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26.明白【柊一Side】
「はあ!? 意味わかんねーし!」
「忍ちゃんのことだけ忘れたワケ?マジかぁいそー」
まずブーイングとか、こいつらウゼェ。
可哀想なんは分かってっし!
「だったらアタシと付き合おうよぉ、シューイチ~。今は誰とも付き合ってないってことなんでしょ!」
「…っせーな、付き合わねぇよ、ブス」
「ブスとかヒデーし!」
「ちなっちゃ~ん、あんな冷たいシューイチは放っといてオレと付き合おー?」
「うっせー、ブサイク、付き合わねーよ」
……俺の周り、こんな女ばっかだもんな。
顔ばっか。顔だって、メイク取ったらどうなるもんだか。
こりゃ、忍に走りたくもなるわ。
「で、俺、忍好きだった?」
「…それ聞いて~…どうすんのぉ?」
「忍を取り戻す」
「わっけ分かんねーし」
「それってさぁ、忍くんをゲットしてたってことかい?」
だからコイツラは……!
俺が訊いてるんだっつーの!
質問に質問を返してくんな!
「まあ、…なあ?俺らと一緒にいても、忍くん見掛けるとすぐにそっち寄ってくし、お前が忍くん好きなのは明白」
「だろ!?」
「で、あっちも初めは引いてたけど、お前がチャラいから怖いっつーよりかは慣れなくて距離感が掴めない、とか」
「いや、あれは女子が見せる、好きな人に話し掛けられてどうしようっ!嬉しいけどキンチョーするよぅ、て感じのドッキドキ乙女に見えたけどな」
「ヒサト、アホだし。今時そんなんJCでもいないっつーの。いてもそう見せてるだ・け。女って計算高いのよぉ」
「えっ、マジで!?スゲーショック!」
ふむふむ、忍は女子中学生より純粋で可愛いってことか。
それが、俺の前ではトロトロに溶けてエロ~く喘ぎまくんだもんな…。
「…シュウ?シューイチさん?鼻の下伸びまくっててヤベェきもい」
「るせェ。で、どうだったんだよ、俺と忍は」
「しらねぇよ!つかメシ!ハラ減った。さっさと昼メシ食い行くぞ」
「あ!私パンケーキ食べたい」
「オレラーメン」
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