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第315話 19-18(R18)

薄暗いオレンジ色の灯りに二つの影が重なり激しく動いている。 寝室に向かった二人はそのまま一糸纏わぬ姿になりお互いの体を弄り合い愛情と肉欲をぶつけていた。 「カツラ、大丈夫?」 「平気だ。というより…あっ、かなりいい」 「カツラを下に組み敷きタイガはまっすぐとカツラを見つめ優しく挿入をくりかえしていた」 「タイガ、好きだ。愛してる。気持ちいい?俺の中」 「すごくいいよ、カツラ。愛してる」 タイガはカツラの顔を両手で包み込み味わうように深いキスをした。お互いの唾液をのみこみ唇を吸い上げる。濃厚なキスを繰り返すうちに下半身の繋がったところはなおさらぴちゃぴちゃと卑猥な音を繰り返した。 「カツラ、好きだ、好きだ」 タイガは囁きながらカツラの首筋、鎖骨、胸元へと愛撫を繰り返した。ペロペロと舐めちゅうと吸い付き歯で甘噛みをする。この男は自分だけのものなのだと印をつけるようにひたすらこの行為を繰り返した。その合間にも唇に吸いつく。 タイガは目を閉じずにカツラの表情を見つめていた。美しく弧を描いた上瞼に長く伏せたまつ毛は露を浴びたように艶がある。カツラも満足なのかタイガとの口付けに夢中になっているようだ。 「カツラ」 キスをしながらタイガがカツラの名を呼ぶと瞼が開けられ翠に輝く秀麗な瞳がタイガをとらえた。 「タイガ、俺もだ。ずっとこうしていたい」 タイガはカツラの背中を支え、騎乗位にした。その瞬間タイガが深く入り込み、カツラの表情が余裕のないものにかわる。 「カツラ、後ろむいて。俺に見えるようにやってみて」 カツラはタイガに言われるまま素直に一度タイガを抜く。二人ともうっと声を上げ、またキスをする。 カツラはタイガに背中を向け両手を軽く前につけ、尻を突き出しタイガの太い竿を自分のアナルにそっと沿わせた。タイガが視線を落とすとそれは丸見えだった。自分の分身がカツラが突き出したアナルににゅっとのみこまれていく。じつにゆっくりと。それは視覚的にも性欲を煽るには充分かなりやばいものであった。 「うおぉぉぉぉ…。あぁ…、カツラ」 あまりの気持ちよさにタイガはうめき声をあげカツラの腰をしっかりとつかんだ。一度挿入するとたまらなく、タイガは早いスピードで腰を動かしはじめた。 「あっ、タイガっ。あっ、あっ…んっ、ん」 粘膜同士の摩擦にカツラが喘いだ。 「カツラ、好きだ」 タイガはカツラの耳元にいいながらカツラの両太ももをもち足を広げた状態で自分の上に座らせた。 「あ、タイガ…深いっ、あ」 「いいのか、カツラ?」 タイガは挿入の代わりに腰をクネクネとまわした。カツラのなかをかきまぜるように。 「タイガ、それ…ダメ!俺が…動くから」 カツラは自ら腰を上げ下げし始めた。 「あ、いい!あっ、あっ!んっ」 摩擦がよほどいいのかカツラは徐々にスピードを上げ、喘ぎ声も一層激しくなる。 「ああっ!カツラッ!気持ちいい!カツラっ!」 タイガはカツラの腰を支えるようにしっかりと掴み、後ろからカツラに熱い口付けをした。 「んんんっ!んんんっ!!」 何度目かの挿入でカツラが先に果てる。たまらない締め付けが起こりタイガも我慢せずに解放する。 「がぁぁぁぁっ!!」 カツラの深いところに生暖かいものが流れてくる。そこを中心にまだビクビクと粘膜は痙攣を繰り返し淡い快感が続いていた。タイガの精液を自分の中に感じカツラは幸せな気分に満たされていた。 「待って!まだぬかないでくれ。このままでいたい」 二人とも果てたためタイガがカツラから出ようとすると、カツラは急いでタイガをひきとめた。まだビクビクとひくつく粘膜にタイガの精液が混ざりとても気持ちがいいのだ。タイガもそうに違いない。それを証拠にタイガ自身もカツラの中で小刻みに痙攣しているのだから。この余韻を味合わないてはない。 愛しているからか初めて交わったときからタイガが自分の中で果てることに何の抵抗もなかった。むしろ嬉しかった。自分に対してタイガが独占欲を抱いているように感じ幸せだったのだ。こんなふうに思える相手はタイガだけ。 カツラはタイガの頭に手を回してこめかみにキスをした。 「カツラ…」 お返しとばかりにタイガはカツラのうなじに吸い付き、彼の細いウエストに両手を回し強く抱きしめた。 「おまえ…。また?」 余韻に浸るケリアをカツラは思い切り平手打ちした。 「さっさと抜けっ!気持ち悪い!!このサイコやろうがっ!!」 カツラは体の中にいるケリアごと強引に引き離し、大股でバスルームに向かった。 カツラとは反対にケリアは身も心もこの上ない快感に満たされしばし呆然とベッドに仰向けになる。ずっとひた隠しにしてきた独占欲と支配欲。自分の思うとおりにことがすすんだことによる満足感と達成感。はははと無意識に笑みをこぼした。 数分後、ケリアはカツラの機嫌をとりにバスルームに向かった。カツラはすでに服を着、ケリアを一瞥した後、彼の横を無言でとおりすぎた。 「そんなに怒らないで。カツラも感じてたじゃないか。よかったろ?また連絡するから」 ケリアは今自宅のバスルームに一人、当時を思い出し激しく自分を扱き果てていた。甘い思考に囚われながら。 この世で一番自分好みの美しい顔が性欲に囚われ快感に身悶える表情はたまらない。その男を支配し己の欲望をぶつけ飲み込ませる。カツラの中は最高だった。思い出すだけで頭の芯が痺れる。何度でもぬける。カツラの中を思う存分味わった自分の竿もそれはしっかりと覚えている。相手の体内で射精しあれほどの満足感を得ることごできたのはあとにもさきにもカツラだけだった。 あの時、ケリアは鷹を括っていたのだ。カツラはまた自分のもとに戻ってくると。 しかし、仕事のためその場に長く止まることが叶わず、カツラについて深く知らなかったケリアはカツラの行方を辿ることができなかった。カツラはうまく自分の素性を隠していたようだ。 送ったメールは既読がつくことはなく、最終的には番号まで変えられてしまったのだ。結果、その日から先日再会するまでケリアがカツラと会うことはなかった。 ケリアがカツラと再会して自覚したのは自分はかなりカツラに固執しているということだった。 レストランの外でタイガといるカツラを一目見たときから胸が高鳴り当時の気持ちが蘇った。カツラへの思いはなくなったのではない。無理矢理、はなからなかったことのようにふりをしていただけなのだ。 レストランオープンからずっと続けていた客のスケッチもカツラと再会してからは全く手につかなくなっていた。ケリアはあれからずっとカツラの絵ばかりを描いていた。

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