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他人に…
毎日毎日
俺は、クラスメイトに囲まれて
学校を行き帰りする
夢の様な出来事で
時々ふと
目覚めてしまったらどうしよう
とか、思うけど
俺には考えられない様な夢見る訳なくて
現実なんだって嬉しくなる
「間宮君の都合が大丈夫なら、俺帰って来るまでの間、少しでも居てもらったら?」
「いいの?」
「いいよ。俺も、毎朝少しでも凌久に会えるの嬉しいから、気持ち分かる。あと、少しでも暁が1人で居る時間短くなるなら安心」
「じゃあ、優琉に聞いてみる」
結局、優琉は、喜んで来ると言ってくれた
「悠兄…ご飯、優琉と一緒に作っちゃダメ?」
「え?」
「悠兄…朝から、凌久さんのとこ行って、バイト前にご飯支度して、大変でしょ?優琉と作っちゃダメ?」
「暁……そうだな…じゃあ、任せちゃおうかな?無理なら、たまにはお弁当でもいいしね?」
「うん!」
悠兄は、毎日忙しい
俺だって、もう高校生なんだから
と、言う事で…
母さんが帰った後も、引き続き、皆と優琉と帰り
母さんが適当に吐いた嘘の通り
優琉とご飯支度をして、一緒に食べる毎日となる
今日で3日目
帰って来たら2人して上着脱いで、ネクタイ外して
それぞれ決まった椅子に掛けたら
ご飯支度開始
なんか嬉しい
「ありがとう、優琉」
「全然」
一緒にご飯食べて
洗い物を済ませて、2人してソファーで寛ぐ
「暁…触っていい?」
「うん」
すぐに優琉が、そう言って腰と頬に触れてくる
「暁…キスしていい?」
「うん」
優琉のキス…
毎日してるのに慣れない
ふわふわして
そのうち堪えられない感覚になって
気付くと抱き締められてて
「俺……一生慣れないのかな…」
「慣れなくても、それはそれで嬉しいよ」
そうなの?
まだまだ分からない事がいっぱい
「暁……あの……」
「?」
「その……前に…したみたいに……胸…触って…キスしてもいい?」
「あ…うん」
「嫌だったら、無理しないで」
「嫌じゃないよ?ちょっと堪えられなくなるかもしれないけど」
「うん…ちゃんと聞くね?」
優琉が、シャツのボタンを外していく
あの人にも、悠兄にも
胸なんて触られたり、キスされたりしなかった
「優琉…横になる?」
「暁は、そのままソファーにもたれかかってて」
そう言って、優琉がソファーから下りた
「暁…足の間に入っていい?」
「うん」
足の間を開けると、優琉が入って来て
膝立ちになる
「膝…痛くない?」
「大丈夫。触るね?」
「うん」
そういう体勢になったら
下…舐めてたから
そっちには全然興味示さないで
胸を嬉しそうに触る優琉が
凄く好きだ
「ここ…触っていい?」
「うん」
いつかみたいに聞いてくる
やっぱりそこは、なんか違う
触られてる奥が、ジンジンする
「暁…大丈夫?」
「うん…やっぱり痺れるみたいのあるけど、大丈夫」
「じゃ…キスしていい?」
「うん」
変な感覚
ジンジンと
奥の方で…なんだろう…
ジンジンの他にも何か感じる様な…
「大丈夫?」
「うん」
「舐めて…いい?」
「うん」
優琉が、ゆっくり、そっと舐めてくる
キスと…全然感覚違う…
「はっ……んっ……んっ……はぁっ…」
「暁…大丈夫?」
「んっ…これ……普通…なんでしょ?」
「うん…でも、暁が堪えられなかったら、止めるから言ってね?」
「んっ……わっ…分かった…」
頭の先まで痺れる感じ
優琉に掴まってたいのに
手付いてないと無理な様な…
体…勝手に逃げようとする…
優琉…やり辛いよね…
「体っ……動かして…ごめんっ…」
「謝らなくていいよ。その反応も全部可愛いから」
優琉が、顔を上げて
優しく笑ってくれる
「んっ……優琉…好き……」
「~~っ…俺も好きだよ…暁…」
「あっ...!…~~っ!…んっ…!」
さっきまでと、そんな変わんないはずなのに
優琉に、あんな顔で名前呼ばれたら…
あんな顔で好きって言われたら…
途端に…
刺激が…!
「はっ…はっあっ!…」
あれ…
なんか…
セックスの時の気持ちいいに近い
これ…
気持ちいいだ
「ぁあっ…!…んっ…ん~~っ…!」
「暁…大丈夫?」
「あっ…優琉……気持ちいい…」
「え?…気持ち…いい?」
「気持ちいい……優琉…気持ちいい…」
「~~~~っ!」
「はああっ!」
優琉の動きが早くなる
指も…舌も…
まだ消えない痺れる感じと
気持ちいいが、どんどん出て来て…
!!
「あっ…すぐっ……ん~~っ…!」
下…気持ち良くなってきちゃった
止めてもわらわなきゃ
このままじゃ…
でも…気持ちいい…
「んん~~~~っ!…すぐっ……ぇちゃ……」
「はっ……暁……暁……」
下…脱がないと汚れちゃう
でも…脱ぐ力ない…
優琉の頬から耳にかけて
なんとか触る
「はっ…暁?…どうした?」
「はぁっ…優琉……出ちゃうから…」
「……出ちゃう?」
「気持ち良くて…はぁっ…気持ち良くて……トイレ……行って来る……」
退けて…優琉…
早く行かないと…
「暁…勃ってるの?」
「うん…はぁっ…早く…行かないと…」
「………俺…出してあげるよ?嫌?」
「…優琉…が?」
ドキッとする
他人 に…出してもらう
大丈夫…かな…
「……嫌じゃ…ないけど…」
「あ、いきなりそんなの…恥ずかしいし、怖いよな?」
「そうじゃなくて……上手く…出来るか…分かんないけど……」
「暁……上手く出来るかどうかは、俺の問題だと思うよ?暁は、ただ、気持ち良くなってくれればいいんだよ?」
「あ…うん…」
そうじゃなくて…
優琉にされてるのに…
嫌な事思い出しちゃったら……
「でも、暁の不安が強いなら、しないよ?」
「……ううん…やってみたい……上手くいかないかもしれないけど…やってみていい?」
「もちろん」
だって、きっと…
いつかはやるんだろうし…
セックスも……
優琉で俺がどう感じるのか
確かめたい
ズボンと下着を下ろして
気持ち良くなってきたものを出す
「俺に見られて…嫌じゃない?」
「大丈夫」
「触るよ?」
「うん」
ドキドキ ドキドキ
俺は…
優琉に触られて
何を感じる?
すっ…と優琉が、指で僅かに触れる
「大丈夫?」
「うん」
「もう少し触るよ?」
「うん」
ほんの少しずつ…
色んな角度から触れてきては
「大丈夫?嫌じゃない?」
「怖くない?触ってて大丈夫?」
って…
優しい笑顔で確認してくれる
「大丈夫だよ…」
そう答えると、また少しだけ
優しさとか
あったかさしか感じない
「先の方…触るから、嫌なら言ってね?」
「うん…」
そう言って、少し濡れて敏感になってる部分を触ってくる
「~~っ!」
「大丈夫?暁?」
「大丈夫…気持ちいいだけ…」
「少し…この辺も触るね?」
「うん…」
触れ方が…全然違う
指から…
優しさの何か
出てるんじゃないかなってくらい…
「暁…気持ちいい?」
「気持ち…いい……あったかくて……気持ちいい…」
「ん…暁も…だいぶ熱くなってる…握っていい?」
「うんっ…」
優琉が…
そ~~っと…そ~~っと…
優しく握ってくる
「大丈夫?……暁?!ごめん…やだった?」
パッと優琉が手を離す
「?……やじゃ…ないよ…?」
「でも…暁、泣いてるから…」
「~~っ…全然…嫌じゃないから……全然…怖くなくて……優しくて…あったかくて……嬉し涙…」
「暁…良かった」
優琉が、頭撫でながら
瞼に、頬に、唇にキスをして
「暁…気持ち良くして…イカせていい?」
「うん…優琉なら…いい…」
こんなに優しい手…
「暁…気持ちいい?」
こんなに優しい優琉に…
「暁…好きだよ…」
気持ち良くされて…
俺は、あっという間にイッた
こんな気持ちでイッたの…
初めて
「……ごめん…優琉の手…汚した」
「大丈夫。嬉しいよ」
「手…洗ってきて?」
「その前に、暁の方、とりあえず拭かなきゃ」
「自分で拭けるよ。ティッシュそっち…」
「ん。拭かせて?」
「うん…」
優琉が、拭きたそうだったので
拭いてもらった
「っ!」
「大丈夫?」
「うん…ありがと」
「ん。手、洗ってくるね?」
「うん」
なんか…凄い感覚だった
あんな気持ち良くイケるなんて
今までの気持ちいいとは
全然違った
服をちゃんと着て
戻って来た優琉に抱き付く
「暁?俺の事怖くなってない?」
「なってない…優琉が…もっと好きになった」
「良かった…俺も。暁が、もっと好きになったよ」
優琉が帰って
寝る準備して
悠兄が帰って来て
悠兄が、ご飯食べて寝る準備して
「暁、今日もご飯支度ありがと」
「うん…俺、料理上手になりたい」
「そっか。間宮君と作るの楽しい?」
「うん!」
寝る前の
ソファーで悠兄と話す時間が大好きだ
「あのね?悠兄…」
「ん?」
「今日ね、優琉にキスとか、胸舐められてたらね?」
「~っ…うんっ…」
「気持ち良くなってきて、出そうになったんだ」
「そっか…」
「それでね?トイレ行こうとしたら、優琉が出してくれるって言ってね?」
「…え?」
「優琉に出してもらった」
俺がそう言うと…
悠兄が、心配そうな顔で見つめてきて…
「暁…間宮君に…出してもらったの?」
「うん」
「~~っ…間宮君の前で…イケたんだ…」
「うん」
「大丈夫だった?怖くなかった?」
「全然大丈夫だった。優しくて、あったかくて、あんな気持ちでイケたの初めて」
「暁っ…~~っ…おいでっ…」
「うん…」
悠兄の胸の中に収まる
「暁…頑張ったね?凄かったね?」
「うん…優琉が優しいから…大丈夫だったよ?」
「でも…そう思えるかどうか、分かんなかったでしょ?いっぱい…頑張ったね?」
「うん…悠兄…ありがとう」
悠兄は…
全部分かってくれる
俺が、ほんの少し迷った事も…
ほんの少し不安だった事も…
ほんの少し勇気が必要だった事も…
「ありがとう…悠兄…」
「凄いね…暁…凄いね…」
悠兄が居てくれるからだよ…
苦しい…
苦しくて…痛くて…
でも、その中に…
少しずつ気持ちいいが混ざり始めて
少しした頃…
「はっ…はっ……あ~~気持ちいい……ん?……暁…お前…気持ち良くなってるのか?」
「あっ…えっ?……よく……分かんなっ…」
「分からない?…ほら…暁の…見てみな?」
「え?」
「俺のみたいに、勃ってきてるだろ?気持ちいいって証拠だ」
そうなの?
俺…気持ち良くて、勃ってるの?
「俺に…ケツに突っ込まれてっ…気持ちいいんだな?…可愛いな?…じゃあ…今日は…暁も、一緒にイクか…」
「いっ…いくっ……てっ……いつも、槇田さんがなってるやつ?」
「そうだ…今日は暁も一緒だ…」
なんか…
あんまり嬉しくない
けど…
「うん…」
「よ~し、暁は、いい子だな?」
そう言って、槇田さんが握ってきた
「ひゃっ!」
「ははっ…びっくりしたか?」
「うん…」
「ここ…こうして扱くと…気持ち良くなるからな?覚えとくんだぞ?」
「うん…」
変な感覚…
「んあっ…!…はっあっ…」
「後ろ…気持ち良くしたら、前も気持ち良くなるからな?」
「あっ…!…~~~~っ!」
気持ちいいも少しはあるけど
苦しいと痛いの方が大きい
気持ちいいだけになんてなれない
「どうした?ほら、先から何か出てるだろ?」
「あっあっ…あっ...えっ?」
「気持ちいいの証拠だ。ほら、もっと気持ち良くなれ」
「ああああっ!」
痛い!痛い!
そんなに強く抜き挿ししないで!
そんなに強く握って手動かさないで!
「やっ…!…やめっ…!あああっ!」
「気持ちいいだろ?…はっ…あっあっあっ…あ~~気持ちいい…早く奥まで挿れれないかなぁ…」
無理!
奥までなんて死んじゃう!
前も後ろも痛くて痛くて…
なのに…
「はっ…はっ……あ~~~~…イキそう…暁もイキそうだな?」
「んああっ!…やっ…!痛いっ…!や~~っ!」
「痛いのもっ…気持ちいいっ…だろ?」
気持ち良くなんかない
気持ち良くなんかないのに
体のどこかで、ほんの少し気持ちいいがあって
それに反応してるのか
「ほら…イケよ。俺も…~~~~っ…もう…イク」
「んああっ!…やあ~~っ!…あっ!…やああ~~~~っ!」
初めてイカされた時は
痛くて痛くて苦しくて
それから、ほんの少しずつ気持ちいいが増えてったけど
あの人のが奥まで入る様になって
それで、気持ちいいって感じる様になったのは
ほんとに最後の方だけで
それまでは、痛いと苦しいが常に混ざってて
ようやく気持ちいいを感じれる頃には
あの人は変わってて
暴力や暴言や、恥ずかしい事や…
色々させられるようになった
全然…眠れない
優琉のは全然違って
安心出来たのに…
起き上がって、部屋を出る
悠兄の部屋のドアを開け…
「悠兄…」
「ん…暁……おいで……」
悠兄は、どんなに熟睡してても
どんな真夜中でも
俺が、こんな風に来ると
こんな風に、ベッド空けて
俺が入ると抱き締めてくれる
朝起きると覚えてなくて
びっくりする事もあって…
もう、半分無意識なんだと思う
「……悠兄」
「ん…暁…大丈夫だよ…」
「ん……悠兄…」
「……暁……大丈夫……」
「……はる…にぃ……」
「……暁…」
「ん……ん?…暁…」
「ん…」
「こっち来てたんだ…まだ寝てな?」
「……うん」
悠兄の朝の支度が終わって
朝ごはんの準備が出来た頃
俺は起こされる
朝は…起きれない…
「悠兄…俺、ちゃんと起きれる様になるかな?」
「なるよ。俺も中学生位まで、起きるの凄く苦手だった」
「ほんと?俺も早く起きて手伝ったら、悠兄も、もう少し寝てられるのに…」
「暁…ありがと。夜中、俺のとこ来たんだね?」
また、無意識だったのかな…
「ごめんね?一応、悠兄…おいでって言ってくれたから…」
「謝る事ないよ。ただ…俺ちゃんとすぐ、気付いたかな?と思って」
「気付いたよ?悠兄…って言ったら、すぐ気付いて、ベッド入れてくれたよ?」
「そっか。俺、気付かなくても、声掛けなくても、入って来ていいんだよ?」
「うん…ありがとう」
いつか、こういうのも、なくなるかな?
悠兄居なくても、大丈夫になってくかな?
夏休みがそろそろ迫って来ている、このタイミングで、席替えが行われた
ほんとは、もっと早くにする予定だったらしい
もしかしたら、俺のせいかもなんて
ほんの少し考えてしまう
それだけ俺は、自意識過剰になれちゃうくらい
皆に大切にされている
「暁~~~~!」
「間宮うるさい」
「こんなに離れるなんて~~!」
「水無瀬は、間宮だけのもんじゃねぇぞ~」
「暁、その席嫌だったら、取り替えてもらえるぞ?もっと俺の近くに来るか?ってか、胡桃坂 、俺と変われ」
「は?変わる訳ないだろが。水無瀬~仲良くしよう~なぁ~♪︎」
「うん。胡桃坂、よろしく」
俺は…
窓側の1番後ろになってしまった
そして、隣の列は1つ席が少ないので
周りには、前の席の胡桃坂しか居ない
俺のクラスは皆優しくて仲良くて
その中でも、胡桃坂は、割と俺に話し掛けてきてくれてた方なので、少し安心
「水無瀬~。ここ、分かる~?」
「んっと…?ああ、分かるよ」
「教えて♪︎」
「うん」
「水無瀬、一緒にトイレ行かない?」
「えっ?…ああ…うん」
「水無瀬、水無瀬」
「何?」
「ちょい、ちょい」
「?」
手招きされて、体を前のめりにすると
胡桃坂が留めてたピンを1つ外して
俺の髪を触ってくる
「水無瀬もさ、ピンで留めるの、絶体似合うと思うんだよね」
「そう?」
「うん…こっち側…いや、こっち側のがいいか?どっちも似合うなぁ」
「胡桃坂のピン使っちゃっていいの?」
「いいの、いいの。まだ、いっぱい持ってるから」
「そっか」
「出来た~~!」
4時間目が始まる前に胡桃坂にピン留めされて
4時間目が終わって、お昼休みになると
「水無瀬、可愛い!」
「え?」
「いい!胡桃坂、ナイス!」
「だろ?」
「おお~~!水無瀬の可愛いさが、引き出されてる!」
「水無瀬~~!俺達に癒しをありがとう!」
癒しを…
よく、分からないけど
喜んでるならいいか
席離れてるから、お昼ご飯一緒じゃないのかな?と思ってたら
優琉が来てくれた
「暁、一緒に食べよ?」
「うん」
「んじゃ、机くっ付けるか」
「え?」
「俺は、こっちから持って来る~」
「ちょっと…お前ら、多すぎだ!」
優琉の声なんか、誰も聞いてなくて
いつもより、沢山の人数でお昼ご飯になる
楽しい
「水無瀬の弁当は、イケメン兄ちゃんが作ってくれんのか?」
「うん…俺、朝苦手…ご飯の準備出来た頃じゃないと、起きれない」
「すげぇなぁ…イケメンで、料理出来て、優しくて、しっかりしてて…」
「運動とかも、出来んのか?」
「高校までバスケ部だったよ?」
「うお~~!もう、なんも怖いものねぇじゃん!」
「人生勝ち組だな」
よく分からない
でも、多分、悠兄褒められてる
嬉しい
「いいなぁ…俺も、水無瀬の兄ちゃんみたいな人生歩みたかった」
「え?」
「ん?なんか変?」
「……悠兄になったら…俺の面倒見なきゃなんないんだよ?俺の面倒見るの…すっごく…すっごく…大変だったんだよ?」
「水無瀬……」
「今でも、まだまだ迷惑かけて…心配かけて…悠兄は、お兄ちゃんじゃなかったのに…急にお兄ちゃんになったのに……俺が来てから…ずっと大変なんだ……」
「水無瀬……」
俺の見てないとこで、いっぱい泣いてきたかもしれない
でも、俺の前では、いつも優しく笑ってて
「でも…水無瀬が来た事…嬉しいって思ってんだろ?」
「うん…悠兄も…父さんも母さんも…思ってくれてる…」
「じゃあ…そんな顔すんな。水無瀬が楽しそうにしてんのが、何よりの恩返しだろ?」
「長谷……うん…そうだね?長谷は…何でも知ってて…凄いね?先生になれるね?」
「お?そうか?」
「うん!」
俺が心配しても
悪いと思っても何も出来ない
俺が笑ってるのが
1番喜んでもらえる
帰りのホームルーム
「ん?何だ?なんか水無瀬、可愛いくなったな?」
「は~~い。俺が、可愛くしときました~」
「おお。胡桃坂の仕業か。良かったな?水無瀬。でも、嫌な事は、嫌って言うんだぞ?」
「はい。嫌じゃないです」
「そうか。その席、寂しくないか?隣、1つ席増やすか?」
「はい!!先生!俺行きます!」
優琉が、勢い良く手を上げる
「いや…間宮は、この前までも、水無瀬の近くだったろうが」
「だから!俺にお任せ下さい!」
「色んな人と仲良くなる為の席替えだぞ?お前がまた近くだと意味ないだろが」
優琉が、シュンとする
「はい!じゃ、俺!」
「はい!はい!俺も!立候補!」
「んあ~~!うるせぇ!水無瀬、どうなんだ?」
「休み時間は、皆が話し掛けてくれるので、大丈夫です」
「そうか。と、いう訳で、このままだな」
「「「ええ~~~~っ!」」」
「うるせぇ!」
こんな風に、クラス皆で
俺の事考えてくれるから
皆が俺に優しくしてくれるから
自惚れるくらいに
幸せなんだ
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