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第7話 ☆

 うっすらと目を覚ますと、腹が熱いような、腹に何かが詰まっているようななんとも言えない説明しにくい違和感と、自分がふわふわと揺れているようなぼんやりした感覚があった。そして、一気に青ざめた。 「あ、起きた?言っておくけど誘ったのは有人さんだからね。」 「え?何?は…ちょっと、待って…んん…。」 まだぼんやりしていて手に力が入らず、押しのけるために伸ばした腕は簡単にからめとられる。熱くて熱くて仕方がない。時折視線が合う拓人の瞳は明らかに狂気を孕んでいる。考えがまとまらない。どこもかしこも舐められて獣になったみたいだ。押し寄せる波が何度か泡立って消えて、最後には自分の意識も消えていった。  目を覚まして最初に襲ってきたのは弟と寝てしまったことへの罪悪感。とりあえず熱いシャワーを浴びて目を覚ましたかった。シャワーから出ても変わらない現実がそこにあって二日酔いとは違う頭痛が襲ってきた。とにかくこの現場から去りたくて適当に服を着た。そのまま出ていこうと思ったが流石に新しい着替えと鍵はないとまずいと思ってストックしてある下着となるべく綺麗な服を再び用意して家のスペアキーを探した。その最中に体もだいぶ痛みを負っていることに気がついた。  復讐なんて考えていたからバチがあたったのかもしれないと思った。

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