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第52話 水の魔王(13)

 4ー13 2人  消えてしまったラクウェル兄に僕は、安堵のあまりその場に座り込んだ。  「大丈夫か?レリアス」  ハジメが僕に触れる。  「ひゃぅっ!」  思わずおかしな声が出て僕は、自分の口許を押さえた。  ハジメが僕のことを覗き込んだ。  「レリアス?」  「な、なんでも、ない」  それは、嘘だ。  さっき、ラクウェル兄に淫紋に魔力を流されたせいで僕の体は、発情していた。  じょじょに体が火照ってきて、中心がむずむずとしてくる。  「じっとしてろ」  ハジメが僕の体を横抱きに抱き上げる。  「あっ!」  僕が声を漏らすとハジメは、ちゅっと僕の額にキスした。  「大丈夫だ。もう、あいつには、お前に触れさせん」  「あ、の・・僕」  僕が涙目で見上げるとハジメが僕を抱いたまま駆け出した。  「もう少し、だ。我慢してくれ、レリアス」  ハジメが走る振動で刺激され、僕は、体を反らせた。  「あぁっ、んぅっ・・」  家に着くともう、マーサさんは、休んでいた。  ハジメは、僕を抱いたまま足音をひそめて2階の僕の部屋へと向かった。  そして、僕をそっとベッドに横たえるとハジメは、僕の服を脱がせた。  「すまない、でも、やつらが触れたものをお前に着せておきたくないんだ」  ハジメは、僕に侘びながらもてきぱきと服を脱がせていく。  僕は、あっという間に真っ裸にされていた。  「やっ!見ないで・・」  僕は、手で体を隠そうとしたが、ハジメに邪魔されてしまう。  ハジメは、僕の両手をひとまとめにして頭上に止めると僕の上に跨がった。  「これ、光ってる」  ハジメは、僕の下腹部にある淫紋を指でなぞった。  僕は、くすぐったさに身を捩る。  「ふぁっ!」  「感じるの?レリアス」  ハジメを涙に潤んだ目で見つめる僕にハジメが微笑んだ。  「リリアンがうるさいから今夜は、我慢しようと思ってたんだけど」  ハジメが僕の頬に口づけした。  「もう、無理みたい。ごめん、レリアス」  「ハジメ・・」  ハジメは、僕に優しいキスをすると、そのまま、僕の上に体を重ねた。  「愛してるよ、レリアス」  「あっ・・僕も、愛してる」  僕たちは、何度も口づけを交わし。  そして、僕は、目を閉じた。  

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