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パニック

一度タガが外れると 今まで押し込められてた、色んな感覚が蘇るもので… 押し寄せて来そうになっては、強制的に押し返してた、欲が流れ込むもので… 「凌久…大丈夫?頑張ったね?」 「ん…気持ち良かった」 「良かった。シャワー浴びて来れる?」 「……え?」 あれ? 予想外の言葉に、思わず体を離して、悠稀の顔を見る 「ん?」 「……あ、ううん。大丈夫。シャワー浴びてくる」 てっきり… このまま悠稀の挿れてもらえんのかと思ってた あれ? なんか… しばらくヤッてないうちに そういう空気?感覚? 感じ取れなくなったか? ほんの少し当たってた…気がした 悠稀も…気持ち良くなってんのかと思った 悠稀は… 俺が全然こんな事したいなんて思ってなかった時期も、普通に健康だった訳で 俺がしたいけど、怖いなんて思ってる間も ずっとしたいとか思ってても出来なかった訳で 今更、やっと気持ち良くイケる様になったからって 自分の都合で 悠稀が、そんな気もないのにとか 我が儘過ぎる 「……気を付けよ」 「そっか。来週の土曜日、凌久病院行くんだ」 「ん。一応な。そん時行って終わりじゃねぇかな?」 「そっか」 適当にパスタを作って2人で食べる 「琉唯さんのとこも、受診あるんだ」 「あっ…そうなんだ。俺達付き合ってるの、知ってる人だね?」 「そうだな……俺、あの時、ほんとに沢山の人達にお世話になったけど…琉唯さんが居なかったら、今頃こうして居られたかな?って位…凄く助けられた」 何を言っても 何を聞いても 良くて 俺より歳上で、凄い人だろうに 俺より弱いとこ、いっぱいあって 凄く安心した 「凌久の元気になったとこ見たら、喜ぶね?」 「そうだな。体重も増えたし。筋肉は、まだまだだけどな?」 「だから、凌久はもう、そのままでいいってば。なんかもう…ちょっと戻ってきてる気がするもん。その位にしといてよ」 困った顔… 必死かよ 「い~や。水無瀬 悠稀の恋人で居る以上、少しでもいい男でなきゃな」 「もう充分だってば」 「いやいや。悠稀の隣に居るからには、もっと努力しないと」 「……じゃあ…やっぱり俺も筋トレ頑張る」 「いや…悠稀こそ、頑張んなよ。いつまで経っても追い付けないじゃん」 「凌久と全然釣り合い取れない様な男はやだ」 だから、それ俺が思ってんの そんで努力してんの 悠稀が努力したら、追い付けないんだって 悠稀と食器を片付け、洗濯機を回す 洗濯機の前で、ふと考える あんなに色んなもん汚して 洗濯どうしてたんだろ あいつが洗濯してた? いや…… あの…ロボットみたいに働いてた人達か 男が…あんな格好して… 絶対おかしい 見て見ぬふりって決まってんだ あんなに切望した助けが すぐ目の前に見えたのに 誰も俺が見えてないかの様にされた時の 絶望感は半端なかったな…… 「凌久?」 悠稀が、洗面所の入り口で 心配そうに、こっちを見ていた 「…悠稀、どうした?」 「ううん…そっち行ってもいい?」 「ふっ…いいけど…俺これから風呂掃除…」 まだ言い終わらないうちに 悠稀が後ろから抱き付いてくる 「お風呂は…俺が掃除する」 「もう何かしてもらわなくても、大丈夫だって」 「……体は…でしょ?」 「……え?」 「凌久の心…まだまだ回復中…俺が居る時くらい…もっと頼って…甘えて…我が儘言って……」 「悠稀…」 そのうち…ほんとに記憶薄れていって 忘れてくのかな そしたら悠稀も こんな風に心配しなくていいのに 「悠稀…」 「うん?」 「ちょっと、怖かった事思い出してた」 「~っ…うんっ…」 「……悠稀」 「うん?」 「……~~っ…すげぇ…絶望感だったんだっ…」 「~っ…うんっ…もう…大丈夫だよ?」 なるべく思い出さない様にしてたのに 色んな事… 思い出してしまう クルッと向きを変えて、悠稀に抱き付く 一気に記憶が流れ込む ソファーに押し倒されて シャツ……ボタン弾け飛んで… 得体の知れないクスリ飲まされたって知って… 「凌久…大丈夫。大丈夫だよ?」 なんとか辿り着いた玄関のドア開かなくて 全然余裕な結城が怖くて 皆同じ事するって ……殺されるんだって理解して…… 「凌久…凌久…大丈夫。大丈夫だよ」 もう…頭働かなくて 時々目が覚めたら あり得ない状況で 真っ白と…真っ赤が… 怖くて…怖くて… 「…~~っ…怖かっ…」 「うん。大丈夫。もう終わったよ?」 「……真っ白……で……真っ赤…だった……」 「~っ…大丈夫…もう…それ、ないよ?」 あんな奴に少し触れられるだけで 感じて…感じて… あっという間にイッて… イッてる最中もイカされて 「~~っ…もっ…やだっ……やだっ…」 「凌久っ…大丈夫。大丈夫だから」 いくら言っても 俺の声なんて届かなくて イッて…気絶して…感じて目覚めて…イッて… 「~~~~っ…やだっ…やだっ…」 ずるずると、その場に座り込む 「凌久っ…大丈夫…大丈夫…凌久…」 許せないのに 許せないのに あいつの顔色伺って あいつが喜ぶ様に… 「~~っ…ごめっ…ごめんなさい!…ごめんなさい…」 あいつが喜ぶと 褒めると 安心した 結城が笑うと 嬉しかった 嫌だけど… 嫌なのに… 感じるままに 全部さらけ出して 全部あげた 「~~~~~~っ!…ごめんなさい!…ごめんなさい!…ごめんなさい!」 あいつの手も 唇も舌も あいつのものが入ってる感覚 形を覚えてしまう程に 「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめん…」 ふっ…と目の前が暗くなった 「…く!凌久!」 「………」 悠稀… 号泣 ごめん よく…頭働かない 「分かる?凌久…分かる?」 分かるよ? 泣くなって 涙拭いてやろうと 腕を上げると掴まれた 掴むなよ 拭けないじゃん 「凌久…ベッド連れてくね?」 「……ベッド?」 「ベッド…行きたくない?」 なんかやだ… 「俺と一緒に横になろ?」 なんだ…悠稀とか なら… 「……いいよ」 悠稀の匂い 悠稀の感触 悠稀の声 悠稀の撫で方 悠稀の触り心地 安心する 力…入ってたんだって思った 「凌久…凌久…悠稀だよ?…凌久」 「……悠稀」 知ってる これ…悠稀の胸ん中 「凌久…もう…怖いものないよ?俺と一緒なんだから…怖くないよ?」 だんだん頭ハッキリしてきて ああ… 俺パニクって倒れたんだって分かった 悠稀… 一生懸命落ち着かせようとしてるけど 泣いてる事に気付いた 悠稀の胸の中から出て 悠稀の涙を拭う 「ごめん…もう大丈夫…いっぱい泣かせた」 「~~~~っ…凌久っ…」 「ごめん悠稀…ごめん」 そう言って、今度は悠稀を俺の胸ん中に入れる 「凌久っ……凌久っ……」 「ん…びっくりしたな?ごめん」 「~~~っ…凌久っ…凌久っ…」 「ん…悠稀。ごめん。大丈夫だ。もう大丈夫だから、悠稀も泣き止め」 「っ…ごめっ……泣き止むっ……ごめっ…」 「凌久…1人でも…あんな風になる事あるの?」 「いや…あんなの初めてだ」 「…そっか」 「思い出さない様に、思い出さない様にって…思ってたの、全部一気に思い出しちゃった感じ」 「…~っそっか…」 「でも…なんか、良かったかも」 「…良かった事なんか何にもないよ」 ぎゅ~っと悠稀が、抱き締めてくる 「いや…ずっと抑え込んでたもの…1回解放させたからさ。しばらく大丈夫かなぁ…って。怖かったけど、ほんの少し前に進んだ感じ」 「……凌久…頑張り過ぎ…」 「頑張るさ。あんな奴に、普通に出来てた事出来なくされて、負けて泣いて時間使うなんて、悔しいだろ?せっかく悠稀と居るのに…」 「凌久は…強いね…」 「悠稀が居るからな?」 「居る…ずっと…凌久と居るから…」 キスしたい キスして…全部トロトロにして そんで… 早く… 悠稀の… 欲しい けど… キスしちゃったら… 止まらなくなる自信ある 悠稀をぎゅっと抱き締める 悠稀…したくない? 感情的になって こんな抱き合って したくなんない? ピーピーピー… 「あ、洗濯機?」 「……そうだな。うし!起きるか」 「うん」 洗濯機の馬鹿ヤロー 空気を読みやがれ 「悠稀…今日何時に帰るんだ?」 「晩ごはん食べたら帰る。何か作る?」 「どうすっかなぁ…」 じゃあ… まだ時間…ある ムラムラしてくんないかな? そしたら、ソッコー準備して来ます 悠稀と洗濯物干して 掃除して 一休み ゴロンと横になると 「凌久、疲れた?寝てもいいよ?」 寝てもいいよ? 寝て… ヤりた過ぎて 頭がおかしくなってる 「……してあげよっか?」 「…えっ?!」 してあげる? してくれんの? 「う…うん……いいのか?」 「凌久がして欲しいならね?」 「して欲しい!」 「ふっ…そんな、して欲しかったの?じゃあ、早く言ってよ」 「だ…だって……悠稀…あんまり…そういう気分じゃないのかなって…」 「?…気分?…よく分かんないけど、うつ伏せになって?」 「……え?」 このまま? いや…準備…大丈夫かもだけど… 一応もっかい綺麗にしといた方が… ってか… いきなり、バック? 「どうしたの?あ…起き上がっての方がいい?」 「あ…いや…どっちでも…」 「じゃあ…うつ伏せになってた方が、凌久も楽でしょ?」 「ああ…まあ…そうだな?」 あれ?でも… 「悠稀の準備もしなきゃだろ?」 「俺?準備?…このままで大丈夫だよ?」 「……え?そうなの?」 「?…うん」 そんな、何でもない顔して 実は勃ってたんか? なんか… 色々疑問に思うとこはあるが 悠稀の優しい笑顔に とりあえず、うつ伏せになる これは… 脱いだ方がいいのか? 「じゃあ、触るね?」 「あ…うん」 まず、触るのか この体勢で なんか…あんまりした事ないけど どんな意図があるんだ? ん? なんか…触り方… これじゃ、まるで… 「凌久、痛くない?」 「……痛くない」 「どの辺がいいとかある?」 「えっと…いや…」 「そっか。じゃあ、全体的に揉んどくね?」 こ…これは… 紛れもなくマッサージだ! してあげよっか?って… マッサージの事か! 聞き逃したのか? 一番重要な部分を! ま…普通に気持ちいいけど 「あ~~...気持ちいい」 「ほんと?」 「ん…」 「凌久、結構こってるよ?」 「そうか?」 気持ちいい けど… 時々… 脇の辺りとか、ちょっとビクッとなる 腰の辺りとか…そんな感じになってきちゃう 何より… 何より… 悠稀が上に乗ってんのかと思うと 悠稀に上から触られてんのかと思うと ただのマッサージなのに 変な気分になってくる 「……っ……んっ…」 「凌久?大丈夫?痛くない?」 「いや…気持ちいい」 「そっか」 いくら大丈夫なんだって言っても どんだけヤっても 毎回、最初に挿れる時に出るセリフ この状況で… それはダメだろ… 「…はぁっ……んっ……」 「凌久?ほんとに大丈夫?もうやめとく?」 堪えろ せめてマッサージくらい もう少し続けて欲しい 「凌久?大丈夫?」 その心配そうな声… 腰が…疼く… 限界… 「~~っ…悠稀」 「うん。もう終わりにする?」 「お願いがっ…あるんだけど…」 「何?」 悠稀が、俺の上から退いて 横に座る そっちに顔だけ向けて 「凄く…自分勝手で、我が儘なお願いだって…分かってんだけど…」 「大丈夫だよ?言って?」 「~~っ…悠稀…が…欲しい…」 「………えっ?」 「ごめん…こんなの…悠稀はずっと我慢してきて…なのに、俺のタイミングでとか…ほんと都合良過ぎなんだけど…~~っどうしても欲しい…」 とんでもない我が儘淫乱ヤローだ 怒っていいよ 文句言っていいよ でも1回だけ頂戴 「~~~~っ…だ…だって…凌久…怖いでしょ?さっきだって…」 「~~っ…分かんない…でも…悠稀の指で…イッた時から…欲しくて欲しくて…~~~~っ限界…」 「お…俺だって…俺だってそう思うけど……でもっ…今…優しく出来る自信ない……もう少し…俺も凌久も慣れてから…」 「お願いっ…悠稀……お願いっ…~~~っ…欲しい」 「~~~~っ!…ちょっと待ってて」 そう言って、悠稀がベッドから下りて 何やら、キョロキョロ、ウロウロしだした 何やってんの? キッチンまで行くと… ……えっ? なんで、お玉持って来んの? 優しく出来なくてもいいけど どんなプレーするつもり? お玉使ったプレーって、どんなん? 「凌久…これ、ここ置いとくから、俺が優しくしなかったり、嫌だって事したら、これで俺の事叩いて」 「…………えっ?…は?!」 「凌久…力抜けちゃうだろうけど…これ持つくらいなら…頑張れるかなって…そしたら、叩けるかなって…」 「………俺が…お玉で悠稀の事叩くの?」 「うん...そしたら目、覚めると思うから」 「…………~~っぶはっ!…くっくっくっくっ…どんな発想だよ?」 俺が? 悠稀に抱かれながら? 優しくしてないって お玉手に持って 悠稀の事叩くの? どんな絵だよ? 「ひ~~っ!…腹いてっ…くっくっくっくっ…」 「笑い事じゃないよ。無理矢理…嫌な事して…凌久と出来なくなったら、やだもん」 分かるけど 解決策 お玉って! 「くっくっくっくっ…苦しっ…ひ~~っ…ぶはっ…お玉…悠稀と…お玉……くっくっ…全然似合わね~っ…くっくっ…」 「ふっ…笑い事じゃないんだけど…凌久をそんなに笑わす事が出来て良かった」 「くっくっ…お玉に…感謝だな?…くっくっ…」 「ん…お玉と……強くて…強い凌久に……」 悠稀が、頬に、瞼に、額に、髪にキスしてくる 「凌久…全部…取り返していい?」 「ん…全部…悠稀のものにして?奥まで…全部だよ?」 「でも…無理はしないで?俺のせいで…凌久がさっきみたいになるのは、絶対やだよ?」 「ん…分かった。どんなに悠稀がイク寸前でも、ちゃんと言う」 「ん…凌久…」 あったかい 悠稀が触れる度に あったかくなってく ただの首 ただの腕 何でもない所も 悠稀が触れると 細胞が生き返ったみたいに 何なの?これ… 魔法なの? 幸せで…包まれていく 「凌久…大丈夫?」 「大丈夫…続けて?」 敏感なとこも… 触れられてる感覚が 全然違う 強すぎて どうしたらいいか分からない感覚から 逃げ出そうとしても逃げ出せず イッて…イッて… イッてもイッても 許せないのに 体は欲しがってる 浅ましい自分が許せなくて なのに… 同じ場所なのに… ふわふわする… 「凌久?大丈夫?」 「……大丈夫…ふわふわしてる…」 「怖くない?」 「……幸せに…包まれてる感じ…」 「うん...もっと…あげるね?」 全部…全部… 悠稀になっていく 体中があったかくて 嫌な熱さじゃなくて 安心出来るあったかさで ずっと夢心地だ 「凌久…少しだけ…触ってもらっていい?」 忘れてた… 幸せに浸り過ぎて 悠稀の、気持ち良くしないと挿れてもらえな… 「悠稀…」 「うん...少し…触るだけで大丈夫だから」 悠稀のは… もう、触らなくても挿れれる感じになってた 「凌久…ほんとに…いいんだね?」 「ん…早く…悠稀…ちょうだい?」 「~~っ…凌久っ…ほんとっ…俺…優しく出来る自信ないっ……はい、ここ置いとくからね?」 お玉…使わないよ こんなに…こんなに… あったかいもの貰って お玉で殴るって…サイコパスじゃん? 「~~~~っ…はっ…悠稀っ……気持ちいっ…」 「んっ…俺もっ……はっ…凌久の中っ…~っ…気持ちいいっ…」 悠稀の…感覚 悠稀の形… 悠稀の…仕草 悠稀の動き方… 悠稀の… 辛そうな…気持ち良さそうな顔… 全部…思い出して また…あったかくなる 気持ち良くて気持ち良くて 感じ過ぎるくらい感じても あの不安な気持ちにならない ずっと… 体中あったかい 幸せで…溢れそう… 「凌久?…怖くなった?やめる?」 悠稀が、だいぶ気持ち良さそうだったのに 動きを止めて、俺の涙を拭う 「~~っ…幸せ…過ぎて……溢れる…」 「なんだ…じゃあ、もっと幸せになって?俺の…凌久…好き…大好き…愛してる…いっぱい注ぎ込むから…」 もう…満杯なのに? そんな貴重なもの 溢れ出たら勿体ないのに? 「凌久…好き…いくらでもあげる…」 「ん…俺も…好き…悠稀…」 そっか 溢れても溢れても また…くれるから いくらでも貰えるから いっぱい…注いでもらおう… 「はるっ…きっ!……あっ…きもちいっ…!」 「んっ…俺もっ……凌久のっ…好きなとこっ…気持ち良くしていい?」 「んっ…全部…全部……何処も…悠稀にして…」 何度挿れられてイカされたか分からない 全部悠稀に戻して 悠稀の感覚にして 悠稀でイカせて 「んっ…んゃああっ!」 「大丈夫?…はぁっ…凌久…ここ…やめる?」 「やだっ…やめないで……悠稀…もっと…」 「ほんとに?…無理してない?」 「してないっ……お願いっ…お願いっ…」 「~~っ…煽んないで…優しく…出来なくなっちゃう…」 そんな事言って どんなに切羽詰まった顔してても いちいち俺の反応見て いちいち確認して 乱暴になんて出来ないくせに 疼く…疼く… この感覚… もっと…もっと… あの怖くて、どうしようもないのじゃなくて あったかくて気持ちいいの もっと…ちょうだい? 「はるっ…あっ…はっ…」 「凌久?…怖くなった?」 いちいち止めないで 気持ちいいから 「おねがっ……止めないでっ……もっと…奥……」 「奥は…奥突くのは……ほんとに俺…制御出来るか分かんないから……」 「いっ…からっ……はるきっ……ぜんぶ…あったかい……から…」 「あったかい?」 「あったかくて……幸せの…気持ちいいだから…悠稀のは……怖いの…ないからっ…」 「~~~~っ…煽んないでってば…ほんと…俺…もうヤバいから…」 「いいよ……全部…頂戴…?」 だって ずっとヤりたかったろ? ほんとは めちゃくちゃにしたかったろ? 俺の回復とか言ってないで 見付かってすぐ ヤりたかったろ? なのに… ずっとずっと 優しさで抑え込んでくれてて もう… それ、全部出そ? 悠稀なら… 何されても怖くないから 同じ体なのに 挿れられる場所は同じなのに あんな強制的にイキ続けてた行為とは まるで違うから 「~~~~っ!…きもちいっ……はるきっ…」 「んっ…俺もっ…ヤバっ…」 悠稀が…俺の中…入ってる そっと… 下腹部に手を当てる 「え?…はぁっ…凌久?…痛い?」 「……悠稀の…ここ…入ってるの……嬉しい」 「凌久っ……俺もっ…嬉しいよ?」 「悠稀…俺と…繋がってる…」 「うん……やっと…繋がれた……凌久…取り戻せた」 「悠稀…イカせて?…悠稀も…」 「うん…一緒に…イこうね?」 気持ち良過ぎる刺激は 同じくらい、あったかくて幸せで包まれてて それは… 悠稀の優しい眼差しと 悠稀の優しい声と 優しく支えてくれる腕と 辛いのに気付かってくれる 優しさで出来てる悠稀の全てから 放たれてるからだ 「~~~~っ!…もっ…イクっ!…悠稀っ…!」 「うん…~っ…俺もっ…もう…イキそっ…」 もうイキそうな悠稀が綺麗で綺麗で 顔も表情も 体も仕草も 全てが綺麗で 見惚れてしまって いつもなら、意識的に気持ちいいに集中して 力入れてイクのに 全てを悠稀に預ける様に 体を開放する様に 恥じらいも何もかも捨てて 大きく体を反らせてイッた

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