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第47話
翌日、幸いにも二日酔いになっていなかった事に安堵しつつリビングへ向かえば、既に起きていた楓がコーヒーを飲んでいた
「おはよ。」
「おはよう、二日酔いは大丈夫か?」
「大丈夫みたい、昨日はその、、、色々ごめんな」
「酔っぱらいの相手は大変だったな、、、」
「ごめんて、次からは気をつけるから」
「まぁ俺がいる時はいいけど、いない時は気を付けろ。昨日風呂入ってないし、今から入るか?」
「そうする」
「朝飯用意しとくな」
「ありがと」
そんな会話をし風呂に入り、楓が用意してくれた朝食を共にする
食器の片付けを済ませれば、ソファに座っていた楓から「お前ってさ、就活進んでる?」と投げかけられた
もう3年の2月
考えなきゃいけないものの途中からオメガとなり、ヒートも安定していなかった俺は思うように動けていなかった
いくら偏見や差別が少なくなってきたとはいえ、オメガを雇う事に積極的な企業は少なくて、、、
募集があっても数名程度や番のいる者限定ばかりだった
「あまりいいとは言えないかな....」
「そっか、、、」
「やっぱりオメガだとなかなかね、、書類選考すら無理だったりで、、、楓は?」
「俺は、この前の研究の時にたまたま目に止まったらしくて、うちの研究所にどうか?って声掛けてもらった。」
そう言って教えてもらったのはテレビでも聞いた事のある所だった
「すごいじゃん!おめでとう!」
「ありがとう。それでさ、ちょっと話があるんだけど、」
「どうした?」
「あのさ、」
そう言って話し出した楓の話は驚く事ばかりで、、
楓がこんなにも自分の事を考えてくれていた事を知り嬉しくもあった
だからこそちゃんと考えて決めたくて
「楓の気持ち凄く嬉しいよ、ありがとう。ただ、大事な事だからしっかり考えてもいいかな?」
「当たり前だろ。返事はいつでもいいから」
「ありがとう」
それからはいつも通りに過ごした
だけど楓の行動が今までと違って、、
前にも増して俺の事を気にかけてくれた
2人でいる時の纏う雰囲気も何だか甘い気がした
提案されて一緒に過ごしたヒートでは、前回同様強めに症状の出た俺の体調を気遣いながら手伝いもしてくれた
それが不思議と嫌じゃなかった俺は「あの時の話、いいよ。よろしくね」楓にそう言った
それから亮平や湊にも伝えれば驚いていたけど「まぁ違和感ないな、、、」なんて言いながら笑っていた
そして5月、俺はヒートを迎えた
強めに出たヒートの症状にベッドの上で耐えていれば、連絡を受け帰ってきた楓がやってきた
「ごめん、遅くなった」
「だい、じょうぶ、、」
額に汗をうかべながら俺を見る楓に笑顔を向けながら応えればそっと頬に触れる手
手を洗ったばかりだからかひんやりと冷たい手が心地よくて思わず擦り寄る
「楓のて、冷たくて、、きもちぃ、、」
そう言えばふっと笑って両頬を包み込まれた
そのまま俺の額にキスを落とせば手がゆるゆると下に降りていき服の中へと入ってくる
お腹に触れ、そのままその手が俺の肌をなぞりながら胸元へと移動し小さな突起を優しく刺激する
「んぅ⋯」と漏れる声に思わず手で口元を抑えれば「我慢しないで」そう言って手を取られる
その後も繰り返される刺激に俺の我慢は限界で、、、
ゆるゆると動く腰に気付いた楓は、胸元にキスをしたかと思えばそのまま、ちゅちゅと音を立てながら下の方へ
"まさか、、、" そう思って「か⋯ えで」と名前を呼べば「んー?」なんて聞こえるけどやめる気配はなくそのまま俺のものを口に含んだ
その瞬間広がる気持ちよさに反応する身体
「あっ⋯ かぇ⋯⋯ まっ⋯⋯⋯」
何とか口にした言葉は絶え絶えで
その間も続く快楽の波にもう抗うすべはなくて、、、
与えられる気持ちよさに従って俺は楓の口の中へそのまま吐き出した
荒くなった呼吸を整えながら楓へと視線を向ければ、口元を拭いながら俺へと向けた視線
「な、んで、、、そこまで、、しなくても、、、」
「気持ちよかったでしょ?」
「でも、、、」
「ヒート辛いんだから、気にしないの」
そう言うと、今度は後ろへと触れる指
ゆっくり入ってきたそれに思わず漏れる声
「なおや、、ここ、初めてだよな?」
優しくそう問いかけてくる楓に俺はこくりと頷いた
するとゆっくりと動き始めた指
「やぁ⋯⋯ 」と声が出る度に「かわいぃ」と耳元で囁かれれば快楽はさらに高まって
俺の反応を見ながらゆっくりと、だけど確実に増えていく指の本数にもう限界は近くて、、、
「かえで⋯ 」と名前を呼べばもう片方の手が前の方に触れる
「あっ⋯ いっしょ⋯⋯ だ⋯ め⋯⋯」
「なおや、いいんだよね?」
「んっ⋯⋯ いぃ⋯ よ⋯⋯」
そう言えばさらに与えられる強い刺激に俺の身体は電気が走ったかのようだった
そのまま力なくベッドへとうつ伏せに倒れ込めば、そんな俺の頭を撫でてきた
「からだ、大丈夫か?」
「んっ、へーき」
そう言って楓の顔をチラッと覗けばその顔は優しく笑っていて、、、
大学4年の5月、俺は楓と番関係となった
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