「忍さん？どうしました？」 腕の力を弛めてやって、抜け出した忍の顔を窺う。 「…しゅーくぅん……」 忍はウルウルと瞳を滲ませながら、真っ赤な顔で唇を押し付けてきた。 もしかして、俺ともっとキスしてたかったのか。 ……んじゃあ、キスは解禁？ ───忍がしたがってんだし、解禁でいいだろ！ 早々にそう結論付けて、忍の後頭部を押さえて更に引き寄せた。 「んっ、ふぁ……んんぅ…は、ん…ぁ」 舌で口内を嬲って、角度を変えるたび漏れる声を耳で愉しむ。 くちゅ、くちゅり…2人きりの部屋に響く水音に忍も興奮しているようで、また少しだけ硬く存在を増したモノが腹に当たってきた。 「あッ、あぁ、んっやぁっ」 唇を自由にして、ちん○を腹でしごいてやれば、既に湿ってる先からまた透明のものが溢れ出る。 ヌルヌルふにふにで、俺の腹まで気持ちいい。 「あっ、しゅ…くんのっ、ごりゅごりゅぅっ」 「ん？ごりゅごりゅ？」 「ふっき、んっ、…きもちぃ…んぁっ」 「ふっき…、ああ、忍、もしかして俺の腹筋好きなの？腹筋でごりゅごりゅ～って？エッチなフェチだねぇ」 「あっ、アッ、ちがっ、や…ぁっ、あ、やぁん…っ、もっ、でな…からぁッ」 いつも抱きしめてナカ突いてる時、やったら感度いいなって思ってたのはこういう事情か。 イイトコ当たって善がってんのかと思ってたけど、聞かなきゃわかんねぇもんだね、っと！ 「ほら忍、自分でごりゅごりゅ～ってしてごらん。俺の腹筋のドコがきもちいーの？」 忍を抱きしめたままひっくり返って、俺がシーツに背をつけて上下逆転すれば、乱暴に動いたせいで裏筋がグリグリと刺激されたのか。 「やぁっ…も、だめぇっ」 口に手を当ててフルフルと首を振る忍の姿。 「だめじゃないでしょ？ほら、お腹に力入れてあげるから、腹筋使って自分でシてごらん」 「あァッ、もっ、出ないもぉ…」 「じゃ、このままでい？」 「やだぁっ」 あ～～、もうっ！ナニその可愛い我侭はっ！！ 「なら、忍はどうしたいの？」 口に当てられた手を外して、口づけを落とす。 なんでも言う通りにしてあげる、と微笑めば、忍は俺の首に手を回して必死にくっついて…… 「も…でない、から……っ、ドライでいっぱい…イかせて欲しい…です…っ」 お願いを尻すぼみな言葉にすると、より強くひっついてくる。 首が絞められて苦しいくらい。だけど、苦しさよりも堪んねぇって思いが上を行って─── 「挿入れていいの？俺のこと、赦していいの？もう忍…怒ってないの？」 掠れた声で訊ねると、哀しそうな顔をして首を振る。 「怒ってない…！はじめっから、怒ってなんてないもん。悲しかった、…淋しかっただけだもん。だから柊くんのこと、───中でいっぱい…感じさせて」