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暁の部屋

結局、その後何事もなく夏休みとなった 「暁が何処か行く位なら、毎日友達遊びに来てもいいよ」 との悠兄の言葉に、俺の家には、毎日クラスの皆が遊びに来る事となった 「おっ邪魔っしま~す!」 「お~…兄ちゃんと住んでるだけあって、広いな?」 「水無瀬、水無瀬の部屋は?」 「あ、ここだよ」 「見せて、見せて~♪︎」 うん、いいよ と、言う前に 「く・る・み・ざ・か~?人の部屋に気軽に入るんじゃありません!」 「何だよ?間宮は、入った事あんだろ?」 「内緒♪︎」 「水無瀬~…俺も入りたいなぁ」 「後だ、後!まずは、さっさとリビング入れ!」 「ちぇ~…」 優琉… なんか、ちょっと機嫌悪い? 皆で、しばらく話して それから、皆で宿題して ご飯食べて 悠兄に連絡しとこっと 大丈夫だよ、悠兄 凌久さんと、沢山遊んでね 「お~?なんか、水無瀬が嬉しそうだな?」 「ま…まさか、彼女?!」 「マジで?!」 「違うよ。悠兄だよ」 「なんだ。ほんと、兄ちゃんと仲いいな?」 「うん」 夕方になり せっかくならと 皆で、スーパーの買い出しに行った 「んじゃあな」 「またな」 「おい、間宮。夏休み中も、料理番か?」 「そ。その代わり、俺も食べてくからいいんだ」 「いいなぁ…俺達も食べたい」 「人数オーバーだ。俺は、プロの職人じゃない」 「ちぇっ」 「じゃあな」 「水無瀬!次こそ、部屋見せてね!」 「胡桃坂は、とっとと帰れ!」 優琉… 俺の部屋見られるの嫌なのかな 「さてと、ご飯支度しますか」 「うん。俺も手伝う」 早く、1人で色々作れる様になりたい 優琉と作るの楽しい 「兄ちゃんの分は、冷蔵庫入れとくな?」 「うん。ありがと」 2人でご飯を食べ 片付けて 「暁…キスしていい?」 「うん…」 なんか… 今日、全然まったりする時間なく すぐに… 気持ちいいんだけど なんか… 強めって言うか… いつも以上に舌が絡んでくるって言うか… 「んん~~っ…!」 すぐに、ふわふわ…クラクラ… 唇から離れた優琉が 「暁…暁の部屋…行きたい」 「うん…」 ふわふわ… 俺の部屋… 俺の部屋… ドアを閉めると 「暁…暁…」 「んっ…」 優琉が、後ろから抱き付いて 首の後ろにキスしてきた 「暁…このまま…触って…キスしていい?」 「このまま?…うん…」 優琉が、後ろから 首や頬、鎖骨の辺りにキスしながら 服の中に手を入れて、色んなとこ触ってくる 「んっ…ん…」 「暁…ここ…触るね?」 「んあっ…!…あっ…!優琉…」 なんか… 胸…触られる感覚が毎回… 強くなってる様な… 「~~~~っ…優琉っ…の方っ…向きたいっ…」 「え?あ…後ろ怖かった?ごめん」 すぐに手を止めてくれたので 優琉の方を向く 「後ろ向き…だと……優琉に掴まれない…から…」 「暁…そっか。そうだね?ベッドに…横になろ?」 「うん…」 横になるのが… 1番楽… 「キスして…舐めていい?」 「うん……んっ……んっ…ぁっ……ん~~っ…」 痺れる感覚もあるけど 気持ちいいが増えていく 優琉の舌が…唇が…指が… 気持ちいい 優琉の髪を…頬を…肩を…触って 確かめる 優琉… 優琉に…されてるんだ… 「~~~~~っ…!…ぁあっ!…はっ!…あっ!」 両方濡らされると 一気に感じ方が… 「暁…気持ちいい?」 「気持ちいい…優琉……優琉…気持ちいい…」 「ん。もっと気持ち良くしてあげるね?」 「んっ…ん~~~っ!…んあっ…!…~~~っ!」 「暁…こっちも触るよ?」 「んっ…ん~~~~!…あっ!」 「ん…気持ち良さそうだね?」 胸だけで…もう…イキそうなのに… そっち触られたら… 「いっ…いっちゃ…~~っ!」 「イッてもいいよ?暁…これ…気持ちいいから、出てきたんでしょ?」 「いや~~っ!…いっ…いっちゃ…」 優琉が 先端から少し出てたものを 塗り広げては、先端に戻り 「ねぇ暁…この部屋で…気持ち良くなって…これ出したの…誰のせい?」 「あっ…優琉っ……優琉っ…いっちゃ…」 「うん…俺のせいだね?俺で、気持ち良くなったんだね?この部屋で…俺の手でイッて?」 「うっ…うあっ…!」 忘れてた胸の刺激が… 片方…舌で…片方指で… そのまま下扱かれて もう… 何も考えられない 「ぃっ…ぃっぁっ……ぃっ…ちゃ……すぐっ…すぐっ…すぐっ…!…イッちゃう!…イッ…~~~~~~っ!!」 ビクッ! 「あ…ごめん。まだ、触らない方がいい?」 「あ…優琉……拭いて…くれてたの?」 「うん…拭いてて大丈夫?怖くなってない?」 「大丈夫…でも…ちょっと…力入らない…」 「うん。とりあえず、綺麗にしとくね?」 「ありがとう…」 まだ、体がおかしい 「優琉…」 「ん?」 「どんどん…気持ちいいが…強くなってく…」 「ははっ…良かった」 「このまま…どんどん強くなってったら…大丈夫かな?」 「ん。大丈夫だよ?下…履かせるね?」 「ありがとう…」 そう言って、俺の服を元通りにすると ぎゅっと抱き締めてくれた 「暁…好きだよ…」 「うん…俺も…優琉…好き」 「暁が…気持ち良くなると、すぐ…って呼んでくれるの…好き」 「ん...優琉の名前…呼ぶと…安心……呼びたくなる」 「暁…俺ね…ちょっとイジワルした」 「イジワル?」 された覚えない 優琉は、ずっと優しいけど…? 「胡桃坂…けっこう暁の事気に入ってるからさ。今の席…決まった時も、少しヤキモチ妬いたんだけど…普通に暁の部屋入ろうとして……俺だけってものが、なくなってって…なんて言うか…ちょっと焦って…胡桃坂にイジワルして、暁の部屋見せなかった」 「優琉……優琉が嫌なら、誰も部屋入れないよ?」 俺には分からない でも、優しい優琉がイジワルする位の気持ち 「ありがと。でもね、どれがって事じゃないし、これから先も色々出て来ると思うんだ。だから…胡桃坂がこの部屋見ても…俺だけの思い出いっぱいあるんだぞ!って…自分で強く思える為に…ここで、したかったんだ」 「優琉…」 強く… やっぱり… 強くないと、優しくなれないんだ 「俺も、強くなりたいんだ。優琉が強くなる為に、出来る事あったら、俺何でも協力するよ」 「ありがと。こうやって暁が、俺を受け入れてくれて、俺とだけの思い出が増えてくだけで、十分協力してもらえてるよ」 「優琉…皆が俺の家来るのも嫌だった?」 優琉に聞いたりしないで なんか勝手に決めちゃった 「ううん。ほとんどはね?嬉しいんだ。胡桃坂に好かれるのも含めて、暁が皆と仲良くなって、どんどん楽しい事増えてくのが…その中に、ほんの少し、ヤキモチがある。だから…暁とこうして不安をなくして、また暁が楽しい時間、一緒に過ごしたい」 「分かった。優琉が不安な時、言ってね?」 「うん。ありがと」 人と付き合ってくって、難しいんだ 沢山の人と関わってくって、難しいんだ 俺は、優琉1人の気持ちも ほとんど分かってない 優琉に、しがみ付く 「暁?」 「俺…分からない事だらけ…優琉…きっと、俺じゃなかったら…もっと悩まなくていいかもしれない…ヤキモチも…分かったら…何か出来るかもしれない…」 「分かる人なんて、いっぱい居るよ。でも…暁がいいんだ。何が分かんなくても…悩んでも…暁じゃなきゃダメなんだ……俺じゃなかったらなんて……言わないで…」 優琉が、ぎゅっと抱き締めてくる 「優琉?」 「暁…もっと自分を好きになって?俺が好きな暁を…もっと好きになって?」 「俺を?……それは…なかなか……」 「俺が…好きにさせてあげる。暁が、暁を好きになる様に…」 優琉は、俺を知らないから… 「優琉…俺の母さんの事…聞いたでしょ?」 「うん…あんなとこで、なんて話すんだよな?」 「優琉…俺の事…気持ち悪いって思わなかった?」 「思わない。暁の今までは知らない。俺は、今の暁が好き。だけど…今の暁は…それまでの色んな事があって、今の暁だから。今の暁になってるんだから、気持ち悪いなんて思わないよ」 でもね、優琉… 俺… まだまだ言ってない事あるんだ 気持ち悪い俺… いっぱい隠してるんだ 「優琉…」 知られたら嫌われるかも… 「ん…暁……」 全部知られたらきっと… 優琉… 嫌いになる 「優琉っ…」 「暁?」 好きになるって… 嫌われたくないって事だ 離れたくないって思うって事だ 「~~っ…優琉っ…」 「暁?どうした?」 「優琉っ…」 「うん…どうしたの?」 離れたくないっ 離れたくないよ 嫌わないで こんな事思うなんて 俺は、だいぶ欲張りで、我が儘になったんだ 「俺ね…ずっと優琉と居たい」 「うん…俺もだよ?」 「俺…けっこう欲張りになった」 「もっとなってよ。もっと俺が欲しいって思って?」 「優琉っ…好き…」 「ん…俺も暁が大好き」 悠兄とは違う 優琉の胸の中 悠兄より、ずっと小さい 悠兄の安心とは違う 色んな感情 人を好きになるって 考えなきゃならない事、いっぱいある でも… それでも… 好き… 「……優琉…好き……」 「暁?眠くなっちゃった?」 「優琉……好き…」 「暁…」 寝ちゃった そろそろ帰った方がいいんだけどな 兄ちゃん帰って来る時間までは、もう少しあるか 自分の母親の事… あんな事…聞かれたら、ショックだったろうな 途中から、ずっと涙流したまんま 俺達が何を言っても何も聞こえない 何も見えてないみたいだった あんなの関係ない あんなの聞かなかった事にしようって 皆で話し合った 先生に任せて帰って来た俺達は 先生から、兄ちゃんが来たら、ちゃんと元通りになってたって聞いて、ほっとした でも、暁は、しばらく元気なくなっちゃうんじゃないかとか 学校、休んじゃうんじゃないかとか 色々考えてたら すぐに学校出て来て 今までと変わりなかった 凄いなと思った 俺達に聞かれたくなかったのもあるけど 多分… 俺達が知らない、色んな事思ったはずだ あれだけショック受けてたんだから なのに、1日で、ちゃんとしたんだ 先生の話聞いてても どれだけ兄ちゃんが、大きな存在なのか分かる 兄ちゃんに勝とうなんて思わない ただ… ほんの少し 時々は 俺が居て良かったって思ってもらいたい 「暁…まだまだ俺は、未熟者だな?」 胡桃坂の、色んな言動にいちいちヤキモチ妬いて そんな事気にしてる様じゃ 全然頼れないよな? でもさ、もうちょっと待って 今はまだ こんな可愛い暁と付き合えた事が ようやく信じられる様になったばかりだからさ もうちょっと 優越感に浸らせて ん? あれ? 俺…寝てた?! 寝ちゃってた?! 今、何時?! じゅっ…?! 11:00になる! これは… 兄ちゃん帰って来てるのでは?! 俺が起き上がると 「…ん…?」 「暁…ごめん。俺まで寝ちゃってた。もう11:00になる。とりあえず俺、帰るね?」 「ん…?…帰るの?」 寝惚けてる暁、可愛いけど もっと、見てたいけど 兄ちゃん帰って来てたらヤバいから! とりあえず退散! ガチャ 俺がドアを開けてリビングに入ると ガチャ 玄関に続くドアが開いて 「あ、ドライヤーの音で起こしちゃったかな?ごめんね?」 めちゃくちゃラフな格好で 髪…セットなんかしてないのに どっからどう見てもイケメンで 絶対いい匂いしそうな兄ちゃんが立ってた はっ…! 見惚れてる場合じゃない! 「あっ…あのっ…!すいませんでした!俺…寝ちゃって…こんな時間になってしまってて…」 ガバッと頭を下げて、顔を上げると 少し驚いた兄ちゃんが 「ふっ…2人して寝ちゃってたの?間宮君、もう遅いし、泊まってったら?」 とっ…泊まっ…?! 「…ぃぃぃいえ!…泊まれません!」 「暁は起きないだろうから、俺のベッド貸すよ?俺、全然ソファーで寝れるから」 「そそそんな!帰ります!」 兄ちゃんをソファーに追いやるとか あり得ないでしょ! 「そ?じゃ、途中まで送ってくね?」 「えっ?!いえ!大丈夫です!」 「さすがに、この時間に、高校生1人じゃ帰せないよ。家の近くまででもさ」 「大丈夫です!」 「間宮君。暁だから、何かある訳じゃないよ?間宮君に何かあったら、暁は、間宮君と同じ思いするよ?」 「あ……」 言ってる事…分かる 冷静で…大人だな 「あの…それじゃ…お願いします。暁…1人で大丈夫ですか?」 「もう朝まで起きないと思うよ?ちょっと見てみようか…」 兄ちゃんが、様子を見に行くと パタンとドアを閉めて来た 「熟睡。大丈夫だよ」 「はい…すいません。お願いします」 う~~… 俺が寝こけてしまったばかりに 兄ちゃん、風呂上がりなのに 駅に向かって歩きながら話す 「間宮君、ご飯作ってくれて、ありがとう。今日の生姜焼きも美味しかったよ」 「あ、俺の好きな物が多くなっちゃって、すいません」 「俺も好きな物だから大丈夫」 「良かったです」 優しい兄ちゃん こんなん…全人類好きになんじゃない? 「暁の…ほんとのお母さんの話…びっくりした?」 「あ…びっくりはしましたけど…関係ないです。その母さんと一緒に居た時間も含めて、今の暁になってますから」 「……そう…ありがとう」 なんか… ありがとうにしては、あまり喜んでなさそうな… 気のせい? 兄ちゃんって言っても まだ、たった何年かなんだろうけど 凄く兄ちゃんだよな? そんな風に、なれるもんなんだな 結局、電車乗って 駅降りて、そこでいいって言ったのに 駅から歩いて10分って言ったら、付いて来てくれた 暁の事があって、そういうの敏感になってるのかな 「ほんとに、わざわざ、こんな所まで、すいませんでした」 「いえいえ。また、明日も来てね?」 「はい。もう、寝てしまわない様にします…」 「間宮君と暁がいいなら、いつだって泊まりに来たって、いいんだからね?言っておいてくれたら、俺は、居ない様にしとくから」 「いっ…!居て下さい!泊まりとか…無理です!」 「ふっ…そう?じゃあ、ゆっくり休んで」 「はい。ありがとうございました」 兄ちゃん…すげぇよ 弟に… あの弟に恋人ができて はじめての恋人が男で 兄ちゃん帰って来たら、一緒に寝てたのに 動揺するどころか いつでも泊まりに来いって… 「イケメンは考える事が違う…」 そりゃね 俺だって、泊まりたいよ? 今日、なんで、目覚めちゃったの?俺! とか、どっかで思ってるよ? でもさ 俺も、初めてな訳ですよ 緊張もすれば 心の準備もある訳です そして… 暁なら尚更だと思う そもそも、男同士のとか… 知らないんじゃないかな? いや、絶対知らないよな なのに、挿れられる側とか、絶対怖いよな? 不安と恐怖とだよな? 俺達、今のところ 暁より俺のが大きいけど そんなに大きな体格差はないし どっちがどっちでもいいと思う だから、俺が挿れられる側でいいと思う その為に、俺は日夜、勉強に励んでいるのです 兄ちゃんから情報収集して そういう動画見て まだまだ全然、修行中の身ですから 今、ムラムラしても どっちも出来ない訳で それは、辛過ぎなのです とは言え 健康な男子高校生ですから 毎日、暁を思い浮かべてイカせていただいてます いつか、ちゃんと後ろで気持ち良くなってみせますとも 暁が、心配しないで挿れれるケツに 育ててみせますとも 帰るの? 帰りたくなかったよ? 俺だって、あのまま一緒に居たかったけどね 何回、暁ん家のトイレ、駆け込まなきゃなんないか、分かんないからね さすがに、そんな彼氏 あの、優しい兄ちゃんでも、不安になるでしょ? ちゃんと準備が出来る様にするから それまで、暁をいっぱい気持ち良くさせてあげるから その暁見て、思い浮かべて、俺も気持ち良くなるから 2人でちゃんと気持ち良くなるのは まだ、もう少し待っててね…

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