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ジェラルドの失態[5]

 その日の夕方、レオネは四時半頃に帰ってきた。  夕食時、レオネはどことなくぼんやりと元気が無いように見え、食事があまり進んでおらず、ドナートが心配して聞くと、レオネは苦笑いしながら言った。 「ジル姉様とお茶をして沢山お菓子を頂いてしまって……」  どことなく上の空なのはジルベルタに引っ張り回されて疲れたのだろう。まあ、楽しく過ごして来たのなら良かったとジェラルドは思った。  その晩、ジェラルドはついレオネを激しく求めてしまった。  昼間の余韻を引きずっていたからだ。  レオネの素肌を目の当たりにし、今日選んだ宝飾品を身に(まと)わせた姿を想像すると堪らなかった。  そんなつもりは無かったのに、うっかりレオネの最奥で果ててしまうほどだった。  そんなジェラルドに引きずられたのか、レオネは半泣きで『もっと』と求めてきた。  それによりさらに燃え上がったジェラルドは、何度もレオネの腹の中に欲望を放ち、熱く(とろ)けた蕾を白濁の露で溢れさせた。  深夜、事後の処理にレオネがベッドから降りた時ジェラルドも起きようとしたが、レオネは明日仕事があるジェラルドを気遣い『休んでください』と言い残し、一人バスルームへ入った。  不覚にもジェラルドはそのまま寝落ちてしまい、朝、ベッドの端で丸まり眠るレオネを見るまで、レオネがベッドに戻ったことにすら気づかなかった。  結局レオネはいつもの時間に起きられず、ジェラルドは一人で朝食を取り、商会へと出勤した。  普段のレオネの体力には驚くものがある。  夜に何度イカせても、朝には回復し、ジェラルドが少しでも触るとすぐに反応してしまう。  それでも日中はわりとケロッとして過ごしているからさらに驚きだ。  そんなレオネはジェラルドに遠慮しているのか、恥ずかしさもあるのか、その若さ故の性欲の強さを隠そうとするが、ジェラルドはそんなレオネが可愛くて仕方なかった。  何よりジェラルドは一年以上もレオネの夜鳴きする身体を放置し、レオネを一人孤独と戦わせてしまった経緯がある。  だからこそレオネには我慢させたくないと考えているのだが……。   (昨日は私ががっつき、レオネを付き合わせる形だったのだな……)  やはりジルベルタと出かけて疲れていたのだろう。それなのに欲望をぶつけてしまい、申し訳ない事をしたとジェラルドは思った。  ジェラルドはそう思ったのだが……。

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