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ジェラルドの失態[16]

 ジェラルドはベッドのヘッドボードにある引き出しを後ろ手に探り、いつも使っている香油の小瓶を取り出した。  それを手元に置き、レオネのローブの紐を解く。 「あ……ジェラルドっ……」  レオネが若干の抵抗を見せたが、もうここまで来たら脱がさない選択肢は無い。  やや強引にローブの前を開き、レオネの下半身を見た時、ジェラルドは驚き目を見張った。  レオネの細い腰に着けられているのはネックレスとほぼ同じデザインのウエストチェーンだ。金の鎖が幾すじもレオネの下腹に流れ、ルビーが輝く。  それはジェラルドの想像以上にレオネを艶めかせているのだが、ジェラルドが知らないものが追加されていた。 「あ、アンナさんが、何も履かないのはおかしいって言って、オマケだって、くれてっ、でも何か小さいし、流石(さすが)に納まんないって言ったんですよ⁉ でもそれで大丈夫だって言われて……それで……」  レオネが言い訳をするように早口で説明してきた。  益々赤くなり腕で前を隠しているが色々なモノが見えてしまっている。  レオネはウエストチェーンの下に、黒い下着を身に付けていた。  それは黒いレースで作られ、両サイドが紐で結ばれている。さらに正面の布面積は明らかに小さく、既に昂ってしまっているレオネの中心部分はその小さな生地を押し上げ、竿の先端くらいしか隠せていなかった。 「ああ……凄いな……」  ジェラルドはため息交じりにそう漏らした。  上半身を起こし、自分に跨っているレオネを、下からそれこそ舐めるようにまじまじと見つめた。  白い肌に美しい筋肉。そこに散りばめられた純金とルビーと、黒いレースの下着。そして純金よりも美しい金の髪と、恥ずかしさで潤んだ紺碧の瞳。 「……見ているだけでイってしまいそうだ」  そう呟いたジェラルドの顔にレオネが手を伸ばしてきて、眼鏡をそっと抜き取った。 「もう、あんまり見ちゃダメ……」  レオネはジェラルドの眼鏡を畳むとジェラルドの頭上から手を伸ばし、ヘッドボードへ置いた。  眼鏡を奪われ、レオネの輪郭線が柔らかくぼんやりとしたものになる。  ジェラルドは目の前にあるレオネの身体に腕を回しネックレスに垂れ下がるチェーンを鼻でかき分けるようにして、レオネの胸に顔を埋め、その胸の突起に吸い付いた。

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