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名前

「あっ…はるにっ…はるにっ…」 「んっ…大丈夫だよ…」 「ぁっ…ぁあっ!…はるにっ…気持ちいっ…」 「んっ…イッていいよ」 「あっ…~~~っ…んっ…はるにっ…はるにっ…」 やっぱイケないか 「暁…好きだよ…愛してる」 「今…暁って言った?」 「………え?」 な…なんで… なんで…凌久が… 「暁の事思いながら、俺とシてんの?」 「ち…違う…」 だって… 今、暁が悠兄って… 「だって悠稀、暁って言ったよ?何?昨日暁とヤったの?それ思い出しながら、俺とシてんの?」 「違うっ!そんな事しない!」 「悠稀…誰を気持ち良くさせてんの?誰に気持ち良くされてんの?」 「凌久…凌久だよ」 「嘘つけ!今お前…誰に突っ込んでるつもりだったの?」 だって… ほんとに暁だったんだ… 「暁とヤッてる時も、気持ち良さそうな顔してんだな?」 「え?」 「そうだよな?イクの我慢してるだけで、気持ち良くはなってんだもんな?」 「…っごめん」 「俺とヤッて?帰って暁が不安だったら、暁とヤッたりすんの?どういう気持ちなの?ちょっとは罪悪感とかあんの?気持ち良くなったら、それどころじゃないか」 あるよ 毎回…凌久にも、暁にも 罪悪感だらけだよ 「っごめんなさい」 ついに… 凌久に…嫌われた 「いつも俺とシながら、暁の事考えてたの?」 「違う!考えてない!凌久の事だけ!」 「どうだか…挿れて気持ち良くなるのは、一緒じゃん?俺だろうと暁だろうと…挿れるの一緒じゃん?」 「違う!凌久は…ほんとに好きな人だから…全然違うから」 どうして、こうなっちゃったのか 何が起きたのか分からないけど 凌久と暁を間違うなんて あり得ない 「分かんないよ…分かんない…もう疲れたんだ」 ああ… そうだ それは…しょうがない だって凌久は ずっと我慢して頑張ってきたんだから 「俺さ…すげぇ頑張ったよ」 知ってる こんなに頑張ってくれる人居ない 「ごめんな?ばいばい、悠稀」 ~~~っ! 言いたくないよ 言いたくないけど もう…凌久… 解放してあげなきゃ …ばいば…? 「…………凌久…?」 凌久が…キス…してる… ばいばいって…言ったのに? 「やっと起きたか。今度は何の夢だ?泣きすぎ」 「………え?」 凌久が、俺の涙を拭ってくれる 許して…くれたの? ……夢? 「ま~だ寝惚けてんの?」 凌久が…一緒に寝てて 優しくて… これは夢じゃなくて さっきのが夢… 「…よ…良かったっ…」 凌久に抱き付く 「ったく、まさか毎日寝る度に夢見て泣いてんの?」 「ううん…凌久…これっ…夢じゃないよね?」 「…夢じゃない。何?夢ん中で俺になんかされた?」 夢の中で… 「~~~っ!」 「おい、どんな夢見たんだよ」 本物の凌久が居てくれるなら 何だっていい 夢の中の事が、いつ、現実になったっておかしくないけど 「凌久…」 「よ~しよしよしよし」 「俺は…わんこじゃない」 「時々、わんこみたいになってるよ」 「じゃあ…わんこでもいい。ずっと傍に置いて」 「…何?夢の中で俺、悠稀の事捨てたの?」 「しょうがないんだ…当然の事なんだ」 「悠稀の夢ん中行けるなら、夢ん中の俺、殴って来てやるよ」 夢の中みたいな事 1度も言われた事ない 思わない訳ないのに 凌久は1度も口に出さない 暁を優先して 心配して 大切にして 「~っやっぱり…捨てたくなったら、いつでも捨ててっ…」 「は??この、ちょっとの間に、真逆の要望だな」 「ごめん…」 「さては、寝惚けてんな?まだ夜中だし寝ろ」 「……凌久」 「何?」 俺… 名前呼び間違えた事なんかないよね? 絶対の自信あるけど… 「……何でもない。おやすみ」 絶対ないけど あっても、なくても 俺が、その質問する自体 凌久に対して失礼だ 「ふっ…何で離れんだよ。何で、そっち向くの?夢の中の俺、怯える様な事したの?」 違うよ 夢の中だけじゃなく 今も俺が酷い事し続けてんだよ 「くっ付いて、抱き締めたら嫌?」 「…凌久が…嫌じゃないなら…嫌じゃない」 「重症だな。どんな夢だったんだ~?」 凌久が、後ろから抱き付いてくる ほんとは…こんな風にしてもらう資格ない ずっと…甘えてた 夢の中だけど 凌久に直接はっきり言われて どれだけ自分が異常で、最低な事をしてるのかを突きつけられた 「悠稀…なぁ、どんな夢見たのか知らないけど、さっさと忘れろって。お前は、考え込むと長いんだから」 だって凌久 夢だけど、ほんとなんだ そして… いつか起こるかもしれないんだ 「あのさ、俺が捨てたくなったら捨てろって言うなら、悠稀一生捨てられなくなるけど、いいの?」 「……え?」 「お、反応したな?俺が悠稀を捨てる事はない。だから、悠稀が俺を捨てるか、逃げださない以上、ずっと傍に居る事になるけど?」 なんで… なんで、そんな風に考えられるの? 夢の中みたいに怒るでしょ 名前間違わなくたって 俺がいつ暁とシてるかなんて知らない 俺に抱かれる度に…過るでしょ? 「~~~っ…っ…っ…」 「え?!泣いてんの?ちょっと…それは…何?嬉しいだよね?嬉しいじゃなかったら、結構凹むんですけど…」 嬉しいもあるよ? けど… 他の色んな沢山の気持ちが混ざってて 「悠稀…せめて、声出して、俺の胸で泣いてくんない?俺が居るのに、なんで1人で我慢する訳?」 いつも… いつもいつもいつも ずっとずっと 凌久に我慢させて、甘えてるから 「なかなか強情な奴だな…んしょっ…」 「えっ?」 凌久が、俺と壁の間に、無理矢理入ってきた そして、俺の顔を胸へと押し当てて 「これで、ヨシと」 「~~~っ!」 凌久の匂いと…温もりで… 一気に安心してしまう 俺ばかりが甘やかされてちゃダメなのに 「悠稀…俺の名前呼んで?」 ビクッ! 名前…ってワードに… 過剰反応しちゃった 「どうした?俺の名前呼ぶの怖いの?」 「…っ!」 怖くないよ 間違える訳ないもん 「りく…ほら、たった2文字だぞ?り・く」 「っ…っ…」 あれ? 「っ…っ…」 言えない なんで? 「何だ?だんまりか?まあ…泣き止んだみたいだから、いっか」 そう言って、凌久が頭を撫でてくれる なんで…言えないの? 凌久だよ? 「っ…っ…」 り 「っ…」 く 「っ…」 え… 声…出てない 待って… 暁は? 「っ…っ…」 言えない! どうしよう… 声…出なくなった…… 背中を嫌な汗が流れる 落ち着いて… 声って…どうやって出してた? 息と違って… ちゃんと声出すのって… どうだった? 分からない… そんな事…考えた事もなかった 嘘だ… だって、こんな突然… 寝たら…治るよ 夢…みたいに 怖い!! 凌久に、しがみ付く 「お?今度は甘えっ子か?」 凌久… 凌久、凌久 凌久の服を引っ張る 「なんだ?構って欲しいのか?」 どうやって伝えたらいいの? 起き上がろう 俺が起き上がると 「ん?どした?」 そう言って凌久が電気を点けてくれた 「凌久、どうしよう…声が、出なくなっちゃった」 そう言ったはずの言葉は、1文字も声にならなかった 「…悠稀?…声…どうした?」 ふるふると首を振ると 「声…出ないの??」 頷く 「なっ…なんで…急に……え?喉痛いとか?」 首を振る 「え?全然出ないの?あ、とか、お、とか…」 「っ…っ…」 「なっ…?!…えっ?だっ…だって、ちょっと前まで普通に喋ってたじゃん!」 そう…だよね… なんで急に… どうしよう… こんな突然、声出なくなる事あるのかな また、突然治る? もしも… 治らなかったら、俺、一生喋れないの? とてつもない不安と恐怖が押し寄せる 体が…震える 「悠稀…ちょっと待ってろ。お前、そのまま寝ちゃってたからな……っと、これと…よし、これ着ろ」 素っ裸だった俺に、服を持って来てくれた 手が…震えて…… 「ほら、手伝ってやるから」 そう言って、凌久が手伝ってくれる どうしよう…どうしよう… 「よし、服着れたな。なんか、あったかい物飲も?」 え? こんな時に? 凌久の顔をポカンと見ると 「今、真夜中。ちょっと、あったかい物でも飲んで、落ち着いて考えよう?」 あ… コクンと頷くと 「何がいいかな?また眠れる様に、ココアかお茶だな。どっちがいい?」 口パクでココアと答えると 「了解」 と、台所へ立って行った 凌久が傍から離れると 途端に不安が大きくなる 立ち上がって、凌久の隣に行く 「どした?」 何でもない、と首を振る 「ココア入れて…お湯沸かしてと…お湯が沸くまでお待ち下さい。悠稀…抱き締められたの…怖かった?」 え? 違う!と、ぶんぶん頭を振る 「ほんとに?無理しなくていいんだぞ?」 無理してない!ほんと! と、口パクで返すと 「じゃあ、今抱き締めても、怖くない?」 うん、うんと頷く 凌久が、そっと… 優しく優しく、抱き締めてきた 「怖くない?」 頷いて、凌久に抱き付く 「っはぁ~…俺が、無理矢理反対側行って、悠稀の事抱き締めた後…だよな?」 そう…だったかな でも、そんなの関係ないよ だって、安心でしかないもん 「ああ…でも、その後、俺の名前呼んでって言ったら…」 ビクッ! 体が…勝手に… 「……さっきも、こうなってた。俺の名前呼ぶの…怖いの?」 怖い訳ない 怖くないはずなのに ほんとは…怖いの? 「どうした…悠稀?震えてる…」 いつか… いつかは… あの夢起きてしまうんじゃないかって あんな風に 自分では身に覚えがなくても 凌久の事傷つけてしまう日が 来るんじゃないかって 「……悠稀、呼ばなくたっていいよ?」 え? 「名前、呼ばなくたっていい。何がどうしたのか分かんないけど…俺の名前呼ぶの怖いんだろ?呼ばなくたっていいよ。悠稀が隣で笑ってんなら、それでいい」 やだよ 凌久の名前…いっぱい呼びたいもん 首を振ると 「俺は?悠稀の名前呼ぶの、怖くないの?」 怖くない! ぶんぶんと頷く 「ははっ…じゃあ、嫌われてはないんだな?」 嫌わないよ 嫌いになんかならないよ 俺が…嫌われるんだよ ピー…カチッ 「お湯沸いた。あっち行って飲もう?」 俺が離れるまで待ってくれて お湯を注いだココアを持って テーブルの前に座る 「もうちょい冷ました方がいいな。特に悠稀は、猫舌だろ?」 頷く 凌久が…スマホで 何か見ている 「声とか、掠れてなかったしなぁ…」 あ… これの原因探してくれてるんだ 「喉とかに問題あったら、もっと掠れるとか、咳出るとか、ありそうだよなぁ…」 ほんとは、もう出るんじゃない? 「っ…っ……っ…っ…」 何で? ほんとに…声の出し方忘れたみたい もっと大きな声出してみよう 「んっと~…あとは…ん?」 「っ…っ!…っ!…っ!ケホッ…ケホケホッ…」 「…なっ…悠稀!何やってんの?!」 無理矢理出そうとしたら 喉にキタ 「そんな乱暴に無理矢理出そうとすんな!…ったく、泣いてんじゃねぇか!」 そう言って、涙を拭ってくれる ごめん 「自分にだけスパルタなの、どうにかしろ」 全然だよ? いつも甘えてばっかだよ? 「ん?なんか、違うって言ってんな。違うくない。お前は、自分に優しくない」 凌久の方が俺より、ずっとずっと優しいよ 「ん~…?今、凌久って言った?」 あ… 「ん~…フリーズするな。やっぱ俺の名前が原因か」 口パクなら言えるんだ そりゃそうだよね ただ…口動かすだけだもん 「じゃあさ、楠君は?」 え? 「いや、凌久がダメなのかな?と思って。楠君、ほら言ってみ?」 楠君… 「ダメか。じゃあ、なんか全然違う名前にすっか」 え? 「せっかくなら、呼ばれたい名前…でも、聞かれて恥ずかしいのは、やだしな…」 なんか…凌久… 楽しんでる? 怖いのが消えてく… 喋れないと困る事だらけだけど 凌久が、傍で楽しそうにしてるなら まあ…いいかなって思える 「ふっ…」 「今、笑ったな?そりゃ俺だって、本気でとは思わないけど、改名出来るチャンスなんか、そうそう無いだろ?だったらさ、憧れてたヒーローの名前とか、好きなアニメキャラとか?気になるじゃん!」 「ふっ…」 凌久が… 全然焦らないから なんか、安心する どんな時でも、何があっても 凌久が居て、笑ってくれるなら 大丈夫な気がする 「ココア、もう飲めんじゃない?」 うん 美味しい 凌久の楽しそうな声と あったかいココアで 体が暖まって 冷えてたんだって思った ココアを飲み終わると 「眠れそう?」 分かんない 「だよな?でも、いつ寝てもいい様に、ベッド入ろ?」 うん さっきまでと同じ様に、ベッドに入る 「何かあっても分かる様に、真っ暗にはしないでおくな?何かして欲しい時、俺寝てても起こせよ?」 うん 「絶対だからな?俺居るのに…1人で何とかしようとするなよ?」 うん 「じゃあ…もっと、こっち来い」 お互いに体を寄せる 凌久に包まれると安心する 甘えてるって分かってても これでいいんだよって 全身から伝わってくる 寝た… 何?! どういう事?? 俺まだパニック中なんですけど?! だって、ああなる数分前まで会話してたじゃん 何事? こんな急にってある? どうしよう… 検索しても、病気的なのって、声掠れてるとか、咳してるとか… そういうんじゃない 明らかに俺の名前に反応してたし… 俺の会話の中? いや… あんな、泣く程の夢の中? じゃあ、分かんねぇし 朝になったら、日曜だけど 一応耳鼻科とか、やってるとこ行ってみる? すっげぇ混んでるだろうけど… 暁…心配すんだろな そうだよな 悠稀の親にだって、言った方がいいよな? 「はぁ…ごめんな?悠稀…」 夢の中の俺…何した? 悠稀の頭を撫でると 「……ん…」 え? 声…出てる? 気が緩んでると出るもんなのか? じゃあ、ちょっと失礼して 服ん中に手を入れて背中を触る 「…ん」 いいぞ? もっと声出せ 声…出んだよお前 そのまま、胸を触る 「…はっ……はぁっ……っ?」 あ、起きちゃったか 「悪い。ちょっとだけ…いい?」 寝惚けて、うっすら開けた瞳で俺を見る コクンと頷いて、目を閉じる 完全に寝惚けてんな 服を捲り上げて 胸の気持ちいいとこを、舐めると 「はっ!……っ…~~~っ!」 どさくさに紛れて 声出しちゃわないかなぁ 凌久って言ってくんないかなぁ 「はっ…はっ…~~~っ…はぁっはぁっ…」 悠稀の声… もう聞けなかったらどうしよう 「っ!…~~~っ!…はぁっ…~~~っ!」 悠稀にもう… 凌久って言ってもらえないのかな あの声で… もう2度と呼んでもらえないのかな ポタっ え? ポタポタっ… 何だ?これ… なんか…悠稀の胸の上に… 天井を見上げるけど…何もない 「……っ!……っ!」 なんか…悠稀が必死に呼びかけてる 「どうした?」 そう言うと 悠稀が起き上がって、俺の顔を触り始めた ペタペタ…ペタペタ… なんか塗ってんの? 「何して……え?」 違う… 俺の涙…拭いてるんだ 泣きながら… は? 何で俺…泣いてんの? 「ごめん、悠稀。俺、何で泣いてんだろな?気付いてなかった」 いや… 悠稀、俺の拭いてる場合じゃねぇよ グショグショじゃん 悠稀の涙を拭いてあげようとすると 「んっ??」 は? 悠稀がキスしてきた 何故に今? お前の顔、キスしてる場合じゃないよ? 「んっ……はぁっ…んっ…悠稀っ……んんっ…」 泣きながら… 必死に… めちゃくちゃなキス… 「はぁっ…悠稀…んっ!……んっんっ…」 全然キスしてる場合じゃないんだけど まあ… 悠稀からって、あんまないし 好きにして 「…っ…~っ!…っく…っ!」 「泣くなよ…謝んな…」 不思議そうな顔で見てくる 「分かるよ。悠稀、俺が泣いたら、とりあえず自分のせいだって思うもん。謝ってんだろ?」 「……っぇ…っ…っ!」 「なぁ…俺もキス…したいんだけど…していい?」 いいって めちゃくちゃ可愛い顔で言ってきた 「…んっ……はっ…~~~っ!…っ!…んっ…」 ん、は聞こえる あと…言葉の最後の母音が時々… ちゃんと出るはず 何かでブロックされてるだけ 「…~~~っ!…はっ…~~~っ!…っ!…っ!」 あれ… 聞こえないなぁ その時によるのか 気の緩み具合? だとしたら… 「…んっ!……はっ…はぁっ…~~~っ!…~~~っ!…~~~~~~っ!!」 「はぁっ…大丈夫?」 まあ… 大丈夫じゃなくなる様にしたんだけど 何にも考えられなくなったら 不意に出てくるんじゃないかなと思ったけど クタっとした悠稀を横にして まだ、完全に戻って来てない悠稀の耳に 「悠稀…気持ち良かった?」 「っ!…~~~っ!」 ガシッと俺の服を掴んでくる そのまま、耳にキスをする 「っ!!」 震えてる 耳…そんな感じるんだっけ? ペロッと舐めると、コロンと横を向いてしまった あんま感じると、逆に声出せないか 首筋にキスをする 「んっ…」 そうそう その調子 首筋から鎖骨へキスして、コロンと仰向けにする 「…はっ…っ…っ…」 凌久って…言ってる 言いたいんだ 言いたくない訳じゃないんだ 唇に軽くキスしながら、胸を触る 「んんっ!…っ!…はっ…」 胸…好きだろ? 声…出さずにいられないだろ? 唇から離れて、胸の周りにキスを落としてく 「…っ!…はっ…~~~っ!…っ!…っ…っ…っ!」 胸…気持ちいいだろ? 声…出してごらん? 中心を避けてたせいで、疼きだしたところで お願い… また、悠稀の声聞かせてよ 1番感じる部分を気持ち良くしてあげる 「はっ!…~~~っ!…っ!…~~~っ!」 声…出るって 大丈夫 「…~~~っ!…っ…っ…~っ!…っ…っ!」 出るんだよ悠稀 出していいんだよ 誰も怒らない 許さないのは 悠稀だけ 逆側も充分に舌で気持ち良くしても 声…出さない 辛いだろ? 顔を上げると… 「声の…代わりに…涙流したの?」 顔中…涙でグショグショ 口塞いでもいないのに… 何勝手に、危ないプレーしてんだよ 「悠稀…悠稀を許せないのは、悠稀だけだよ?許してあげて?」 「…んんっ!……~~~っ!」 キスをしながら 充分に濡らした両胸を 指で気持ち良くする 「んっ!…っ!…~~~っ!……はっ…んんっ!」 呼べよ 俺の名前… どんどん気持ち良くしてやって 唇を離す 「はっ…はっ…はっ…ぁ…~~~っ!…ふっ…ぅ…~~~っ!」 頭をぶんぶん振って… もう… ブロックとか…トんでそうなんだけど… 「悠稀…好きだよ」 「んぁっ!…」 あ... 「悠稀…愛してる」 「はっ…ぁっ…うっ…~~~っ!」 「悠稀…ずっと…ずっと悠稀だけ愛してる」 「ぁっ!…はっ…ぃ…ぅっ!」 呼ぼうと… 「ん…ありがと。悠稀に…呼んで貰うの嬉し」 「~っ!…ぃ…っうっ!」 「ん。悠稀の声で…俺の名前呼んで貰うと…幸せな気持ちになる」 「…くっ…ぃ…くっ……ぇんっ!」 「謝んなくいいから…もっと、名前呼んでよ」 「…ぇんっ…」 そんな簡単にはいかないか せめて、夢の内容分かればなぁ 今の悠稀に聞けないし 1度ティッシュで、顔を拭いてやる ずっと声、殺したまま堪えさせてんの、可哀想だけど もうちょいだと思うんだよなぁ… 俺が拭いてると 俺の首に手を回してくる 怖くて近づけないとかじゃなくて、良かった 「悠稀…俺のせいで泣いてんのに、俺の事は怖くない?」 「…っく…っ…っ…ゃ…っ!」 「なんか…俺に名前の事で言われたんだろ?悠稀に名前呼ぶなとか言ったの?やめてよ。俺、悠稀に名前呼ばれんの、すげぇ嬉しいんだから」 「…~~~っ!…っぇ…っぁ…」 ありゃ~ なんか違うな けど、絶対俺の名前が関係してんな 夢の中だろうと俺の事だろ? 考えろ! 俺がする事で、悠稀を泣かせる原因No.1 嫉妬 この上なく情けないがしょうがない 「もしかして、俺達以外の誰かも関わりある?」 「っ!」 なるほど 「それはズバリ…宇沙美!」 「…?」 違った 嫉妬じゃないのか? 「八神さんな訳ないよな…」 誰だ? そんなに長い付き合いでもないんだから 深く関わってんのなんて限られるぞ? ん? 悠稀が、顔を背けた 俺じゃなくて、悠稀が知られたくない様な人? 「もしかして…この前会った先輩?」 「…っ」 これは…どういう反応? 正解が分からん 試しに違う人を、言ってみよう 「分かった。暁だ」 「っ!!」 ビクッ! え… あれ?これ… 正解じゃね? お試しが…正解じゃね? 「何?暁とヤりまくって、夢ん中の俺に怒られた?」 いや、もう… なんか、顔色悪く見えるよ? 「あのさぁ、暁の事なんか今更だって言ってんだろ?それありきで付き合ったじゃん?今更それで文句言う奴の話なんて、無視無視」 なんか、全然聞いてねぇな ゴロンと横になって、後ろから悠稀を抱き締める 「そいつが何言ったのか知らないけど、俺は、ちゃんと悠稀に愛されてるので、心配しないで下さい」 「………」 無反応か 何が不安なんだ? 夢ん中の俺 何言ってくれちゃってんの? 「悠稀さ、いつもちゃんと俺の事見てくれてるよ?暁と、どんだけ頻回に、どんだけ激しくヤってんのかもしんないけどさ」 ぶんぶん ぶんぶんと首を振る 「多分、暁の心配とか不安がない日なんてないだろうし、しょっちゅう色んな問題起きてたかもしんないのに、俺とヤってる時は、俺だけを見てくれてる。暁の影、感じた事なんか1度もない。だから、俺は暁を気にしないでいられる。俺は、ちゃんと悠稀に愛されてるって思える」 「……っと?」 え? 今…声…

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