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第8話

 ライモは焦りながら台所の戸棚や箱から食料を出し乱暴にテーブルに並べた。  リンゴが十数個。  蜂蜜は(かめ)に半分程。  鶏の干し肉が三羽分。  昨日作った丸パンの残りが三個。  後は麦と豆があるが、これらは調理が必要だ。 (エルフって、どれくらい食うんだ?)    これで何日持つのか見当がつかない。  もっと言えばエルフの発情期が何日続くのかもわからない。 「なあ、料理はできるか?」  ふとユリに目をやった。  その姿にライモの心臓が大きく跳ねた。  全裸になったユリは床に座り、頭に布を被り藁の寝床に伏せていた。  頭を拭いているうちに辛くなったようで、はぁはぁと荒く呼吸を繰り返している。  ライモの渡した布はユリの背中の中程までしか隠せず、その細い腰から白い尻と太腿がむき出しになっていた。  さらにその柔らかそうな尻からは発情の蜜が滴り床に(こぼ)れている。  そこは(オス)を待ち望み、受け入れる準備を整え濡れているのだ。

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