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25.大学【柊一Side】
4日ぶりに大学に行った。
同じ行き先だってのに、忍はさっさとコソコソ出掛けてったらしく、起きた時にはもう家を出た後だった。
まだ7時だったんだけどな…?
昨日も殆ど忍は部屋に篭もりきりで、出て来たと思えばバイトとかですぐに家から姿を消し、帰ってきたらメシは済ませたからって、
「先にお風呂に入るね。出たら声掛けるから」
そんな風に3人揃ったリビングで宣言されたら、追っかけてって、一緒に入るとも言えない。
風呂から出て来た忍を追いかけて2階へ上がったけど、どんなに呼びかけても鍵を閉めたまま……、忍は顔を出してはくれなかった。
完全に避けられてる……。
襲ったからか?昨夜ムリヤリヤっちまったせいか?
変な汗が出た。
取り敢えず大学へ向おうと思い立った。
あっちで会えるかも知れない。
「なあ、忍見なかった?」
「忍ちゃん?今日は見てねーなぁ。なに、いつものお前の忍ちゃんセンサーにひっかかんねーの?」
よくつるんでるヤツらに訊ねても、首を横に振るばかり。
来てねぇのか、それとも俺に見つからないよう隠れ隠れ過ごしてるのか…。
忍なら、後者のが確率高いか。
真面目そうだもんな。
つーか、やっぱり俺、忍と仲良かったんだな。
「…俺と忍ってさ、…お前らから見てどうだった?」
「どうだったって?」
「俺さ、忍のこと好きそうに見えた?」
「はぁ?なんだそりゃ、テメーのことだろーが」
呆れたように、答えを寄越さないヤツらに、仕方がないから部分健忘だってことを説明した。
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