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33.おまえ、お仕置きな※(3)
しかしそれは当然響くわけもなく、容赦なく内壁を掻いて腰を打ちつける乾いた音がだけが大きく室内に鳴っている。
想像もつかない程奥の部分に押し当てられたそれがぶるぶると震え、颯斗を追い詰めた。
「んんんんん!」
ついに激しく達したい颯斗が背筋をのけぞらせると、先に出したものよりも薄い濃度の性液が皺だらけのシーツに飛び散った。
びくびくと引き攣らせた内部に、善も小さく呻いて体を震わせると、繋がった場所が熱く滲んだ。
善のものが引き抜かれ、その後で内部のローターを引っ張り出されると、それが纏った善の性液がドロリと颯斗の腿を伝った。
脱力仕掛けた颯斗の方を善が引き寄せ、仰向けに体を返される。
そこでようやく、口に入れ込まれていた布地を抜かれ、縛られていた手首を解かれた。
枕の上に頭が沈み、朦朧とした意識の中で見上げた善の表情は、まだ昂りを見せている。その手は先ほど達したばかりの自らの性器をしごいて、ふたたび立ち上がらせていた。
「あっ……も、もぅ……無理です……」
ぐったりとしたまま消え入りそうな声で懇願したが、善は聞き入れないまま颯斗の両足を抱え引き寄せた。背中がシーツを滑り、颯斗は直後の感覚に備えて、枕を握った。
「ぁっんんっ……!」
既に性液に塗れた孔はぐちゅりと卑猥な音を立てて、善の性器を受け入れた。
先ほど感じたような圧迫感よりも、力が入らないせいか内壁を緩やかに撫でられるような淫靡な感覚に、颯斗は甘い声を漏らした。
ゆっくりと揺り動かされ、まるで宥められてるようだ。心地良さで微睡むように、少し意識が遠のいていく。
善は腰を緩やかに穿ちながら、颯斗の頬に手を伸ばした。
「颯斗、意識あるか?」
颯斗は曖昧に頷いた。
「ドロップかこれ?」
善は言いながら、取り繕うかのように颯斗の頬を撫で、前髪を優しく掻き分けた。
ドロップかどうかわからない。でも、多分違う。馬鹿みたいに気持ちがいい。遠のきそうな意識を手放してしまうのがもったいなくて、颯斗は頬に置かれた善の手を握り返した。
「きもちい……です……」
颯斗がそういうと、善が微かに笑った。
「そうか、気持ちよくなれていい子だな、颯斗」
何かが滲んだように胸元が熱くなった。
ぼんやりとして、起伏のないまま颯斗は目元から涙を溢れさせる。善の言葉がわけがわからなくなるくらい気持ちよくて嬉しかったのだ。
「せ、せんぱい……」
「ん?」
「キス……して欲しいです……」
「キス?」
「ダメ……ですか?」
颯斗がとうと、今度は確かに善が笑った。
両手で颯斗の頬を包み、その端正な顔が、ゆっくりと降りてくる。薄く開かれた颯斗の唇の隙間に善の熱い舌が入り込み、口内をゆっくり舐めながら深く唇が重なった。
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