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お昼やすみ
ん……
なんか…いい匂い…
うわぁ…
いい音
旨そう…
ゆっくり目を開ける
悠稀が…
料理してんのか
見に行きたい...
あ…でも俺、裸か
だるい体を起こすと、綺麗になってる
悠稀が…やってくれたんだよな?
「凌久っ…!」
悠稀が俺に気付いて、手を止めて来てくれた
なんと…
エプロン悠稀だった
寝起きに刺激が強い
「大丈夫?凌久…」
「うん…綺麗にしてくれて、ありがと」
「怖い夢見てない?俺…の事…怖くなってない?」
そんな事…
思って心配してくれてたのか
「熟睡したし、全然怖くなってない。また、すぐヤりたいくらい」
「凌久…良かった…」
そう言って、抱き締めてくる
「ありがと…すっげぇ気持ち良かった」
「んっ…俺も…」
「なんか…ずっとふわふわした中に居て…そのままイッた感じ…」
「凌久…イク時…凄く綺麗だったんだよ?」
「うっ…嘘だ……絶対情けない事になってた…」
全然…
声とか、表情とか、どう動かすとか
一切考えないでイッた
多分…相当ダラシない事になってた
「ううん……ほんとに…ほんとにね……ああ…俺で幸せ感じてくれてるんだって…思える……ほんとに…綺麗だった…」
「そっ…そう?…悠稀がそう感じてくれたんなら、良かったよ…ってか!悠稀…イケた?」
ビクッ!と、悠稀の体が動いた
これは…
イケなかったのか?
もう悠稀もイク寸前だったしイッたと思ってた
俺だけ、あんな気持ち良くなって…
「悠…」
「あのっ…!」
と、悠稀が、俺から離れて
土下座した!!
「なっ…何やってんの?!悠稀!」
「そっ…それに関しまして…凌久に…謝らなきゃならない事が…」
「はあ?悠稀がイケなかったんなら、俺の方が謝らなきゃだろ…ってか、土下座やめろよ」
「そっ…そうじゃなくて…イケなかった訳じゃなくて…」
「……え?」
イケたんか?
じゃあ…
悠稀もイケて、俺もイケて
万々歳じゃねぇのか?
「あのっ…その……俺……止まらなく…なっちゃって……」
「あ?止まらなくなった?」
「…~~~~っ!…久しぶり…だったし…凌久…綺麗過ぎだし…凌久と一緒にイッたのに……全然…収まらなくて……」
「……ああ」
「凌久…寝ちゃったのにっ…~~っ…2回…勝手にイカせてもらった!…凌久の意識ないのにっ……勝手に使う様な事して…~っ…ごめんなさい!」
「……は?」
この…綺麗で可愛い男が
俺とヤッたら止まんなくなって?
俺が寝てんのに
俺の体で2回イッたと
そして今、エプロン着けて土下座してると
貴重過ぎるんですけど
全て貴重過ぎて
「……撮っておけたら良かったのに…」
「えっ?!土下座…撮る?いいよ?」
「違う!悠稀が、俺の体で止まんなくなってるとこだよ!はぁ~~…見たかったなぁ…」
「凌久…怒んないの?怖くなんないの?」
可愛い顔の奴が
下から心配そうに見上げてくる
「だって、悠稀だよ?いつも…優しくて優しくて…大丈夫だっつってんのに、いつまで経っても、心配しながら挿れてくる悠稀がだよ?俺がイッて寝てんのに、止まらなくて2回イクって、相当貴重だぞ?あ~~…時間巻き戻して、ちょっとでもいいから見てぇ~~」
「だっ…だめっ……俺…おかしくなってたから…」
「だから、それが見たいんだって」
「やだっ…凌久には見られたくないっ…」
馬鹿だな
どんな悠稀も見たいのに
悠稀が見られたくないもの程
見たいのに
そもそも…
「悠稀さ。俺、寝てたんだし、言わなきゃ分かんなかったんだぞ?」
「あんなっ…悪い事しておいて……隠したまま…凌久と気持ち良くなんてできないから…」
「真面目か…でも…ありがと。俺で欲情しまくってる悠稀の想像するだけでも、なかなか楽しめる」
「~っ!想像しないで!」
目…ウルウルさせてる
可愛い
「やだ。さ~て、悠稀のエッロイ姿想像しながら、シャワー浴びて来ようっと♪︎」
「凌久っ…ほんとにごめん。ほんとに…俺…怖くない?」
「怖い訳ないだろ?悠稀は…そういう目的で抱いたんじゃないだろ?流れでそうなってしまうのとは違うよ」
「うん…でも…もうしない」
「してもいいよ。録画してくれるなら♪︎」
「~~っ…しない!」
まっぱで喋ってた俺に、タオルケットを掛けて
悠稀は、キッチンへと戻って行った
優しくて優しい悠稀
そんなになるまで、我慢してくれてたんだ
そんなになるくらい、俺で感じてくれたんだ
ありがとう…
もう…大丈夫だ
悠稀が作ってくれた、めちゃくちゃ旨いジンジャー炒飯を食べて
片付けて
「それじゃ…そろそろ帰るね?明日また、迎えに来る」
「ん…気を付けて帰れよ?」
「うん………」
「悠稀?」
「やっぱり…お泊まりは楽しいけど…その分帰る時が、いつもより寂しいね…」
「そうだな。けど…また明日会えるから」
「うん…」
泣きそうじゃん
何泊でも置いときたいけどさ
そういう訳にもいかない
「悠稀、もしもそのうち一緒に暮らしてさ…」
「うん…」
「一緒に居るのが、もう当然になったらさ…」
「うん…」
「今みたいな気持ち忘れて…全然一緒に居れる事に感謝しなくなるかもしれない」
「……え?」
「だからさ、今のうちに、いっぱい寂しいを、味わっとこ?その分きっと…一緒に暮らした時、嬉しい気持ち増えるから」
「凌久っ……」
悠稀が抱き付いてくる
よしよし
可愛い奴め
「凌久っ……絶対…一緒に暮らして…」
「ん…どれだけ先になっても…一緒に暮らそうな?」
「うん…その時…いっぱい喜べる様に…」
「そっ。あの時は、お泊まりの最後、寂しくて泣いてたよなぁ…とか、一緒に話そ?」
「うん……いっぱい…話せる様に…覚えとく…寂しいも全部…覚えとく」
「ん……全部が大切な思い出だよ?」
「うんっ…」
だって
今生きてるのも
こうして話せて動けてるのも
悠稀と居るのも
悠稀とセックス出来てるのも
悠稀を、こうして抱き締められるのも
奇跡みたいなものだから…
翌日から、いっそがしい日々が始まる
講義、講義、講義…
合間に補習やら、課題は多いは…
悠稀とは、朝しか会えないし
誰がどこまで聞いてるのか
教授によっては、補習や課題で免除するとは言っても
めちゃくちゃ迷惑そうな顔をされ
あっという間の1週間だった
あいつの夢は全然見てない
代わりに、課題提出が遅れたり、補習忘れてたりで、留年するという夢は、何度も見た
「そこまで困ってないんだから、体キツかったら、無理しないで、留年でもいいんじゃない?」
受診へと向かう途中、母さんが言ってきた
こんな風に言ってもらえるなんて
恵まれてるんだろう
「ありがと。でも、出来れば、悠稀とも、他の友達とも、一緒に卒業したいし、出来るだけ頑張ってみるよ」
「そう?気持ちは分かるけど、無理したら、また休まなくちゃならないかもしれないからね?」
「ん…分かってる」
入院してた時は分からなかったけど
人…多っ!
全然呼ばれねぇ!
え?
採血…ほんとにあんの?
ほんと呼ばれる?
と、思ってたら呼ばれて
受付も、診察も、待たされ…
「母さん、今日泊まってくの?」
「ん~…帰ろうかと思ってたけど、凌久が寂しいなら、泊まってこうかな」
「寂しくねぇよ!ただ…疲れんだろ?一泊してから帰れば?」
こっちまで、そこそこの距離電車で来て
病院で、こんな待たされて
また電車で帰んなきゃなんない
「疲れてたらそうする。けど、お父さんも心配してるだろうし、早く帰って、直接凌久の様子教えてあげたいかなぁ」
「……そっか」
相変わらず、夫婦仲いいな
息子が居なくなっても心配なしだよ
「凌久君、久しぶり。元気だったかい?」
「先生、元気ですけど、講義と課題提出と補習に追われる毎日です」
「おお~…大学生だなぁ。体の調子は?どこか調子悪いとこないかい?」
「いえ。徐々にですけど、筋トレして筋力付けてるところです」
「ははっ…そうか。大丈夫そうだな」
「はい!」
採血も尿検査も異常なし!
再診不要!
よっしゃ!
「凌久君と、もう会えないのかと思うと寂しいな」
「先生…俺が、病院着いた時、声掛けてくれた先生って、先生ですか?」
「いや…救命科の先生だな。僕の同期なんだ」
「そうですか。その先生には会えないから…お礼言っといてもらえますか?」
「凌久君が元気に退院出来たの知ってるから、いいんだよ」
そうかもしんないけど…
「俺…ほんとに、おかしな環境で、おかしな生活してたから…警察の人が来てくれて、凄く安心して……あんまり覚えてないけど、病院着いた時に、大丈夫だよって、先生が優しく声掛けてくれて…凄く安心したんです……だから、安心して眠れたんで……」
俺がそう言うと…
「凌久君……救命科ってね、普通の病棟と違うだろ?何て言うか、応急措置したら出すって感じで……だから、怪我の処置してくれてありがとう以外の、ありがとうを、なかなか言ってもらえないんだって。それ伝えから、先生凄く喜ぶよ」
「ぜひ…伝えて下さい。ほんとは、看護師さんや、リハビリの先生達や…皆に伝えたいけど…」
「ん。言っておくよ。凌久君が元気なのが、何より皆、喜ぶよ」
「はい。ほんとに…ありがとうございました」
「深雪さんも、凌久君に会うの楽しみにしてたよ」
琉唯さん…
相変わらず、夜遅くまで働いてんのかな?
あちこちで、文句言われたり、怒られたりしてんのかな?
「凌久君!わぁ…凌久君…久しぶり~」
「ぶっ…くっくっ…琉唯さん…全然変わってない」
「えっ?…そう?」
「凌久!会うなり笑うなんて!すいません…失礼な子で…」
「いえいえ…凌久君が元気そうで何よりです。凌久君、大きくなったなぁ…」
なんて…
小さい頃、親戚のおじさんに言われた様な事を言われて
母さんと一緒に少し話すと
俺と琉唯さんだけでの診察となった
琉唯さんは、相変わらず、のんびりとした口調
先生には聞かれなかった色んな話
夢の事
外を出歩く事
そして…悠稀との事
問題ではあるけど
先生にどうにかしてもらうものじゃない
俺の問題
「留年かぁ…それはそれで怖いだろうけど…そんな夢見れるようになったんだね」
「水無瀬君と散歩かぁ…でも、大学は1人で行ってるんだね?不安になる事はないかい?」
「水無瀬君の恋人として、困ってる事や不安になる事…怖くなる事はないかい?」
どれもこれも
俺がまだまだ、大丈夫です!って言える事じゃないけど…
「悠稀が…ほんとに…信じられないくらい優しい奴なんで…俺がその時出来ない事も…まだ怖い事も……ほんとに考えてくれて……だから、少しずつ進む事…出来てます」
「……そっか……~~っ…凄いね…良かったね…」
「ふっ…琉唯さん、泣いてんですか?」
「なっ…泣いてないよ!…けど…泣きそう…」
変わらない
俺が、あんなんでも、元気になっても
琉唯さんの態度が変わらないのが、嬉しい
「琉唯さんのお陰です」
「え?」
「琉唯さん居たから…俺は今笑えてるし、悠稀とも…頑張って行こうって思えてるし…なんかちょっと、抜けてる感じの琉唯さん居なかったら、俺……きっと…味方居ないって言うか……皆優しいんだけど…そうじゃなくて…」
「凌久君っ…」
「皆には言えない…本音とか……他の人に言えない事とか…言っちゃダメな事とか……琉唯さん居たから…」
「~~っ…凌久君っ…」
あ~あ…
琉唯さん、泣いちゃった
ま、俺もちょっと泣いてるけど
「琉唯さん…あんまり泣くと、また看護師さんに怒られますよ?」
「凌久君がっ…泣く様な事っ…言うからっ…」
「ほんとに…今が奇跡みたいなので……ほんとに沢山の人達に感謝です」
「僕もっ…凌久君に会えて…感謝ですっ…」
人生最悪な出来事は
ほんとに最悪でしかなかったんだけど
そんな最悪の中に居た俺の為に
沢山の優しさで関わってくれた
沢山の人達が居るから
母さんと、たまにはと
ラーメン屋でラーメンを食べて
「ほんとに帰んの?」
「うん。毎日、悠稀君来て、上手くやってるみたいだし、ラーメンと餃子、ペロッと食べる位元気だもの。お父さんも、喜ぶ」
「わざわざありがと」
「うん。どれだけ時間経ったって、どんな些細な事でも、連絡してきていいんだからね?」
「ん、分かってる」
そんな生活してたら
あっという間に、夏休み間近になってた
ま、俺は、夏休み中も課題やら
ありがたい?事に、夏休み中も補習が、ちょいちょいあるんだけど
悠稀は、どうすんのかなぁ
最近、ゆっくり話せてない
俺のせいなんだけど
おばさん会いたいだろうし
暁と一緒にすぐ実家帰るのかなぁ…
「実家帰るのは、お盆の辺り1週間位だけだよ」
「……え?なんで?」
「なんでって…俺バイトあるし、暁だって間宮君とか、友達と遊ぶだろうし……それに……と……け……に……」
なんか、急に声小さくなった
「何?よく…聞こえなかった」
「凌久と……なるべ…」
「は~~るきっ!」
また…こいつは…
「宇沙美~~!」
「んだよ、離せよ」
「それは、こっちのセリフだ!悠稀から離れろ」
「やだね。悠稀、夏休みさ、実家帰る?」
「少しだけど、帰るよ」
「じゃあさ、ちょっとバスケ部顔出さね?」
「え?バスケ部に?」
「ん…ほら、3年も引退したから、そいつらに会うのと、俺らが居た時1年だった奴らが、引っ張ってくって事だろ?見たくない?」
「見たい!」
悠稀の顔が、ぱぁ~~っと輝く
やっぱ、そういうのって、楽しみだよなぁ…
「あ、でも…ほんと1週間位しか帰らないから、タイミング合うかな…」
「どの辺で帰るんだ?」
「えっと…」
たまにはバスケ部話に、花咲かさせてやるか
「俺、行くわ。悠稀、ありがと」
「え?凌久…」
「いいから、いいから。宇沙美…話すのはいいが、悠稀にくっ付くなよ?」
「そんなの、悠稀次第だもんね~だ」
「碧音…くっ付き過ぎだよ」
「そんな事ないよ。だいじょぶ、だいじょぶ」
な~~にが、だいじょぶ、だいじょぶだ
けど…
なんか…
宇沙美になんか、分からない
すっごくデカイものを悠稀と乗り越えてきたせいか
嫌だけど…宇沙美殴りたいけど…
前みたいな不安がない
どんなに宇沙美が、まとわり付いたって
悠稀は…俺が本気で悲しむ様な選択しない
そりゃ、少しはヤキモチ妬いて
喧嘩とかするかもしんないけど
少なくとも今は…
俺が1番だって
こんな自信なくしてる自分が
悠稀の1番だって自信はある
おかしな話だけど
悠稀が、そう思わせるだけの事してくれてるから
1講目が終わると、悠稀から連絡がきてた
『凌久、怒った?』
『碧音とは、スケジュール確認して話しただけ』
『お昼、一緒に食べよ?』
予想外に
俺と同じ位に、嫉妬してくれる俺の彼氏は
俺の気持ちを察してくれたらしい
『怒ってない』
『俺が居たら気を遣うと思っただけ』
『昼、学食行く』
早く昼休みになれ
早く悠稀補給したい
「凌久!」
はい、もう…今ので、だいぶ俺のエネルギーチャージされたよ?
何なの?その、可愛い呼び方
「悠稀…何にしたの?」
「本日のランチ。とり甘酢丼。凌久は?」
「ハヤシライス。俺も、それ迷ったわ」
「少しあげる」
「んじゃ、俺のも食べる?」
「うん」
この可愛いのに、あ~~ん、してやりたい
「美味しいね~?」
と、満面の笑みを浮かべた悠稀を
色んな方向の女子達が
チラチラと見ている
本人は、まるで気付いてない
「ん、悠稀のも旨い」
「うん、安くて美味しくて、学食有難い」
「だな」
すっかり食べて満足してると
「凌久…さっきの話だけど、凌久は?実家、いつ帰るの?」
「俺も1週間位って思ってた。悠稀と同じ位に帰るよ」
「なんだ。じゃあ、向こうでも会える」
「ふっ…そうだな」
当然の様に
少しでも、俺に会いたいんだって
思っててくれる
「凌久…俺、暁の予定が分かんないしね、バイト、少しずつ、短時間でしか入れてない。だから、暁が遊びに行ってる日は、空いてるんだ」
「そっか。暁…あれから大丈夫なのか?」
「うん。それがね?あんな事あったから、またしばらく落ち着かなくなるかなって思ってたんだけど…大丈夫なんだ」
まさか、ガッカリしてないよね?
「いつからかね、夜寝る前に、学校の事とか、間宮君の事とか…俺も、凌久の事とか、話す様になって……なんか、その時間が大切な気がする…」
「へぇ~…」
「暁…凄く嬉そうで……大切な人達の話、俺にするの…凄く嬉しそうで……暁の中での絶対消えないものが…薄らいでるって言うか…絶対的な存在が……変わってるんじゃないかな?って思う」
「絶対的な存在?悠稀からって事?」
そう聞くと
悠稀が、辛そうな顔をして
「ううん……俺が…絶対許せない存在……だけど、暁にとっては、その人が何より大切だったから…」
「あ……あ~…大切?って思ってんのか?」
「辛い事や嫌な事…と一緒に……沢山の…暁が欲しかったもの…くれた人だから……」
「……今でも…そいつの話、したりすんの?」
「たまにしてたんだけど、最近は全然。少し不安な時も、一緒に寝るだけで、大丈夫なんだ。今の学校行って…ほんとに変わったと思う」
暁は…俺と同じじゃない
何もかも違うけど
抵抗出来ない状態で
理不尽にヤられたのは同じ
ほんの少しだけ
以前より暁が分かってしまう
「暁…に、会ってみたいな」
「うん。俺も思ってた。暁に聞いてみていい?」
「ん。なんなら、暁の彼氏も一緒でもいいぞ?」
「そっ…れは…俺がなんか緊張するから…」
「ぶっ…!娘の彼氏かよ!」
「だって…だって…」
「そうだな…暁の彼氏は、悠稀…無関係じゃないもんな?」
「それもある…けど…やっぱり……なんか兄として…」
やっぱ、そっちなんかい!
まあ、問題ありありの、大切な弟だからな
「ま、そこは任せるよ。あと、タイミングも、別に夏休み中にって思わなくてもいい。暁にとっても、俺に会うのは緊張すると思うから」
「うん…ありがとう……」
昼食を終え、少し散歩…って…
「悠稀?何処行くんだ?」
「~~っ…ちょっと…あっち…」
「あっち?あんま遠く行くと、戻るのに時間かかって、遅刻するぞ?」
「分かってるっ…」
どした?
なんか…下向いちゃってるし…
泣きそうなの?
あれ?
ここ…いつだか悠稀が連れて来た…
「~~っ…凌久っ…ちょっと…だけ…」
「あ?ちょっと…っ!!…ちょっと!なんちゅう顔してんの?!」
「ごめんっ…でも…~~っ…なんかっ…凌久がご飯食べてるの見てたら…~~っキス…したくてっ…」
え~~~~っ?!
悠稀でも、そんな事思ったりすんの?
いや、俺は思ってるよ?いつも
そんで、毎日の様に悠稀で抜いてるよ?
けど…
そんな…切羽詰まった顔されたら…
「止めらんなくなりそう…」
「り…んっ…!……ん、ん~~っ…はあっ…!」
時間…ない…
って思うと…
めちゃくちゃにしたくなる
すぐに舌入れて
悠稀が感じるキスをする
「~~~~っ…!…んっ…はっ…りくっ…」
ヤバっ…
何そのヤラシイ顔…
ここで犯したくなっちゃうけど?
いいの?
いや、ダメでしょ
でも…こん位許して
悠稀を壁に押し付けて
服ん中手入れて、脇から背中の辺りに触れる
悠稀の足の間に足入れて、擦り付ける
すると…もう限界の涙が出てきて…
ああ…もう、時間も限界だと思い
思う存分口ん中舐めとり
舌を吸って絡めると…
ありゃ…
悠稀…脱力…
いや…やり過ぎたけど
絶対、この状況にも興奮してたよね…
抱き締めて、支えながら、悠稀の耳元で囁く
「学校で時間ないのにやんの…興奮した?」
「っ!…~~~~~~っ!」
ぎゅ~~っと俺に抱き付いてきた
可愛い奴め
可愛いのにエロくなっちゃったら
俺…
健全な学生生活遅れる自信なくなっちゃうよ?
結局、悠稀の回復を待ってたら
時間ギリギリになって
俺達はダッシュする羽目になった
久しぶりのダッシュ……
なかなかキツかった
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