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触ってみてもいい?
ぐっすり寝て、目が覚めても
まだ優琉の胸の中に居た
幸せ…
こんな毎日が来るなんて
こんな幸せがあるなんて
知らないから、想像も出来なかった
1人で寝るのが寂しくて寂しくて
どんな声聞こえてきても
怒鳴られても
少しくらい嫌な事されても
誰かが居てくれるのは嬉しかった
真っ暗な中1人で居ると
夜が明けないんじゃないかとか
あり得ない事まで考えてしまう
学校行くまでは
家の中の世界しか知らなかったから
次の日も、次の日も…
母さんが帰って来ないと
世界で、たった1人になって
誰からも忘れられた存在になった気がしてくる
実際…そうだったんだろう
戸籍上、俺が存在してる事を知ってる人が、何人居たって
あのアパートで、今日俺が1人で寂しいのも
お腹が空いてるのも
そのまま…死んでしまっても
誰も、気付かなかっただろう
一応、3、4日に1回は、母さんが家に帰ろうと思ってたのか
たまたま、運良くそうなって、生きていられたのか
それは分からない
あのアパート…どうなったのかな
槇田さん…どうしてるのかな
母さん…生きてるのかな
「……ん」
優琉が、モゾモゾ動き出した
動いたけど、また寝始めたので、寝顔を見る
なんか、子供みたいで可愛い
優琉の小さかった頃は、可愛いかったんだろな
思わず優琉の頭撫でると
「……暁?…起きたの?」
起こしちゃった
「うん。優琉まだ寝てて」
眠いのと闘ってる優琉も可愛い
「……ん…暁…」
優琉が、ぎゅっとしてくる
「ん?」
「暁…暁…暁~」
「ふふっ…何?」
「寝ても起きても、暁が居る~…幸せだ~」
「うん。俺も幸せ」
1人ぼっちじゃないどころか
こんなに想ってくれる人と居られるなんて
夢みたいなんだよ
「暁…」
「ん…」
優琉に撫でられるの
気持ちいい
「暁…キスしていい?」
「うん」
キスも…
優琉が、耳や…頬や…首や…
色んなとこ触るのも
全部気持ちいい
「んっ!…んっ…ぁっ…」
優琉が、足の間に膝入れてくる
こんなに気持ちいいのに
そんな擦られたら…
「はぁ…暁…触っていい?」
優琉が、ゆっくりと俺の上に乗っかると
服の裾から手を入れる
「いっ…けど……きっと…すぐイッちゃう」
「うん…今、嫌?」
「嫌じゃない…気持ちいい」
「うん…」
優琉が…
キスしながら、胸触って、足の間擦るから
気持ち良くて…気持ち良くて…
「はっ…すぐっ…」
「ん…イッてもいいよ?」
「んっ…ん~~っ…はっ…はぁっ…はぁっ…ぁあっ!」
優琉が、唇から離れて
胸にキスしだしたから…
もう…堪えられない
「あっ…ぁあっ!……~~~っ…はあっ!イッちゃう!」
「うん…汚れるから、出しておくね?」
「ああっ!…やっ…あっ!」
優琉が、下着の中から
気持ち良くなってるものを出して
「暁…イッていいよ」
って、ゆっくり触って囁くから
「ぁっ…もっ…いっ……」
イキそう
「ちょっとだけ、イケる様に触るね」
「ああっ!…あっ!…あっあっ…イクっ…イクイクイク…~~~~~っ!」
どうしよう
なんか
どんどん気持ち良くなってく
どんどん優琉の事
好きになってるからなのかな
「暁…大丈夫?」
「うん…優琉…」
「ん?」
「なんか…どんどん優琉にされる事、気持ち良くなってるんだけど…どんどん優琉の事好きになってるから?変じゃない?」
「暁…変じゃない。嬉しいよ」
「そっか…良かった」
素直に気持ちいいって感じていいのか
不安になる
「暁、暁…ここに来て?」
「うん」
ベッドの上で、壁にもたれかかった優琉が
前を空けて手を広げる
そこに座ると
後ろから、ぎゅっと抱き締められた
「暑くない?」
「うん」
「暁、晩ごはん何食べよっか?」
「う~ん…なんか、ご飯の物」
「いいね。俺も丼物とか食べたい」
「かつ丼?」
「かつ丼か…生姜焼きか…迷う~」
結局、かつ丼と生姜焼きを注文して
2人でシェアする事にした
抱き締められたまま、優琉がスマホで注文するから
俺の顔のすぐ横に、優琉の顔がある
「ふふっ…」
すりっと頬を刷り寄せると
「ん…待って…」
すりすりっとすると
「ふっ…待ってってば~」
って、言いながら
ほっぺに、ちゅっとされた
「言う事利かないほっぺに、お仕置き」
「嬉しいから、お仕置きになってないよ」
「いいよ。暁、可愛いから、お仕置きも可愛いの」
「優琉は優しいから、怒ったり出来なそう」
「それは、暁もでしょ?」
「……そう言えば…怒った事…ないかも…」
え?
あったかな…
怒る…
俺が…誰かを…
そんな立場になかったから
怒るなんて考えもしなかったんだ
「ふっ…暁、今気付いたの?」
「うん…あんまり、考えた事なかった」
「怒んないで済むなら、それは幸せだけど、怒りたいのに我慢ばかりしてるなら、それは辛いから、良くないよ」
「我慢…してたのかな…今度気を付けてみる」
「ははっ…暁が初めて怒るとこ見てみたいなぁ」
我慢って言うか…
そもそもきっと、怒ろうという意思がなかったから…
どんな時に、怒りたいって思うのかな
俺は…どんな風に怒るんだろう
「ご馳走さま」
「美味しかった~。かつ丼も生姜焼きも、いっぺんに食べれるなんて、超幸せ」
「どっちも美味しかったね」
「はぁ~…満足…」
夕食を終えて片付け終わり
一息つくと
「暁…あのさ……その…指…2本だと、やっぱ…出来ない?ちょっと無理?」
「優琉…」
「いや…その…どうしても今日したいとかじゃ…ないんだけど…その…どういうものかなぁ…と、思いまして…」
「触ってみてもいい?」
「いっ…いいけど…じゃあ、ちゃんとシャワー浴びて来る。流石に…あそこシャワー浴びずに、暁には触らせたくない」
そう言って、優琉がシャワー浴びに行った
どうしても今日したいとかじゃ…
少しは、したいって思ってるのかな
俺は、あの人みたいに強引に挿れたくなってしまわないだろうか…
あの痛みや…不安や…恐怖…
それを知ってるのに
優琉を目の前にして
ちゃんと考えられるだろうか
「悠兄…」
大丈夫
優しい悠兄を思い浮かべる
俺は、優しさを知ってる
優しい優琉を…酷くなんてしない
大丈夫
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