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第45話

 まだ夏休みということもあり、そのまま学園の寮に向かう。もうすぐ新学期が始まるからだ。  街は劇的に変化をしているわけではなかったが、湖へ向かう人と多くすれ違った。たぶん竜に祈りを捧げに行くのだろう。  その変化に歩く足取りが軽くなる。  フードを目深に被り、ルイスとバレないようにしながら学園に忍び込み、ジンの部屋に入った。  扉の鍵を厳重にかけたジンはルイスを抱き締めた。  「……いいか?」  小さく頷くと貪るようなキスをされた。甘くて痺れるような感覚に夢中になる。舌がなかに入ってきて差し出すと絡めとられて、くちゅくちゅと音が響く。  「ふっ、んん……ん」  呼吸を奪うようなキスに頭がじんと痺れる。やり方なんでわからなくて、ただジンの舌の動きに合わせるのが精一杯だ。  リップ音と共に離れた唇が首筋を伝う。ぞくりとする感覚に足が震え、力が入らなくなりジンのシャツを強く掴んだ。  「もう降参?」  「足……力入らない」  「キスだけで腰砕けたか。かわいい」  ひょいと抱きかかえられジンのベッドに寝かせられる。  ジンは乱暴にシャツを脱ぎ捨てた。  彫刻のように彫りの深い筋肉の隆起に唾を飲んだ。  この男に抱かれるのかと思うと全身の産毛が逆立つ。  「そんなにジロジロ見てどうした?」  「……格好いいなと見惚れてた」  正直に答えるとジンの目が眇められた。ルビー色の瞳の奥に燃えるような劣情が見える。  「余裕ないんだ。煽るようなこと言わないでくれ」  ルイスのシャツをたくし上げ、臀部から長い舌を滑らせて赤い突起に触れる。  丸い輪郭を辿り、突起を強く吸われると身体が跳ねた。  「あっ、あぁ」  ジンはさらに反対側を指で抓み、引っ張ったりこねたりする。二つの強い刺激は簡単にルイスを昂らせた。  「んんっ、あっ、あっ、ジン」  堪らず名前を呼ぶと突起を弄んでいるジンが顔を上げる。  口の周りを涎でベトベトになっている様はまるで赤ん坊の授乳のように夢中に乳首を吸っていた。そこにクールで格好いいジンはいない。  普段とのギャップに頭が痺れる。  ジンが自分の身体を一心不乱に求めてくれているのは何者にも代え難い幸福感が芽生える。  「痛かったか?」  「気持ちいい」  「……だから煽るなって」  がぶりと強く噛まれて全身が跳ねた。ベッドのスプリングが不満を漏らすようにぎしっと音を立てる。  「あっーー」  くっきりと歯型がついたそこをジンは丁寧に舐めたあと、ルイスのズボンと下着を一気に脱がして床に投げ捨てた。  屹立は天を仰ぎ、亀頭から先走りが溢れている。隠しようもないほど固く張りつめていた。  「あんまり見ないで」  「ここも可愛い」  ジンは躊躇う様子も見せず、ルイスの両足を割って性器を口に含んだ。熱い粘膜に包まれた屹立がぐんと固さを増す。  腰骨が砕けるような甘い快楽に頭がおかしくなる。  「そこ……やっ、汚い、あぁ」  強く吸われて腰が勝手に動く。ジンの髪を掴んで引き剥がそうとした。もうこれ以上の快楽には耐えられない。  けれどルイスの抵抗など無駄だとばかりにジンは吸ったり、亀頭に舌先を入れて射精を促す。  「あっ、だめ、イっ……あ、あっ」  頭が真っ白になり、刺激のつよさに意識が飛んだ。ごくんと嚥下する音に身体を起こすとジンは口の端についた精液を指ですくって舐めとっている。  「もしかして飲んだの?」  ルイスの質問にジンはニヤリと笑って大きく口を開けた。赤く熟した腔内は喉奥までよく見える。  「汚いでしょ! ぺっとして!」  「別に汚くないだろ」  「……もうやだ。恥ずかしい」  顔を手で覆って小さく丸まった。恥ずかしくて死にそうだ。  「ルイス」  甘えるような声におずおずと顔を上げた。ジンの前髪が汗で額に張りついている。  「続き、いいか?」  お伺いを立てるがもう決定事項なのは目に見えている。それに恥ずかしかっただけで嫌なわけではないのだ。  うんと返事をするとジンはルイスの両足を広げた。  自分ですら見たことのない秘部を晒されて反射的に足を閉じようとしたが、太腿をがっしりと掴まれてしまって叶わない。  こんな陽の光が入る明るい部屋ではルイスのどこのかしこも見られてしまっている。  赤くなった頬も、反り立つ屹立も、濡れてひくついた蕾も。  ジンはさらに頭を下げ、ルイスの蕾を舌で舐めた。排泄でしかつかわないそこに唾液を練り込ませる。唾液と熱で柔らかくなっていく。  「んんっ、あ、あっ」  舌先を尖らせて中に挿入ってくる。入り口付近を何度も往復し、柔らかくなると徐々に奥へと侵入する。  「やぁ、あっ、あぁ……」  気持ちよさに勝手に腰が揺れる。力をなくしていた屹立も固さを取り戻す。  ジンの顔が離れ、代わりには指が入ってくる。舌では届かなかった奥をどんどん広げられる。  初めての圧迫感で苦しい。痛みはないが異物感があり、深く息を吐いた。  「平気か?」  伺うルビー色の瞳に頷く。もう嬌声しかあげれなかった。  指がルイスの中をかき回し、ある一転を押されるとびりりとした快感が突き抜けて高い声をあげた。  なにが起きたのかわからずジンを見下ろすと目が合い頬を撫でられた。  そのときジンの猛った雄が布越しで窮屈そうにしているのが見えてしまい、頬が熱くなる。  ジンの性器はルイスとは比べものにならないくらい大きかった。それがルイスの中に挿入るのだろうか。  「なにを考えてる?」

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