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「ハルくん、ハルくん、」
「うぐ、ぅ……あ……」
木島さんに背後から抱えられ、自重で深く突き刺さったそれの圧迫感に吐き気を感じる。歯を食いしばって目を強く瞑る。
早く終わってくれ、早く。
「遼、苦しそうやね」
痛みと吐き気で、起きているのに悪夢を見ているような底なし沼に沈んでいたそのとき、迅さんの声に意識を引き戻される。強く閉じていた瞼をうっすらと開くと、ベッドの向かいにあるドレッサーテーブルに肘をつき、こちらに斜めに向けた椅子に足を組んで座る迅さんが映る。口元にうすら笑みを浮かべているのに、それとは似合わない鋭い眼光にぞくりとする。
俺は、迅さんに、セックスしているところを見られているのだ。
「っ、ハルくん、急に締めないで……っ」
切羽詰まった木島の声に、自分の中が無意識にきゅう、と締まったことを知る。
「遼、見られて感じてるんや。変態やん」
いつもの楽天的なものじゃない、低く揶揄うような含みで、淫靡に挑発するようなその声が、言葉が苦痛を快感に変える。
「でる……でるよハルくん!でるでる……っ」
「は、ぁ……あ、ああああ」
閃光。爆発。遼は迅の目を見つめながらだらしなく口を開いて絶頂を迎えた。
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