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55.期待

柊くんは乱暴にコートを脱ぎ捨てると、早急にベッドに腰掛けた。 「忍、舐めて」 コクンと頷いて、その足元に座った。 窮屈そうに主張してるソレを早く自由にしてあげたくて、ベルトに手を掛けると、何故だか柊くんの手と重なった。 「忍、先に忍の服を脱ごうか」 「えっ…?」 見上げると、指先が顎に触れ、ツーっと優しく擦った爪が喉をやんわりと擽る。 それだけなのに、僕の下半身はドクンと震えて、じゅん、と湿った感覚がした。 「忍はすぐ濡れちゃうから、脱いどかないとパンツん中気持ち悪くなっちゃうだろ?」 悪戯に笑われると、下着の中身を見透かされてるみたいで、途端に恥ずかしくなる。 そうすれば、またどんどんソコは水漏れみたいに溢れさせてしまって…… 脱いだら、まだ何もしてないのに濡らしてることがバレちゃう。 脚を擦りあわせて躊躇してると、柊くんは僕の耳元に唇を寄せて、甘い声で囁いた。 「もしかして、期待だけで濡れちゃった?忍、ヤラしくてか~わい」 「ん…っ、やぁっ」 耳朶をちゅって吸われて、変な声が出ちゃう。 「そんなこと、ないっ」 首を横に振ると、 「んー…、そっかなぁ?」 とぼけたみたいな意地悪な声。 「じゃあ、俺が脱がせちゃおう」 「やっ!だめっ、後でぇっ」 「はい、ご開帳~」 おじさんみたいなセリフと共に、ズボンが下着ごと脚から抜き取られた。 フルンと飛び出した僕のソレは、先っぽから粘液の糸を引いていて…… 恥ずかしさで熱の上がった顔を、両手で覆い隠した。 「これが欲しくて濡れちゃったの?」 髪を指で梳くように撫でられて、そっと手を開く。 指の隙間から、柊くんのそそり立ったソレが見えた。 「忍、一昨日(おととい)舐めてくれなかっただろ?俺も、待ちきれなくてヤバいんだけど」 おととい……… 「───っ」 土曜の夜のことを思い出して、喉がヒュッと鳴った。

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