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第14話
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「おはよ。体調はどう?」
「……」
「まだもう少し寝る?ご飯は作ってるよ。後で食べる?」
「……ぁ、あの」
「ん?」
朝、ドアをノックし紬の部屋に入る。
すでに起きていた紬はベッドに座り小さくなっていた。
「……あの、俺達の、関係って……何……?」
「え?」
恭介は突然の紬の質問に首を傾げた。
昨日の事ではなくて俺達の関係のこと……?
紬の心が読めなくて、「えーっと……」と悩みながら口を開く。
「今は……なんだろうね。」
「……俺……あの……、あの……っ」
恭介が苦笑すると、紬は慌てたように布団を掴みながら必死で何かを言おうと口を開く。
けれど上手く言葉が出てこないらしく、恭介は優しく笑って先に思いを言うことにした。
「俺はね、前にも伝えたけど……君がいいって言ってくれるなら、ずっとここに居て欲しいよ。」
「あ……」
ベッドに腰かけ、「それから」と言葉を続ける。
「君が許してくれるなら、子供のお父さんになりたいな。」
「っ!」
紬と子供をずっと守ってあげたい。
だから恭介はそのまま、伝えたかったことを正直に打ちあけることにした。
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