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第15話 初めての客(5)

 2ー5 お前は、かわいい  カークは、達したばかりの俺の奥を突き続ける。俺は、いいところを擦られて堪らず哭いた。  「あぁっ!今、だめぇっ!いってるのにぃっ」  「お前だけいってるのは、公平じゃないだろ」  カークが俺の足を抱えたまま俺の中を抽挿する。じゅぶじゅぶという淫らな音が辺りに響く。俺は、堪らず体を硬直させていた。  「あっ、あぁっ!もう、だめっ!また、いっちゃうっ!」  「そうか」  カークが俺の体を持ち上げると膝に座らせる。ずん、と奥まで突かれて俺は、思わずカークの首もとにしがみつく。  「あぁっ・・も、いく・・いっちゃうっ!」  「いけっ!」  カークの声に俺は、びゅくっと白濁を放っていった。同時にカークが俺の奥で熱い精を放つのを感じた。  カークは、俺を抱いたままベッドに横になった。2人並んで体を寄せて天井を見ながら俺は、いつしか涙を流していた。  「どうした?」  カークは、俺の長い黒髪を指先で玩びながら俺の顔を覗き込み、妙な表情を浮かべる。  「そういえば、お前の名前、きいてなかったな」  「エルタークだよ。知ってたじゃないか」  俺は、すん、と鼻をすすった。カークは、俺の下腹部に手を置いてそこを撫でた。  「いや、姓じゃなくて名前、だ」  「ルシウス」  俺は、小声で答えた。カークは、確かめるように俺の名を呼んだ。  「ルシウス」  カークは、俺の下腹部を労るように優しく撫でる。  「なんで泣いてるんだ?どこか痛いのか?」  俺は、首を振って手の甲で涙を拭った。  「俺・・すごくいやらしい体になっちゃったから・・その、恥ずかしくって・・」  「そうなのか?」  カークは、俺の髪を一房掬い上げるとそれに口づけして、俺の目を見た。  「俺は、お前のこと、すごくかわいいと思うぞ」  かわいい?  俺は、きょとんとしてカークのことを見つめた。カークは、ちょっと頬を染めて俺の頬に唇を寄せるとちゅっとキスをした。  「お前は、すごくかわいい。初めてだったから遠慮したが、かわいすぎてつい、苛めたくなるほどかわいい」  

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