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リセット

『悠稀、調子どう?』 『今日、時間あったら話したい』 一晩考えて… それでも 頭ん中、整理なんて全然出来なくて 何がいいのか、悪いのか どうした方がいいのか、悪いのか けど、悪かろうが、間違ってようが、何だろうが 悠稀じゃなきゃダメらしいので 土下座しようが 泣いて縋ろうが する事はしてみる事にした 悠稀の為とか言って 嘘で余裕ぶって いっぱいいっぱいになったの 白状しよう このまま 同じまま付き合ってくなら また、同じ事の繰り返しだから ヴヴ ヴヴ 『実は昨日、倒れちゃって、病院運ばれた』 …………は? ヴヴ ヴヴ 『だから、今日は大人しくしてるけど、俺も凌久と話したいんだ』 え? 倒れちゃって… 病院運ばれた… 俺が…あんな事してた時… 悠稀… 倒れて…… 「っ…!」 『今、入院してるの?』 倒れて 病院運ばれるくらい、調子悪かったんだ ヴヴ ヴヴ 『昨日、家に帰って来たよ』 『母さん、来てくれてる』 おばさん、来てくれたんだ そりゃ、そうか 『大丈夫?なんで倒れたの?』 ヴヴ ヴヴ 『低血糖と脱水だって』 低血糖? 何? 病気? 『病気なの?治るの?』 ヴヴ ヴヴ 『全然食べれなくて、そうなっちゃったみたい』 『点滴してもらったし、今日は、お粥食べたから大丈夫』 全然食べれなくて… 吐いて…吐いて… それなのに俺 悠稀を1人にして 奏と… 合わせる顔なんてない 今すぐ悠稀の前から消えるべき だけど それは 俺の、正直な気持ちじゃない 『悠稀、おばさん居るなら、少しでも、顔見に行きたい』 こんな図々しい事許されない けど 今すぐ会いたい! ヴヴ ヴヴ 『俺も、凌久に会いたい』 『来て』 倒れたって 具合悪くて、寝込んだって事? ほんとに倒れたって事? 倒れちゃったから、おばさん呼んで病院行ったの? 分からない 悠稀が1番大変な時の事 何も知らない ガチャ 「凌久君、久しぶり」 「おばさん、お久しぶりです。あの…大変な時にすいません。少し顔見たら、帰るので…」 「そんな事言わないで、少し居てあげて?どうぞ」 「お邪魔します」 ほんとは、暁に挨拶してからと思ってたけど ごめん それどころじゃない 一応、2人きりじゃないから 「悠稀、凌久君…」 おばさんが、悠稀の部屋のドアを開けると す~ す~ と、寝息が聞こえてきた 「あら~。凌久君来るの楽しみにしてたのに。あまり食べれてなくて、体力落ちちゃってるみたいなの。ごめんね?」 「…いえ…あの…倒れたって……」 「暁が家に帰ったら倒れてたみたいで、電話がきて、救急車呼んでもらって、病院に運ばれたの」 「……救急車」 「ちょっと、胃の調子悪くて、あまり食べれてなかったみたい」 倒れたって… 完全に倒れてたんだ たった1人で… 「~っ!…ごめっ…」 あ…ヤバい 謝ったら変だ 泣いたらおかしい 「良かった」 「え…?」 「悠稀…凌久君から連絡きた時、悲しそうな…辛そうな顔してたから……完全に嫌われてる訳じゃなさそうね?話し合うくらいは、出来るかな?」 え… この…会話… まさか おばさん、気付いてる? 「凌久君が大丈夫なら、悠稀が目覚めるまで、傍に居てあげて?」 「……おばさん…あの…」 「もう、大学生にもなる息子の恋愛に口出したりしないけど、やっぱり、いくつになっても、息子には幸せで居て欲しいから。悠稀、凌久君の話する時が、他の誰の話する時より、ほんとに嬉しそうだから」 恋愛って言った 完全に… 「あの!俺が!…あの…悠稀は別に…普通に女の人好きになれるし、あの…」 何言ってんだ?俺… 「あの…悠稀が…ほんとに望む事…邪魔とか…ほんとに…」 また… 結局、悠稀の幸せ考えてとか… 考えんのか? 「凌久君」 「~っはい…」 「聞いてた?今までの、どの恋人より、嬉しそうに話すの。おばさん、そんな悠稀の顔見るの嬉しいの。2人の問題だからね?離れないでなんて言うつもりはないけど、少なくとも悠稀は、話したい事ありそうだっから、凌久君が会いに来てくれて良かった。ありがとう」 絶対… 素直になんて喜べないはずなのに 気付いた時 きっと 凄く悩ませた 「~っ…おばさんっ…ごめんなさいっ…俺が…好きになっちゃったから…」 「どうして謝るの?凌久君に、ありがとうって言ったの、聞こえなかった?」 「っ…聞こえたからっ…ごめんなさいっ……俺の方こそ…ありがとうございますっ…」 いくら、テレビの中の人の事言ってたって 現実とは違う 目の前の 自分の息子が 実際に 凄く…ショックだったはずだ 「凌久君…ねぇ、誰かが誰かを愛するって、素晴らしい事なの。そんな風に思える相手に出会えるのは、奇跡なの。誰にも、ごめんなさいなんて、言わなくていいの」 「~~~っ!…普通じゃないから!…それに…悠稀巻き込んじゃったから!俺が好きになったせいで、悠稀…優しいから…俺の事……俺が好きになんなかったら、悠稀は、普通に女の子と付き合ってた…」 俺と付き合うまで 男を好きになった事も 男と付き合った事もない 「普通…が難しいけど、じゃあ、普通じゃなくてもいいって思えるくらい、お互い好きになったって事でしょ?」 「違っ…」 「違うくないよ」 え? 「悠稀…」 悠稀が、ベッドの上に起き上がって、こっちを見てた 「ごめん…起こした」 「普通とか…そんなの関係ない。巻き込んじゃったって何?俺の気持ち…凌久が作ったの?作れるものなの?」 悠稀…怒ってる…のか? 「俺は…ダメなとこ、いっぱいあるけど、凌久を好きな気持ち、否定されたくない。操作されて好きになったみたいな…俺の気持ち…凌久…分かんないでしょ?!俺の気持ちなんだから!」 「……悠稀」 怒ってる 悠稀が ものすごく 「おばさん、ちょっと買い物行って来よっと」 「えっ?!いや…じゃあ、俺も今日はこれで…」 「凌久!話、途中!」 えっ… すげぇ怒られた 「じゃあ、ごゆっくり~」 「えっ?おばさん、ほんとに…」 「凌久!誰に会いに来たの??俺と話しに来たんじゃないの?!」 「…そっ…そう…なんだけど…」 「行って来ま~す」 バタン おばさん…居て欲しかった 2人は… 居心地が… 「俺!嫌な夢見た!」 「…へ?夢?」 突然何だ? 酔ってる? 「俺!…俺…~っ!凌久と…あんなに愛し合って、帰った日……暁とキスした」 「!!……なっ…」 「凌久と…あんなに楽しい時間、過ごして、凌久の事、大好きなのに、暁とキスするの、全然躊躇しなかった」 なんで急にそんな事… 今まで、いつ暁と、どんな事したかなんて 言ってきた事なかったのに …っつ~か! はあ?! ムカつく! 「暁…奇跡的に、キスだけで落ち着いたけど、奇跡起きなかったら、俺…暁とセックスしてた」 「~~~っ!あっそ!すればいいじゃん!俺だって、奏と昨日セックスしたもんね!」 「……えっ?!何?誰?…えっ?!セックス…」 「昨日、見ただろ?俺の小学校ん時の同級生。超仲良かったってか、お互い初恋の相手」 「はあ?!初恋の相手と、凌久、セックスしたの?!」 「したよ!」 ぼろぼろぼろぼろ… 「なっ…!泣いたってダメだぞ!俺は、ムカついてんだ!」 「なんで!俺がムカついてんだよ?!」 「なんでってお前…暁といつもいつも、セックスしてっからだろが!」 「しょうがないもん!凌久は、しょうがなくないのに、初恋の相手とセックスした!ムカつく!」 はあ?! 「俺は、たった1回昨日ヤっただけだ!お前なんて、数えきれないくらいヤってんだろが!」 「数の問題じゃないよ!俺は、暁落ち着かせる為の行為だもん!凌久は…~っ!…したくてしてるもん!凌久っ…したくてしたんだ!…ううっ…」 「なっ…ずるいぞ!…泣くな!」 「凌久っ…初恋の相手っ……好きなんだ…ムカつく!」 「あ?誰が好きって言ったよ?ムカつくんじゃねぇよ!」 ムカつくんじゃねぇよ? あれ? なんか…おかしいような… 「でもっ…俺…別れないからっ……これからも俺…必要な時は、暁とするけど…凌久とは別れない!」 「なんだよそれ!それじゃ俺、可哀想じゃん?!」 「凌久が可哀想でも…離したくないもん…~っ凌久…いっぱい泣くかもしれないけど…~っ!別れないっ…!」 「言っとくけど!泣くのは、俺だけじゃねぇぞ?なんたって、奏とセックスしたんだからな!俺は」 ボスッ! んなっ?! 枕が飛んできた 「かなた、かなた、言うな!かなたとのセックスは、今すぐ忘れろ!」 ぼろぼろ ぼろぼろ なのに、すっげぇキレてて こんな悠稀、初めて でも やっぱ、どこまでも 何しても、格好よくて、可愛いくて やっぱ 泣かせたくねぇな 「忘れた…」 「…え?」 悠稀の元に行って、抱き締める 「奏は、イカれてんだ。お互い初恋だって、今好きな訳じゃない。そんな奴とのセックスなんて、もう忘れた。ごめん。もう泣くな」 「~~~っ凌久…凌久~~~っ!」 ガシッと悠稀が しがみ付いてきた 「ごめん。こんな、頑張って思ってくれてんのに、悠稀が1番大変な時、浮気してた」 「凌久の馬鹿!馬鹿!ムカつく!」 「俺、全然余裕ある男じゃないのに、ずっと余裕あるフリして、爆発したんだ。ほんとはずっと…暁に嫉妬してた」 「~~~っ…ごめん……ごめんなさい…でもっ…やっぱり俺は…」 「分かってる。だから、許せないなら、悠稀と別れるしかない…」 ぎゅ~っと悠稀の手に力が入り 「やだ!!」 「分かった。俺もさ、どっちかしかないと思って、ずっとグルグル悩んでたけど、どっちも無理!だから、時々爆発すっから。まだ暁とヤってんの?!ムカつく!って、悠稀に当たるかもしんねぇ」 「いい!!それで凌久が別れないならいい!!」 「っそ。蹴飛ばされたりしたら、どうする?」 「いい!!それでも…離れないのは、俺の意志だから!凌久に言われて、そうする訳じゃないから!」 始まりの…申し訳なさが ずっと付いて回って 俺のせいで、悠稀は… ってのが こびり付いて剥がれなくて どこかで気を遣ってた 「じゃあ…もう…俺の事好きになったの、悠稀のせいな?!」 「そんなの当たり前でしょ!」 「~~~っ!…ありがと…」 「お礼言うなんて変なの!」 「ふっ…そっか。そうだな」 あれ… なんか…抱き心地… 悠稀を離して顔を見る 「悠稀…ちょっと痩せた」 「だから何。食べたら戻るよ」 「そりゃ、そうだけど…心配して悪いか」 悠稀の顔を触る 「悪い!許さないんだから!かなたとセックスしたのも!先輩とデートしたのも!」 「あ、お前!どう考えても今は仲直りタイムだろが!蒸し返すな!…ってか、先輩まで戻るな!じゃあ俺だって、宇沙美の事聞くぞ?!お前ら、ほんとは付き合ってました~とか、告白された事あります~とかじゃねぇだろな?」 「そっ…それは、ないけど…」 は? なんか、突然目線逸らし始めたんですけど? 「それはなくて、何があんだよ?!」 「…慰めてもらった時…キスされた」 「キっ…キスって…あの時の、耳にしたやつみたいな?!何処にされたんだよ!」 「何処…口…」 「…は…はあ~~~?!何キスされてんだよ!馬鹿じゃねぇの?!キスされてんなよ!馬鹿!」 「俺だって、されるとか思ってないもん!」 っつ~か、それは、ないけどじゃねぇよ! バリバリ宇沙美、悠稀に気があるって事だろが! は?! いつから?! 中学から? 好きな奴と一緒に部活して、悠稀のユニフォーム姿見て 「くっそ!6年も好きな男の着替え見てたのか!羨まし過ぎんだろ!あ~!ムカつく!」 「なっ?!好きな男の着替えって…碧音が好きかどうかなんて、分かんないし…」 「分かるだろ!」 「そっ…そうだとして、いつからかなんて分かんないし、だいたい!着替えとかジロジロ見ないから!」 「当たり前だ!バレない様に見るだろが!くっそ~!俺にもユニフォーム姿見せろ!そして、着替え見せろ!」 自分が、むちゃくちゃ言ってんのは分かってる けど 全部出す! 全部ぶつける! 「何それ!馬鹿じゃないの?!」 「馬鹿でもいいんだよ!絶対格好いいだろ!俺以外の奴らにだけ見せやがって!」 「凌久が見に来てくれなかったんでしょ?!なんで、見に来ないのさ!」 「俺が悠稀と仲良くなったのなんて、部活引退してからだろうが!見に行く訳ねぇだろ!」 「なんで早く仲良くなってくんなかったのさ!凌久が格好いいって思ってくれるなら、いっぱい見てもらいたかったのに!凌久の馬鹿!!」 え… それは… ちょっと… 「俺が、格好いいって思うなら、いっぱい見てもらいたかったの?」 「そりゃそうでしょ!俺…全然凌久に、格好いいとこ見せてないもん!バスケしてたら、少しはマシなのに、凌久に見てもらえてないもん!なんで凌久、見てくんなかったのさ!」 「…ごめん…俺…イケメンだなぁ…タイプだなぁとは思ってたけど…そんなんで男に見られたらキモいだろなと思って……」 「~~~っ…凌久っ…格好いいとこっ…見てないのにっ……こんな俺なのにっ…好きでいられる?」 悠稀も… 全部… 全部話してくれた 後は… お互いそれを受け入れられるかどうか …って! そんなの決まってるけど! 「だから!好きでしかいらんないの!俺と付き合ってんのに、暁とヤッてて、すっげぇムカつくけど!それでも別れる方がずっとダメージ、デカイんだから、しょうがねぇだろが!」 「~っ…なんでっ…怒るのさっ……俺だって…許せないもんっ……許せないけどっ……凌久と別れるなんてっ…絶対無理だからっ……」 「~~~っ…じゃあっ…しょうがねぇんじゃねぇの?お互い許せなくてもっ…別れられないんじゃねぇの?!」 「~~~っ…別れられないっ…凌久とっ…別れるとかっ…無理だからっ…っ…無理だからっ…!」 「うん…俺も無理…無理だから」 悠稀を、もっかい抱き締める 「凌久っ…凌久の馬鹿っ…」 「俺だって思ってるからな?」 「馬鹿でもいいっ…から…一緒に居てっ…!」 「うん…一緒に居るしかないらしいからな。泣いても怒っても…一緒にしか居れないらしい」 「凌久~~っ…ごめんっ…ごめんっ…」 「ん。俺も…いっぱいごめん…」 お互いのあり得ない告白 あり得ない程 初めてお互いを罵った 普通なら絶対別れ話 けど… それでも… ん? あれ? ひっくひっく言ってるけど なんか、一気に力が… 「悠稀?」 そっと体を離すと… 寝てる?! こいつ、寝てる! この状況で! こっから、いい雰囲気になるんじゃねぇの?! 寝るの?! まあ…しょうがないか 体力なくなったって寝てたのに 悠稀には珍しく、あんなに怒って泣いたんだもんな 「ほら、大人しく寝てろ」 「…っっ……っ…」 ベッドに横にしても、全然起きない 泣きじゃくったまま、寝てる 「疲れたか?こんな時にごめん。でも、多分今じゃなきゃ、ダメだったんだ」 頭を撫でると コロンと横を向いた 布団から出した肩を、布団の中に戻してると きゅっと、手を握られた すやすや寝てるのに 手元にある物、何か握りたかったのか? 赤ちゃんかお前は… 熟睡… 「早く…元気になれ」 バタン あ… おばさん帰って来た ドアの向こうから 「ただいま~…っと」 ドサッ と聞こえてくる しばらくすると、おばさんが来て… 「あら、悠稀また寝ちゃったのね?お話間に合った?」 「はい。沢山話せました。ありがとうございます」 「そう。悠稀、今まで言わなかった様な事言ったでしょ?」 「はい。俺も…全部思ってた事言いました」 「そう……はあ~~~…久しぶりの怒ってる悠稀、可愛いかった~♪︎」 え? 可愛いかった? 「この子ね~、実は寝起き機嫌が、あまり良くない方なのよ」 「…へぇ~…そうなんですね?」 何度も俺の前で寝起きてるけど そんなの感じた事ありませんでしたよ? とは、言えない 「ちっちゃな頃はね、起きてしばらく、ムスッとしててね、好きな物あげるっていっても、いらない…お母さん抱っこは?って言っても、いらない…って、すっごく不機嫌そうにしてたのよ!」 「……そう…だったんですね?」 なんで、それで、おばさん喜んでんの? そこは、親として、困るとこじゃねぇの? 「だんだんね~…機嫌悪いの隠す様になっちゃってね~…この子、怒ったりする事もないからね、反抗期を、それはそれは楽しみにしてたのに、反抗期も、全然なくてね~…」 「それは…楽しみににするもの…なんですね?」 「そりゃそうよ!だって、あの悠稀が、うるせぇな!クソババァ!とか言うのよ?!超レア!可愛い過ぎない?!」 いや… 俺はそう思うけど 親は、そんな風に思えないんじゃ… ってか… 「もしかして、おばさん…悠稀が、機嫌悪くなる度に喜んでました?」 「すっごく喜んでた」 「……なるほど」 「?」 おばさん… 悠稀が機嫌悪くなんなくなった原因それです 自分が機嫌悪くなったり、怒ったりする度 親に喜ばれたら そんな気…失せます 「でもね、たま~にだけど、高校生とかになっても、ちょっと朝機嫌悪いのかなぁ~?って日があってね…」 「へぇ~…」 「悠稀に聞きたいなと思う事、そういう時に聞くようにしてた」 「…えっ?そんな機嫌悪い時に聞くんすか?」 「その時はね、悠稀、いつもよりは素直な気持ちで答えてくれるから。そうじゃないと、なかなか自分がどうしたいかで、答えてくれないのよ」 「ああ……分かります。すぐ誰かの事考えちゃいますもんね?」 それを… 自分がそうしたいって思ったって、思い込んで 「凌久君分かってる~!だからね、さっき、すっごく機嫌悪そうだっから、ちゃんと話したいなら、今だ!って思ったの」 「……えっ?それで…おばさん…買い物…」 「買い物行かなきゃならないのは本当だけど…ああいう時じゃないと、この子…すぐ、色んな事で…自分が気付かないうちに、自分の気持ち誤魔化しちゃうかもしれないから」 凄い… 母親って、凄いんだ… おばさんだからかもしんないけど 「凌久君の手を握って、すやすや寝てるって事は、安心していいのかしら?」 「…全然、お互いの問題なんて解決してないんですけど、やっぱ…お互い、一緒に居るのが1番みたいなんで…」 「そう。頑張って起きた甲斐があったわね?悠稀」 それから、ようやく手を離してもらい 何故だか、おばさんと2人でお昼ご飯を食べ 「お邪魔しました」 「悠稀が目覚めるまで、ゆっくりしていったらいいのに…」 「ありがとうございます。でも、沢山話せたし…またすぐ会えます」 「そうね?起きて泣いたら、電話で話してあげて?」 「ふっ…分かりました。それじゃ」 おばさんも、久しぶりに会えて嬉しいはずだ 多分…信じられないけど… 悠稀が機嫌悪いとこ ほんとは堪能したかったはずだ なのに、俺の為に、時間くれたんだ 優しい悠稀の… 優しい母さん もの凄く意味のある時間になりました 土下座して、泣いて縋るどころか すっげぇ本気の喧嘩して どんなに謝ったって許されない事したのに 謝るどころか開き直って だけど… 俺にとって、都合良すぎだけど いいんだ 全部…全部… 汚ないとこ全部見せた それでも好きになった悠稀のせい それでも好きな俺のせい 最初から…やり直し リセットだ

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