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23.運命の出会い【柊一Side】
風呂を出て、忍の部屋へ行った。
初めは俺が立ち入ることを渋っていた忍も、部屋を見たいと言えば記憶を取り戻すためならと思ったんだろう。
たっぷりの時間悩んだ後、ドアを開けてくれた。
俺はまあ、淡白な方だと思う。…つったら、仲間内でも怒られるか。
ただ、普段自分から行くことは無い。
向こうから来れば誘いに乗るが、だからと言って去るものは追わない、その程度の付き合いしかしてない。
一人去れば、…いや、去らないうちにも何人でも来るもんだから、女に不自由した事は無い。
自ら求めた事は無い。
だから自分では淡白だって思ってた訳だが。
それは誤解だった。
自分から動いてまでどうこうしようって相手にまだ会っていなかったから───だったってこと、なんだろうな。
J-POPじゃねーけど、…運命の出会いっての?
じゃなきゃ、ヤダって首を横に振る相手にムリヤリキスして組み敷くなんて、する筈がないだろ。
しかも、男の忍相手に。
まあそこでまた、俺はホモだったのか?と言う絶望的な疑惑が浮かびあがるわけだが。
眼鏡を外した忍はやっぱり下半身にズクンと来る可愛さで、嫌だ嫌だと言っていたくせに舌を差し出せばすんなりそれを受け入れた。
ん……そうだ、この感覚、感触、身体が覚えてる。
掌を這わせれば弾力のある肌は滑らかに吸い付いて、時折ビクリと体を震わせては甘い息を吐く。
「忍…きもちい?」
「んっ…はぁ…、きもちい…ん、あぁっ」
可愛い子にそんな反応見せられたらさ、男としちゃ、堪んないだろ。
で、気付いたら……、いやまぁ、途中で止めることも正直出来たかもしんねぇんだけど、やめたくなくて……、最後まで、忍を抱いていた。
何度もイッて「もうムリ」って言ってる忍を「だーめ」つって抱き潰した。
いつまでもその快感を味わっていたくて、イキそうになったら根元握って、自分も限界ギリギリんとこで奥に何度も打ち付けた。
「もっ…ちょぉだい…っ、おなか、いっぱぃ……ちょおだいっ…!」
そう言葉に出して、強請られるまで。
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