60 / 60
𝐷𝐴𝑌 𝟚𝟡 ⇨ 𝐷𝐴𝑌 𝟛𝟛 ⑰
『こんばんは。礼さん、注文どうします?』
「麻比呂くん、頑張って働いてるね。忙しい?」
『まあ今日はまだ空いてる方なので、、」
空いてる方と言っても半分は席は埋まっているし夏真っ盛りの海辺に集う若者グループやカップルには海で遊んだ後、リーズナブルな値段でお酒も飲める最適な店だ。そんな店内の音楽に負けじと盛り上がる声が店内のあちこちに舞っていた。
「今朝はどうも。礼さんが雰囲気もお料理もどれも美味しいって行ってたからすごく楽しみに来ました。家族でお店やってるんですね!海辺のカフェなんて夢のようだよねって、礼さんと話してて」
「オススメはある?注文は任せるよ、みんなが食べたい物で。もうすぐ二人も来るだろうし」
『たぶん三葉ちゃん、時間にルーズなつばさくんを待って一緒に来ると思うから遅れてるんだと』
「大変な時に自分が休みにしたから、、」
『いいんですよ、働かせておけば。礼さんだって休んでないからたまには休みも必要でしょう』
須野に来てからは休みなく勤務していた礼。麻比呂は家からこの店へ来る途中、すこしばかり遠回りして海岸や本部の建物に礼がいるか毎日ひっそり遠くから見ていた。
『とりあえず適当にドリンク持ってきます』
「うん、お願い」
キッチン行き氷を入れて冷えたジュースを2つグラスに注ぐ。そうこうしていると三葉とつばさがの姿がドアの前に見えてこちらに向かって手を上げた。
『二人来てるよ。奥のテーブル』
「遅くなってごめん。奥のテーブルね!おじさん、おばさん邪魔しますね」
「おっ!麻比呂、俺らにも何か飲む物ちょうだい。冷た〜いビールを頼む!」
サラリーマンが居酒屋で飲む仕事後の冷たいビールが最高に美味いと言うのはライフセーバーでも同じらしい。サラリーマンとは真逆のような職業だけど自由に好きな事を生きているイメージが強いライフセーバーの世界でも色んな苦労は多いみたいだ。
「真壁さん、お待たせしました」
「いえ僕らも来たのは10分前位ですから」
「あ〜真壁さん!昨日今日と休暇取ってたのってそういう事ですね〜」
ニヤニヤしなが礼と佑香を交互に指差して何か企んだように言う。佑香はキョトンとした顔でつばさを見ている。言いたい事を察した礼が"あっいや違う"と慌てて否定した。
『はい!ジュースどうぞ!』
つばさの真後ろからぐいっと体を出して話を遮るようにテーブルにグラスを2つ置いた。またその話かと、つばさを黙らせようとワザとタイミングを測って現れた麻比呂。
『それとつばさくん、悪いけどその話の一連の流れはもう終わってるから』
「え?あ、そうなの」
「そっ!真壁さんの彼女とか思ったんでしょ?」
「あ、、違うの?」
「はじめまして。仲根佑香っていいます。よそ者なのに突然ご一緒させてもらってありがとうございます」
「えーあー全然!こんな綺麗な人と一緒にご飯食べれるなんて来てよかったな〜!あ〜そうですか〜彼女ではないんですねー」
佑香を見て分かりやく鼻の下を伸ばしテンションが上がり喋り出すつばさを見て隣の三葉が呆れながらペチッとおでこを叩いた。
「痛てっ!何で叩くんだよっ」
「あのねー彼女じゃないからってあんたに可能性があるわけじゃないからね」
「だ、誰もそんなこと言ってねーじゃんか」
「すいません、面倒くさいヤツで」
「いえいえ!なんだか既にもう楽しくなってきちゃいました」
「あ〜綺麗な上に優しい人だ!じゃまあこんなお店ですけど今夜はいっぱい飲んで楽しみましょう」
"こんなお店で悪かったな!"とキッキンから聞こえた親父に全員で声を出して笑った。
そしてメンバーが揃ったRock the Oceanで夜の宴が始まった。
ともだちにシェアしよう!

