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33.おまえ、お仕置きな※(1)

 すっかり油断していた颯斗はバランスを崩して転びかけたが、それすらも許さないというように、容赦なく体を引っ張られた。 「わっ、えっ⁈」  戸惑っているうちに、あっという間に隣の善の部屋に連れ込まれてしまう。  かろうじて玄関で靴を脱いだ颯斗だったが、そのままほとんど引きずられるようにして、奥の部屋のベッドに放り投げられた。  驚いて体を起こそうとすると、それを阻むように善が颯斗の肩を抑えて覆い被さった。 「あ、あのっ……」  収束したと思ったグレアが再び颯斗に襲いかかる。  恐怖で体が震えた。電気すら付かないままの室内で、善の眼光が颯斗の姿を捉えている。 「俺以外とやらないって約束もう忘れたわけ?」  そう問われ、颯斗は慌てて大きく首を振った。 「おまえ、あんな風に甘えて誘ったりすんのな」 「えっ⁈ ち、違います!」 「見てたんだって、俺に気づかないくらい夢中だったってことか」  呆れたように善が笑った。 「ち、ちがっ、ご、誤解です!」 「あー、もういいよ」 「そ、そんな……ま、待ってください!」  もう関係を止めると言われるのかと、颯斗は焦り善の腕を掴んだ。 「とにかく、俺今たまってんだよね、先週プレイしなかったし」 「せ、せんぱいっ……」 「そしたらちょうど、命令守れなかったSubがここにいるから」 「は、はいっ……」 「ちょうどいいや、おまえ、お仕置きな」 そう言って、善は颯斗の胸ぐらを掴み上げる。 「とりあえず、strip(脱げよ)」 そのコマンドに颯斗はごくりと唾を飲み込んだ。                    痺れたように体が震え、颯斗は呼吸を荒くしながらシーツを掴んだ。  下半身の衣服は自分で脱いだのか脱がされたのか思い出せない。今は靴下しか履いていない状態で、上半身はジャケットを脱がされワイシャツのみをかろうじて纏っている。  外されたネクタイで両手首を縛られて、「Crawl(ロール)」のコマンドで四つん這いになったまま、どれだけ時間が経過したのかもはや把握できなかった。 「んっ……も、もうっ……や………」  言葉は途切れ途切れだ。  後孔はローションで濡らされ、押し込まれたローターが、敏感な部分で震え過度な刺激を与え続けている。  前で達することを禁じられたまま、先端からは堪えきれない濃厚な先走りが、糸を引いてシーツにこぼれ落ちていた。  自分はこんなに惨めな状態だというのに、背後の善はワイシャツにタイを締めたまま、綺麗な状態で颯斗のことを見下ろしている。そのことが余計に颯斗の羞恥心を煽っていた。  カチリと音が鳴った直後、内部の震えが更に強まり、颯斗は背中をのけぞらせた。 「あっ、やぁっ……んんっ……」  射精を堪えているせいか、腹部に力が入る。  何度も繰り返される甘い絶頂に、颯斗は堪えきれず体を捩った。 「もう、とって、取ってください……!」  入れ込まれたものを取り出そうと、縛られた手を無理矢理伸ばすが、あっけなく善に阻まれる。

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