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ごめん…
凌久の細胞…1つ残らずって程愛した
爪の先から、髪の毛の先まで
目の中まで愛したかったくらい…
凌久の中から
溢れて出てくる程
愛して愛して…注いだ
疲れ果てて眠ってしまった凌久…
いつもより沢山沢山感じてくれた
ありがとう
凌久の中から…
せっかく俺が注いだ物が、勝手に出てくる
蓋して閉じてしまいたい
全部…凌久の体の一部になればいいのに…
凌久の方が知ってるから
そこまで心配する事ないのかもしれないけど
暁も凌久も、付けないでやった事あるし
大丈夫なんだろうけど
「念のため…何か注意事項とか……」
凌久に布団を掛けて、検索する
1番は、やっぱり病気…感染症…
あとは……えっ?
お腹…痛くなる事あるの?!
嘘…凌久のお腹が?
待って…あとは?
あと…熱?熱も出る事あるの?
大変だ!
えっと…
『疲れていても、寝る前にシャワーを浴びましょう』
寝る前に!
シャワー浴びなきゃ!
えっと…
それで、どうすればいいの?
シャワー浴びて…
シャワー…浴びて…
中の物…掻き出すんだ……
凌久の中に…
せっかく入れたの…
出さないと、凌久が苦しくなっちゃうんだ…
「凌久…」
凌久にキスをする
全身汗だく
ピクリともしない
こんなになるだけ、俺にくれたんだ
凌久を苦しめるなんて出来ない
凌久の下腹部に触れる
少しの間だけど…
凌久の中入れられてて良かった
そこに…沢山キスをする
意味なんてない
ただ…そうしたかった
ここが…愛しい
「ありがと…凌久」
よし!
俺と凌久は、そんなに体格差ないんだ
俺だって残りの体力僅かだし
気合い入れなきゃ
あ…でも
時間かかりそうだし
お風呂溜めて、浴室あっためてから…
お風呂にお湯が溜まるまで
凌久の下腹部に触れて…キスして…
少しずつ…出て来てしまうけど
それは、ちゃんと入ってた証拠
触れられないとこまで
ちゃんと…
こんなとこ見られたら
凌久に気持ち悪いって嫌われるかも
でも…
ほんとに嬉しかったんだ
なんとか凌久を運んで
椅子に座らせる
少し前屈みにして、俺の体に寄りかからせ
「ごめんね?凌久…触るよ?」
多分まだ指入れるのは大丈夫だと思うけど…
なんか、凌久が寝てるのに
勝手に弄るの気が引ける…
「……んっ…」
「あ…凌久、痛かった?大丈夫?」
「……悠稀?」
俺にもたれかかったまま
全く動かない
「ごめんね?凌久、寝てたけど…ちゃんと綺麗にしといた方がいいと思って…寒くない?」
「……寒く…?」
寝惚けてる
だって熟睡中、無理矢理連れて来たんだもん
なのに…
「…悠稀…足…痛くない?」
寝惚けてても、俺の心配…
いいよ、凌久寝てて
ちゃんと凌久が苦しまない様にしとくよ
「大丈夫だよ?凌久…ちょっと指入れるね?」
「ん…」
少し指を入れると
「あっ…!」
凌久が、しがみ付いてきた
「ごめん…痛い?」
そんなに、痛くないと思うけど
びっくりさせちゃったかな?
「あ……悠…稀?」
寝惚けてて
ちゃんと状況理解出来てないんだ
「凌久の中に、いっぱい出しちゃったから、出さないと…」
「俺の…中に……いっぱい……」
今、考えれないかな?
ごめんね、凌久
よく理解出来なくて、中入れられるの嫌だよね?
「うん。指、動かして大丈夫?」
「やっ!」
凌久が、お尻ずらして
指を抜いてしまった
「あ…痛い?ごめんね?」
「違う!出すな!勝手に…出すな!」
指入れられるのじゃなくて…
出されるのが…
嬉しいけど…
「凌久…でも…そのままって…良くないんじゃ…」
「いい!せっかく…せっかく…~~~っ…悠稀のっ…~~~っ…出さないでっ…!」
「凌久……」
凌久を抱き締める
俺だってそう思ってたよ
出したくないよ
けど…凌久が苦しい方が嫌だから…
でも凌久…そんなに…
「分かったよ、凌久…凌久のして欲しい様にするから…泣かないで…」
「~~~~っ…ごめっ…怒鳴って…ごめんっ…」
「泣かないで?凌久…ちゃんと凌久に聞かないで、ごめんね?」
「~~~~っ…」
凌久が、泣きながら頭を振る
そんな嬉しい事言われたら…
ねぇ…凌久…
凌久は知らないでしょ?
俺が、どれだけ凌久と同じ様に思ってるか
凌久が寝てる間…
何を思って、何をしてたか…
今だって…
勝手に出て来てしまった分…
また注げたらいいのになんて…思ってるの…
凌久は知らないでしょ?
「凌久…ずっと裸だし、シャワーだけだから寒いでしょ?浴室あっためるのに湯船にお湯溜めたから、一緒に入ろう?」
「んっ…」
湯船に浸かって、気持ちを落ち着かせる
冷静になって…俺…
凌久…もう疲れ果ててるでしょ
生でなんて…そんなにして、いいものじゃないでしょ
しっかりして
何が大切なの?
あんなにボロボロになって
夢見る度泣いて
怖くて怖いのに
俺と前に進んでくれてる凌久でしょ?
凌久…
大丈夫
少し休もうね
あったまったら、たっぷり寝ようね?
「凌久…気持ちいい?」
凌久の肩にお湯をかけながら聞くと
「ん…ごめん悠稀…俺の事思ってしてくれたのに…怒鳴って…」
「ううん…ちゃんと凌久が起きてからにすれば良かった…俺こそ、ごめん」
「悠稀の気持ちは嬉しいし…優しさもちゃんと伝わってる……でも…ほんとに嬉しくて…今も…俺のここ…入ってるのかと思うと…嬉しくて……」
「凌久……」
凌久が下腹部の辺りに触れる
その手の上に、手を重ねる
大丈夫だ
この中の物が出たって
凌久と同じ気持ちなんだから
「凌久が、痛くも苦しくもないなら、俺は嬉しいしかないよ?」
「ん…悠稀…キス…して…」
凌久が、少し振り返る
凌久…
キスをすると…
「悠稀…」
「ん…凌久…」
「俺…風呂…怖くなくなってる」
「凌久…」
「沢山…薔薇が浮かんでて…」
「薔薇…」
出た…薔薇だ…
浮かんでた?
「俺…真っ白な…真っ白で…」
凌久の表情が…
顔色まで…
まだ…怖いんだ
「凌久…こっち向いて?」
凌久の体を浮かせて、俺の方に向けて座らせる
「凌久…お風呂…気持ちいいね?」
顔色…悪いよ…
頬を撫でる
「んっ…」
俺の事だけ…考えて?
「一緒にお風呂…嬉しいね?」
凌久…俺の事だけ考えて?
ぎゅっと抱き締める
「んっ…悠稀と……悠稀……悠稀…」
そう…悠稀とだよ…
「凌久…お風呂…怖くないね?気持ちいいね?」
他の人の事…考えないで
「んっ…悠稀の…匂い…安心する…」
「凌久と同じ、シャンプーの匂いだよ?」
凌久と同じ匂い…
俺だけでしょ?
「凌久…あと、して欲しい事ある?」
「もっと…こうしてて…」
一緒に…闘おうね
「いいよ…凌久…お風呂…気持ちいいね?」
「んっ…悠稀…」
一緒に…前に進もうね?
「凌久…一緒にお風呂…嬉しいね?」
もう、ほとんど寝てる凌久の寝る準備をして
シーツを変えると
凌久は、再びピクリともしないで、寝始めた
ワインレッドのシーツ…
あんなに怯えてる薔薇の色に似てる…
なんで凌久は…この色選んだのかな…
何に…気付いたのかな…
「凌久…」
凌久が、そいつを忘れられなくても
そいつとのセックス…忘れられなくても
別れる気…ないから
これから先も
夢の中で、そいつとセックスして
イッちゃっても
「~~~っ…凌久っ…」
それでも…
凌久が、どんなに辛くても
別れる気…ないから
「悠稀…」
「……ん…凌久…?」
「昨日は、ありがと」
「凌久…もう起きたの?」
俺でもまだ眠いのに…
「ん……悠稀…ごめん…」
「?…なんで…謝ってるの?」
眠くて…
頭働かないよ…
「昨日…今までにない位愛されて……それで…気付いてた事…やっぱり…間違いじゃないと思った…」
「気付いてた事?…って?」
「俺…~~~っ…俺…あいつとの…セックス…忘れられないっ…」
「……………え?」
何…
なんて…言ったの?
「クスリのせいだって分かってる…それに…悠稀とは…ちゃんと気持ち…通じ合えるから…全然違うし…全然違う気持ちいいなんだけど…」
「………だけ…ど?……何?」
「~~~っ…気持ちは…そうなんだけど…体が…体がっ…求めてるんだっ…」
「……えっ…」
「悠稀も…昨日見ただろ?俺っ…あいつでイキたいなんて思ってないっ…なのにっ…俺の体っ…!」
う…嘘…
なんで…急にこんな…
だって…
昨日、あんな幸せな気持ちになって…
沢山沢山…
え?
頭…回らない…
「凌久…大丈夫…だよ……ねぇ…少しずつ…」
「ダメなんだ…悠稀と一緒に居たい…悠稀とするの気持ちいい…でも……あいつとの……思い出してしまうっ…」
「時間…時間経てば…」
「時間経ってから!…っ思い出したっ…俺だって…こんな風になるなんて…思ってなかった……」
お願い…
嘘だって言って…
夢だって言って…
「やだ…やだよ凌久…」
「~~~っ…ごめんっ…」
「謝らないでよっ…~~~っ…謝らないでっ…」
「ごめんっ…全部俺のせいだ…ごめんっ…」
「~~~~~っ…」
やだ…やだやだやだやだ
昨日…言ったよ
やだって
それで…一緒に頑張るんじゃなかったの?
俺の…出さないでって…
言ってくれたでしょ?
それなのに…
なんで別れなきゃなんないの?
なんで…
「悠稀…」
やだ!
何も聞きたくない!
「悠稀…」
聞きたくない!
「悠稀…ちゅっ…」
え…
何…
おでこ…キスしたの?
なんで…
「~~~っ…」
酷いよ…
凌久…
どういうつもり?
ちゅっ ちゅっ ちゅっ
おでこに…
頬に…
瞼に…
「~~っ…やっ…やめてっ…」
「俺のキス…嫌い?」
なんで今…
そんな事…
酷い…
凌久…別れるの下手なの?
先輩とは…
連絡取れなくなってって言ってた…
あと…別れた事ないの?
別れる時に…優しくするなんて
最低なんだよ?
「っ…嫌いっ…」
「え…」
俺を…嫌いにさせようとしてんの?
嫌い嫌い…
最低な凌久なんて……
嫌い……に…なれたらっ…いいのにっ…
「~~~っ…嫌いにっ…なれないっ…」
「なんで、嫌いになろうとしてんだよ…」
なんでって…
そうさせたかったんじゃないの?
違うとしたら…
「んっ…!」
唇にキスしてきた!
「んやっ…んっ…んんっ…やめっ…」
やだ!
やだよ凌久!
「やなの?俺のキス…」
「はぁっ…~~っ…酷いっ…」
「え…そんなやなの?」
「俺っ…最後に…とかっ……やだっ…からっ…」
「え?」
「そういうっ…のっ…好きな人っ……居るかもしんないけどっ……やだっ…~~~っ…忘れられなくなるっ…思い出しちゃうからっ…やめてっ…」
俺が、どれだけ凌久のキス好きか
知ってるくせに…
どれだけ気持ちいいって思うか
知ってるくせに…
酷いよ…
「悠稀…ねぇ、起きてんの?まだ夢ん中なの?」
「……………え?」
凌久が、俺の耳に手を掛けて
そっと顔を上げる
そこで初めて、目を開けた事に気付く
凌久の顔…
見ながら話してたはずだったのに…
「ん?その顔は…今ちゃんと目覚めた感じか?」
「………え?」
今ちゃんと…目覚めた?
これは…夢?
俺…ショックで、気失ったのかな…
「ぶっ…!なんちゃう顔してんだよ?」
凌久が、笑ってる
ああ…これ、夢だ
俺、倒れちゃったんだ
いいな…元通りの凌久…
この凌久…連れてけないかな…
「~~~っ…うっ…」
「え?なんで今、泣く訳?」
「うっ…このっ…凌久っ……連れてきたいっ…」
凌久に、ガシッとしがみ付く
「え?連れてくって?何処に?」
「夢っ…のっ…外っ…」
「え?悠稀…まだ夢見てんの?どんだけリアルに会話出来んだよ?」
「このっ…っ…凌久っ……欲しっ…」
「ふっ…いいよ?何処にでも連れてきな?」
「~~~っ…ここにっ…居たいっ…このっ…凌久がいいっ…」
「夢ん中の俺、何したよ?」
夢ん中の俺って
夢の中の凌久が言ってる
変なの…
「寝惚けてる悠稀、可愛いけど、さすがに泣き過ぎだ…おら、ちゃんと起きろ…ってて…う~…やっぱヤり過ぎたか…」
そう言いながらも、凌久が、俺を起こしてくれる
「どうだ?目覚めたか?」
凌久…
こっちでは、ちゃんと目覚めてるんだよ
夢の凌久は、現実だと思ってるから、分かんないだろうけど
「おい!」
パチンッ!
?!
凌久が、両手で俺の両側の頬っぺた叩く様に挟んだ
「目覚めたか?」
あれ?
ちゃんと痛い
ピンッ
「んっ…!」
今度はデコピンされた
痛い…
「目覚めたか?」
これ…
こっち…
「夢じゃないの?」
「夢じゃねぇよ。どんだけだよ?」
「……だって…」
ほんとに?
こっちの…嬉しくて…幸せな方…
夢じゃなくていいの?
「相当リアルな夢だったんだな?」
「………うん」
「あ?…まだ、夢見心地だな?」
そんな風に言ってて…
消えるんじゃない?
優しくて…元通りの凌久…
「…ったく、ういしょっと…あ~いてっ…ヤり過ぎだわ~…トイレトイレ~」
凌久…ちゃんとトイレ行ってる
夢なら、随分リアルだ
でも…信じてしまうのが怖い…
「あ~あ…もう…ほとんど出ちまったよ…せっかく悠稀に…入れてもらったのにな?」
凌久の…
少し困った、寂しそうな顔…
俺が…喜ぶ言葉…
信じて…また…戻ったら…
「ふっ…なんて顔してんだよ?朝ごはん食うか」
だって、昨日も嬉しかった
朝起きたら始まった
悠稀…ごめん…って…
「朝ごはん、食お?…ほら、いつまでも呆けてないで…」
凌久が、朝ごはん作って、一緒に食べて
食器洗っても終わらないで
「凌久…」
「ん?」
「ほんとに…こっちが現実かな…」
「ふっ…もう、どっちでもいいよ。夢だと思うなら、ずっと夢ん中居ろ」
「うん…じゃあ…夢の中でいいから、言って?」
「何を?好きって?」
「~~~っ…別れないっ…てっ…」
「………え」
言って…
こっちの凌久じゃないけど…
それでもいいから…
「何…俺、悠稀に別れるって言ったの?昨日、別れないって話したのに?…ってか、悠稀の夢なんだから、悠稀が、やっぱ別れたいとか思ってるって事?」
「…な…なっ…?!…そんな訳ないでしょっ!」
「いや、だってさ…悠稀の頭のどっかにある事が夢になんだろ?ひっでぇ~…俺、捨てられるん
だ…昨日別れないって言ったのにな…」
「わっ…別れないよ!そんなの俺が思う訳ないでしょ?!凌久がっ…~~~っ…凌久がっ…」
凌久が別れる気ないのに
俺が思う訳ないでしょ
凌久が…ごめんって言ったんでしょ
ごめんって言って…
優しくしてきて…
「~~~っ…うっ…うっ…」
「ははっ…ごめん…泣かせた」
あ…ごめんって…
でも…違う…
優しく抱き締めて…
でも…違う…
「っ…違っ…~~~っ…」
「え?違うの?ここで抱き締めるは、不正解?でも…今離す訳にいかないでしょ」
「違っ…」
そうじゃなくて…
正解…
こっちが…本物の凌久…
ちょっと…意地悪で…
ちょっと…ふざけてて…
「本物っ…のっ…凌久だっ…」
「お?やっと分かったか…なっが…起きてから、どんだけ経ってんだよ?」
「だって…~~~っ…だって…~~~っ…」
「分かった、分かった…もう泣くな」
「凌久っ…昨日…気付いたって…」
「え?」
何の事?
なんで、そのシーツ買ったの?
何に気付いたの?
「~~~っ!…凌久っ…」
「ん…悠稀…」
聞くの怖い…
怖いけど…
聞かないのも怖い…
そこに…凌久と寝るの…
「どうした?…何が気になってる?悠稀が聞きたいなら、何でも答えるよ?俺、昨日ほんとにおかしかったから、気持ち良過ぎて、途中からあんま記憶ない…なんか…悠稀が傷つく様な事言った?」
「~っ…凌久っ…」
「ん…」
「なんでっ…このっ…色のっ…~っシーツ…買ったの?」
「………え?」
ぎゅっと凌久にしがみ付く
なんで?
なんで?
早く…答えて…!
「……え…えっと……」
なんで…そんな答えづらそうなの…
なんで…
「早くっ…答えてっ…」
なんで…
いつもの淡い色じゃないの?
何に気付いて、凌久は変わったの?
「~~っ…はぁ~…答えるけど……幻滅しないで…欲しい…」
ビクッ…
何…言うの…
「…んな怯えんなよ…俺の方が、言うの怖ぇわ…」
怖いの?
なんで?
言ったら…認めるから?
「あ…凌久…」
どうしよう…
やっぱり聞きたくない
聞きたく…
「悠稀の…体…よく映えるかなぁ…と…思って……」
………………え?
「いや…ちょっと!ちょっとイメージしただけだから!そんな…寝具売り場で…リアルに悠稀の体思い浮かべたり…まして、そんな…ヤってるとこ…とか……思い浮かべたりはしてないからっ…」
「………………」
凌久が、俺から離れて
焦って、身振り手振りで話し出す
と、思ったら…
ガックリと肩落として…
「~~~っ……ごめんなさい…ほんとは…結構リアルに…悠稀の裸…思い浮かべました……それも…悠稀の…上から視点で……すいませんでした……」
「……お…俺の……裸…思い浮かべて…買ったの?」
「うっ…!……ごめんなさい…幻滅…した?」
「……………」
俺?
薔薇の…そいつじゃなくて…
俺…思い浮かべて…買ったの?
薔薇じゃなくて…
凌久の頭の中…
俺の裸だった…!
「ちょっと…無言…怖いから…」
「~~~~~っ…しないっ……っ…良かったっ…」
「え?良かった?の?」
「凌久っ…凌久っ…」
「え?おお…」
もっかい凌久に抱き付く
そんなんで、このシーツ買ったの?
そんなの…分かんないよ
広げて…2人で寝てみたら
何か分かるかもと思ったけど…
全然分かんないし…
だったら分かるよ
もう1枚の
濃紺の意味も…
「悠稀…何か不安だった?」
「っ…凌久っ……こんな色のっ…シーツ買わないっ…でしょ?」
「ん…そうだな」
「この色っ…~~~っ…薔薇の色にっ…~~っ…似てるっ…でしょ?」
「っ!…ああ…そうだな?」
「凌久っ…忘れられないのかとっ……嫌でもっ…求めてるのかって……」
「悠稀っ…」
凌久が、ぎゅっと抱き締めてくる
「ごめん…そうだったな?悠稀にも…薔薇ってワード…出してたもんな?不安にさせた…悪かった……俺も…少しは過ったよ?けど……それより、この色に寝かせた悠稀が…勝ったから…悠稀の…白い肌…凄く映えるだろなぁ…って…思ったから…だから買った」
「俺…の…勝ち?」
「え?…ははっ…そうだな?悠稀の勝ちだ」
「~~~っ…うんっ…凌久っ…ありがとっ…」
「ごめんね?凌久…勝手に不安になって…凌久、動くの大変なのに、ご飯まで作らせて、俺慰めさせて……だめな彼氏だね?」
隣に座ってる凌久の肩に、そっと寄り添うと
凌久が、俺の手を握ってくれた
「悠稀がずっと気にして…夢か現実か分かんなくなる位、リアルで悲しい夢見せたの、俺のせいだろ?俺のが、ダメな彼氏だ」
「ちゃんと…聞けば良かった……何に気付いたの?って…」
「そうだな…俺も、ちゃんと言えば良かっ……ちょっと…やっぱ、言いづらいな…いや、このシーツでヤる時に言おうとは思ってたんだけどさ…」
「ふっ…そっか…」
いつまでも終わらなくて
やっぱり、この幸せな方が夢じゃなかった
まだ、そう思うくらいに
ほんとに、現実みたいだった
良かった…凌久…
「そっ…それで……澄ました顔しながら、寝具売り場で…悠稀の隣で…悠稀の裸…想像してたと知った感想は……?」
「……ふっ…凌久…やらし…」
「うっ…!…うん…だな………お前のその顔…ヤバいんだって…」
「凌久?何?なんで、そっち向くの?」
「むっ…向きたくなったの」
「急に?こっち、向いてよ」
「~~~っ…今…無理…」
分かんないけど…
凌久の耳が、真っ赤だから
なんか…そういう意味の…無理だね?
良かった…凌久…
ありがとう…
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