い液がほとばしる。ねっとりとしたその液体はタイガの陰茎の挿入をよりよくする。一番敏感なところにまとわりつかれ、タイガもとうとう果てる。 「あああああ!!カツラっ!」 タイガは果てたがまだまだ足りない。まだカツラから抜かずに首元、肩へと愛撫を続ける。 「タイガ…」 チュッ、チュッ、チュッ、チュッ、チュッ、チュッ…。 カツラに名を呼ばれてもタイガはまだ愛撫をやめない。 「こらっ、タイガ。おいって!」 カツラが振り向きタイガの肩をつかんだ。  「ん?なに?」 タイガはキョトンとした顔でカツラを見る。 「ちょっと休憩しよう?喉も乾いたし」 タイガはご主人様にしかられた忠犬のように今にもクゥーンと鳴き出しそうな表情をした。カツラの心が揺さぶられる。 「わかった」 しかしタイガはさっと体を起こしカツラから自分自身を抜く。 くちゅっという音とともにタイガの肉棒がぬるっと現れる。同時に白濁の液体がカツラの赤くそまった熟れた果実のようなアナルからトロッと溢れ出た。 「あっ…、ん…」 タイガはタオルを手にとり丁寧にカツラの下半身をぬぐう。思い切り足を広げ先程まで太いイチモツを咥え込んでいた場所が丸見えになる姿勢のカツラは、タイガがタオルで体液を拭う度に感じるのか妖艶な声をあげる。あけすけなその姿とわずかに収縮を繰り返す赤い蕾を目にし、タイガはまたカツラを舐めまわしたい衝動にかられるがぐっと我慢する。 「飲み物とってくるから、待っていて」 チュッ、チュッ、…クチュッ… タイガはミネラルウォーターを持ってきたが、カツラにそれを手渡さず、自分の口に含み、カツラに口移しをした。カツラが拒絶するはずもなく、そのまま濃厚な口付けへと変わり数分お互いの口腔内を弄りあい、だ液を吸いあっていた。 カツラにのしかかったタイガはカツラと繋いだ両手を頭の上に挙げ、首筋へと愛撫を始めた。 「ん…、タイガ」 タイガは今回の件では無意識にカツラを傷つけてしまったと深く後悔していた。カツラが望まないことをするつもりはないし、カツラに相談しないで大切なことを決めるつもりもさらさらない。 しかし、自分の意思とは無関係に周りが勝手に動き、最悪な状況に陥るところだったのだ。もっともっと気をつけなければと思うと当時に今の自分の気持ちを余すとこなくカツラに伝えたかった。そのためカツラを求める思いが溢れ、貪欲に物理的なお互いの繋がりを求めてしまっていた。 「カツラ、愛してる」 タイガはカツラの耳元で囁やきカツラのまだ潤った後穴に自分のいきりたった肉棒を侵入させた。 「あっ!」 タイガが再び内に入ってきた。遠慮なく奥まで一気に押し広げられ、カツラは後頭部がゾワリとした。自分の意思とは無関係に内側のひだはタイガをきゅぅきゅうと一定のリズムで締め付け、その度に淡い快感が体中をかけめぐる。カツラに覆い被さったタイガの表情が苦悶とも快感ともとれるものにかわる。その感覚を確認するようにタイガがカツラのアナルをこれ以上ないほどひろげさせた太い肉棒で腰をくねらしながら抜き差しする。タイガの立派な竿の先がアナル入口までくると、カツラの中のひだはそれを惜しむかのごとく、吸い付くように縮む。しかし、次の瞬間には再び立派な竿がカツラのひだを撫でながらおく深くまで侵入し、その巨大な存在感故にカツラの前立腺をゴリっと強く刺激した。二重、三重と追い討ちをかけるこれらの刺激はたまらなく、カツラはその度に狂おしいほどの快感の声をあげた。カツラの粘膜はタイガの竿の侵入をよりなめらかにするよう透明な粘液をたらし、素肌はタイガを惹きつけるよう艶めき滑らかを増した。下半身の快感に呼応するように唇と乳首は赤く染まり、膨らみを増す。タイガを惹きつけ離さないよう世の中の男性が抗え難い魅力を発揮した。 「カツラっ、カツラ!そんな顔しないで。みんながカツラをほしくなる!俺の…俺だけのものなのに!!」 「はぁぁ、あっ、タイガっ…。それ…もう無理…良すぎて…」 ぴちゃぴちゃ、くちゅくちゅと卑猥な音が響く。挿入は驚くほどスムーズでタイガの竿は全くなんの抵抗も受けていない。タイガの竿が出入りするカツラのアナルの入口は真っ赤に染まり目に見えて激しくひくついていた。その様はまるでカツラのアナルがタイガの竿を思い切り吸い付く咥え込んでいるようだ。 「あ…、タイガ、もうだめ。死んじゃう…」 カツラの陰茎からはパタパタと精液が溢れる。タイガの竿へのまとわりがきつくなったためカツラがイッタとタイガはわかったが、この快感を止められるはずがなかった。体を起こし、カツラの腰をしっかりと掴むとより奥へと確実に挿入する。これはかなりよかったらしく、数回この動きを繰り返すと、意識朦朧としていたカツラははっと息を飲み、思い切り体を晒し、激しく塩をふいた。 「あぁぁっ!あっ…んっ、はぁ…、あっ」 「カツラっ!」 その瞬間タイガも奥に射精する。 タイガの動きがぴたっととまり、カツラの胸上に額をおろす。カツラの胸は上下に動き、心臓の後がトクントクンと聞こえていた。 愛おしすぎる。 タイガは瞼を閉じたカツラの頬にキスをし、しばらく繋がったまま、カツラの顔をながめた。 「カツラ…。俺の気持ちわかった?すごく大切なんだ。カツラより、大切なものなんてない。こんなに愛してるんだ」 タイガに激しく抱かれ続けたカツラはすでに深い眠りに落ちていた。 タイガはふっと微笑みそっとカツラからぬけだす。お互いの身体を綺麗にぬぐい、傍にカツラの体温を感じながら眠りについた。

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