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バーで知り合った少し生意気な子に意地悪する話②

拘束/羞恥/焦らし/擽り/本番有/甘 攻→颯/視点 受→歩 ◇ ◆ 数週間経ったある日、俺はまたあのバーを訪れると待っていたかのようにムスッとした表情で歩が近付いてきた。 「…颯くん。俺の事覚えてる?」 「覚えてるよ。いじめてほしい淫乱な子ネコちゃんだよね」 「…ッ、腹立つ言い方するな。あの後ホテル代足りなかったんだけど!だから…今日は颯くんが多く払ってよ」 逆に多めに置いてきたのに不思議に思っていると、顔が真っ赤に染まり、キュッと服の袖を掴んできたので意図が分かり自然と顔がニヤけた。 「…何その誘い方。素直に抱いて下さいって言えないの?」 「……」 服を掴む手に力が入るとキッと睨まれた。 「ホテル、移動しようか」 「…うん」 先程付けたばかりの手首の属性リングを受付に返却すると、俺達は前回と同じホテルに向かった。 ◇ ◆ 「で?この前散々嫌がってたくせに何でまた俺としたいと思ったの」 ホテルに入り、前回と同様にシャワーを浴びてからベッドへ腰掛けて訊ねると、その問いには返事はなくグイッと押し倒された。 「何?俺の事気持ち良くしてくれるの?」 「喰われるかもって思わないんだね」 「それもそれでいいかな。君可愛いし」 「前も言ったけど名前呼んでよ」 不満そうに言いながら俺に覆い被さってキスをする歩の顔は既に余裕がなさそうだった。 ご奉仕してもらうのは嫌いでは無いので相手の行動に身を委ねていると、俺の肌を撫で回してきた。 俺が同じように感じて悶えると思っているのか、前回歩が嫌がって善がった胸元をなぞられた。 正直性器以外では感じない俺は優しく抱き寄せながら特に抵抗せずに相手の好きなようにさせた。 「…ん、はぁ…っ」 キスの合間に漏れる声は色っぽくて、そっちに意識が持って行かれる。 「…颯くん」 「なーに」 「名前、呼んで…」 「あとでね」 唇が離れた時に少し会話をした後、また深く口付けられた。小さく絡まる舌は可愛くて、頭を撫でてやりながらキスを楽しんだ。 「…はぁ、」 「気持ち良かったよ」 「…うん、ちゃんと反応してくれてるもんね。でも思ってた反応と違った」 「どうなって欲しかったの?」 「前の……いや、別に…」 「前の君みたいに余裕なく鳴いて欲しかった?」 クスッと笑いながら言いにくい言葉を伝えてやるとカァッと顔が赤くなっている。 「…るさい」 「攻められるの嫌いじゃないから気が済むまでしてくれてもいいけど、もう余裕ないんじゃない?代わらなくていいの?」 「…このまま入れたい。慣らしてきたから」 「いいよ。君が痛くないなら」 「…余裕たっぷりでむかつく。俺のテクで鳴かせてやるからな」 「別に余裕たっぷりじゃないよ。キスだけでこんなに興奮してるんだから」 歩は近くにあったローションを使い、俺の自身を包み込むように握ると、その上に腰を置いた。 今日は騎乗位でするみたいなので、あとでめちゃくちゃ突き上げてやろうと思いながらも相手に委ねた。 「…んん、」 「騎乗位好きなの?」 「…颯くんの余裕ない顔見ながら、しようと…思って…」 「既に余裕ないのは君みたいだけど」 「んな事ないっ!!」 相変わらず主導権を握れずにいる歩を愛しく見つめながら、腰を落として喘ぐ様子を下から眺めていた。 「んん…」 全部入って少し休憩したタイミングで歩の腰を掴んで軽く突き上げると、ビクンと体が反応してぎゅっと力が入った。 「ひぁ…!ちょ、待って…!俺が動く…っ」 「そんな可愛い顔で挿入されたら俺余裕なくなっちゃったぁ。だから早く動いてよ~」 「何だよその言い方ぁ…っむかつく…」 悔しそうにしながら腰を動かしてくれたので俺から動くのは控えてみたが、正直動きが緩すぎて気持ち良いが余裕無くすほどではない。 明らかにセーブしながら動く腰に焦らされた。 「もしかしてこの前焦らしたから仕返ししてるの?」 おそらく違うと思うがそう訊ねてみると、余裕なくニヤリと笑って"…そうだよ"と返された。 「へぇ。焦らされるのって辛いねェ」 「思ってないだろ…なんだよ余裕ばっかり…っ」 「ごめんごめん、可愛くていじめたくなっただけ。普通に余裕ないよ、気持ち良い」 「…んっ、…」 俺の言葉が嬉しかったのか、俺に跨る歩の頬は更に染まりぎゅっと締め付けられた。 「でもさ」 「…ん?」 「あんまり焦らされると、お返ししたくなっちゃうからやめてくれない?」 「…っ!?」 相手に負担がかからないように優しく、しかし逃げられないように体を押さえつけて体勢を逆転させた。 「んんッ!?」 その時に奥まで刺激したのか、歩はビクンと跳ねて目を見開いた。 「あっ…!」 「ここ好きだったよね。でもあとでね、俺も焦らすから」 敢えて歩が好きな箇所まで深く挿入せずに入り口辺りまでに留めると、腰を捩らせて不満そうに睨んできた。 「んん…っ!奥、がいいッ」 「知ってる。だからしないだけ」 腕を掴んできたので両手首を押さえつけて動きを封じて腰を動かすと焦ったそうなくぐもった声が部屋に響く。 「…やだ!やだ!!!」 挿入までして焦らされるのは耐えられないのか、ジタバタ暴れ出した。 「乗ってる時に自分で動いたら良かったのに」 「だ、てぇ…!」 「ま、残念。次は俺の番ね?」 自身を抜いて腕を前みたいに手枷に固定しようすると、力いっぱい抵抗された。 「やだぁ…!!あとでいっぱい焦らしていいから…!!」 一度入れたら我慢が効かなくなったのか全力で暴れて泣き出した。 「元々こんなに早く入れるつもりなかったからだーめ。いい子にしてて」 こちらも力づくで拘束すると、観念したのか大人しくなった。 「…ドSが!!!」 「Sがいいって誘ってきたのはそっちでしょ」 本気の抵抗を押さえつけたので少々疲れたが、俺のペースに持って行き、持参した物を鞄から取り出した。 「今日はどれをしてみたい?」 見せつけたのはアイマスク、筆、大人の玩具。 「……颯くんのだけが欲しい。他は要らない」 「俺の何が欲しいの?」 「……ッ」 「言わないなら分かんないよ」 望んでいないのは分かったが、アイマスクを装着してやるともう抵抗はなかった。 「……ん、」 少しだけ興奮したのか、先走りが溢れ出した股間を見てクスッとつい笑ってしまうとそれに気付いてジタバタ暴れ出した。 「何笑ってんの…!」 「アイマスク興奮したの?可愛いこの子が喜んでたみたいだけど」 「ひゃぁぁ…!!焦らすなら触んな!!」 指先で先端を擽るとビクッと激しく跳ねた。 「可愛い。また出てきた」 「言うなぁ…!!」 羞恥からか震え出した股間と太腿に気を良くしながら、閉じれない様に体を入れ込ませて座ると、筆を手に持った。 「ねぇ」 「…何」 「先に謝っておくよ、ごめんね」 「は…?何の謝罪?」 「いじめるから頑張って?」 「…え?」 手に持った筆を先端に当てると、毛先で突くように刺激してやった。 「ひ…ッ!?それっやだって!!前も言ったぁぁぁぁ!!!」 「うん、だから謝ったよね?」 「ぁぁぁあ!!!やめてっ…!!やめて!!」 動かない様に竿の部分に手を添えて尿道口を弄る様に筆を動かすと、激しく暴れ出して更にボロボロ泣き出した。 「もぉぉ…!許してよっ…!!」 「ずっと泣きっぱなしだね。上も下も」 反応がいい触り方を続けるとピンと足首が伸びたのが見えた。 「ぁぁぁあ…だめ、ぇぇ…!それっ!だめ…、あっ、ぁぁ!!」 「イク時はちゃんと申告してね。可愛くおねだり出来たらイカせてあげるから」 足が伸びた辺りで筆の動きを緩くしたために絶頂するには届かないようで、モジモジと腰をくねらせている。 「さっきぃ…イキ、そうでしたぁ…!お願い…しますっ、颯くん…一回イカ、せて下さいぃ…っ」 一回目で十分可愛いおねだりをされてしまってはイカせてあげなくてはならなくなるが。 まだいじめたい気持ちもあるので、言葉を無視して焦ったい筆の動きを続けた。 「な、でぇ…っ?颯くん!!颯くん…っだめ、イキたい…!イカせて…っ」 俺の名前を縋るように呼ばれると気持ちが上がる。クスッと笑いながら少し射精感が治っている先端を筆で刺激すると、また足首がピンと伸びた。 自身の反応や体の動きで大体イク直前は分かるようになってきた。 「ぁ…っイク、颯くん!!イク…イッ……」 ビクンとより一層限界が高まった時に筆を離してみた。 「やぁぁぁ…やだ!やだぁぁぁ!!!やめないで!!颯くんっ…お願い!!」 すると発狂したように暴れて叫び出した。その姿が好きで焦らしプレイが好きだったりする。 狂ったように俺の名前を呼びながら強請る姿は本当に興奮する。 「可愛いね」 「お願い…イキたい…、焦らさないで…っ」 「うん、あとでね」 「あとであとでって…いつなの…!!」 筆を置き、体を移動させるとそれだけでビクッと跳ねたのが分かった。何をされるのか分からない分不安なんだろう。 「颯くん…?何するの…?」 「何しようかな」 人差し指で脇腹をなぞるとひゃあっと激しく体が跳ね、ベッドが軋んだ。 「少し触れただけでビクビクしてるね。可愛い、俺好み」 「…ん、ん…っ!」 脇腹から引き締まった腹部をなぞり、お臍周りをクルクルと人差し指でなぞるとベッドが激しく揺れた。 「お臍気持ち良い?」 「あ…?えっ、やぁ…!やだッ」 「触られた事ある?…ゆっくり焦らしたらここだけでもイケるようになるみたいだよ。人の体って面白いよね、開発次第で何処でもイケてさ」 指先をお臍の穴へ差し込むとゾクリとしたのか、跳ねるだけではなく我慢するような動きを見せてくれた。 「ふ…ぁ、ぁぁ…っ」 気持ち良さそうに喘ぐ声は色っぽい。何度も絶頂間際で止めているからか感度はかなり上がっている様で、開発していない箇所でも敏感に感じる様になっていた。 腹部から手を離し、前に悶えてくれた胸の横を触れるか触れないかの強さで擽ると凄まじい力で体を捩り出した。なので一旦動きを封じる為にも体に跨る。 「ぁあぁぁァァ…っっ!!!そこやだぁぁぁあ!!!」 「声大きいね。少しトーン落としたら?」 「無理っ!!無理ぃぃ…ッッ」 ビクビクと敏感に跳ねながらブンブン首を振って意識を分散させている様子。 耳まで真っ赤になっている顔は今にも溶けてしまいそうな程。 「顔真っ赤だね、可愛い」 「颯くん…!許して…!もぉっ…限界です…!お願いします…!」 「別に怒ってないから許すも何もないけど」 「やめてぇぇぇ…!もぉ…焦らさないで…!」 「そうだね、あと少しいじめたらね」 指先でコリコリと刺激すると、ひたすら高い声が響いた。その声も中々に唆られた。 「焦らされるのが嫌なら今日俺の事誘わなければ良かったのに、どうして?」 「あっ、ぁぅぁ…だって、」 耳元で問い掛けると恥ずかしそうに口をモゴモゴさせている。 「言って?」 「っっ……き、もち…良かった、からぁ…!!」 「そう言ってもらえるのは嬉しい。ありがと」 「…ッ、いつも、激しいの…ばっかで…」 語り出したので一旦刺激を止めて聞く体勢に入ると、少し言いにくそうにしながら話を続けてくれた。 「しんどくて…本当は、やだった時に、颯くんに優しく攻められて…なんか、ハマっちゃった。まぁ颯くんの方が何倍も辛いけど…!それでもなんか…気持ち良くて」 「うん」 「いつも好みじゃ無い人が多くて…颯くん綺麗系で可愛いし…格好良いし、声も、好みだし…焦らしすぎなければめちゃくちゃ…ドンピシャで、」 「焦らしすぎてるから結局は合ってないでしょ?辛いならやめるけど」 「…ッッ、それも…含めて…今、すごく…興奮…し、てる…からいいの、」 「へぇ、ハマってくれたって事?嫌々言いながらも?」 「そーだよバカ!!!」 「ドMに開花しちゃったね」 「るさい…っ誰の所為だよ」 「じゃあ続けていいって事?もっといじめてほしい?」 「ふぁ…!耳元で喋んないで…!」 「何で?」 「ぅぅ…っ、分かってる、くせに…!!」 「うん、でも聞きたい」 「…そういや、颯くん羞恥プレイも好きって言ってたもんね…激しくない分、意識しっかりしてるから恥ずかしいんだけど。タチ悪いなぁ…」 「激しいだけじゃ体に負担かかるでしょ。だからあんまり好きじゃないんだよね」 ゆっくり舌先を耳の穴へ入れるとヒッ、と小さく声を上げてビクッと反応を示してくれた。 「ふぁ…!あっ…んん、はぁぁ…」 「すごい喘いでくれるね」 「ちが…っ」 「違くないよね」 持ってきたローターのスイッチを入れると、部屋には無機質な機械音が響いた。 「…!?なに、何…」 「ローターだよ。玩具は使った事ある?」 「あるけど…」 ツンと勃ち上がった胸の突起に優しくローターを当てるとピクンと体が跳ねた。 「んんん…そこに、使ったことはない…」 「バイブとかそういうのが多かったのかな。…実はさ、今日君に会えるかと思って色々持って来たんだよね。たくさん焦らしていじめたから、後半はめちゃくちゃ感じさせてあげようと思って」 「あ…っ、玩具、今まで好きだったけど…!颯くんだったらやだ…!颯くんのだけが欲しい…っ」 「今まで好きだったのに何で?」 「だって…颯くんの、大きくて…き、気持ち良かったから…それが、一番いいのっ!!もう言わないからなっ!!」 「へぇ、最高の言葉だね。ありがとう」 「んはぁ…!胸も、ローターやだぁぁ…舐めて、触って…!!」 「折角君の為に待ってきたから、胸はローターにいじめてもらって。下は俺がちゃんと責めてあげるから」 二つ持ってきたローターをテープで乳首へ当たるように固定し、アイマスクも外してやった。 そして先走りがすごい自身の方へ移動し、グイッと足を開かせて咥えてみると、嬉しそうな声が聞こえてきた。 「き、もちいい…!颯、っくん!はや、てくんっ」 「うん、良かった」 咥えながら歯が当たらないように気を付けながら話すとビクビクと足が痙攣し始め、ピンと足首が伸びたのが分かった。 「君ってイク前足伸びるんだね」 「んん…っ、しらな…あっ!!イク!イッちゃう…!颯くん、出るっ!!口っ離して、」 「そのまま出していいよ」 ピーンと真っ直ぐ伸びた足を可愛く思いながら、裏筋に舌を這わせて絶頂に導くと可愛い悲鳴を上げながら俺の口内へ欲を吐き出した。 すぐに立ち上がって洗面台に向かい、吐き出された欲をティッシュに包んでから口を濯いだ。 初めて口に出させてはみたが少々気持ち悪い。けど不思議と嫌な思いはなかった。 「颯くん…ごめ、出しちゃった…」 「いいよ、俺が出してって言ったし。それにしても早かったね、やっぱり早漏だよね」 「散々焦らしといて何言ってんだよ!!つーかローター取れ!!」 一度スッキリ出来たからか随分生意気に戻った歩はジタバタと自由な足をばたつかせている。 なので一旦スイッチを止めて外してやると、ふぅと安心したような声が聞こえた。 「君はどんな体位が好き?ご褒美に好きな事してあげるよ」 「上から目線腹立つなぁ…っ」 「じゃあ俺の好きなプレ…」 「正常位で入れて下さい!!!颯くんのプレイはもう今日はしない!!!」 「後日ならいいの?」 「…また抱いてくれる気があるなら」 「あるよ。今日も君目的でバーに行ったしね」  たまに素直になって甘えるような眼差しを向けられるのも唆られる。 「…俺も、毎日通ってた」 「へぇ、それはすごいね。暇なの?」 「一々腹立つなぁ。時間作って無理矢理行ってたの!」 「それはどうも」 「…だから、今日は連絡先教えてよ」 「俺、プライベートも大事にしてるから同時に複数と関係は持たない主義なんだよね」 「…!」 断られたと思ったのか、淋しそうに眉が下がった顔が見えて内心ニヤけてしまった。 「だから、多めに求めちゃうかもしれないけどいいの?出来れば週に一回は会いたいけど」 「!うんっ俺も!俺も…颯くんが抱いてくれるなら新しい人は作らないし、誰とも会わない!」 「嬉しいけどそこは合わせなくていいよ。無理しないでね」 俺が軽く微笑みかけると嬉しそうな笑みが返ってきた。余程今までの人達がタイプじゃなかったんだろうか。 それともあんなに辛そうにしてた焦らしが気に入ったのか。 「本当、少し強気なのにドMだよね。焦らされるのイヤイヤって叫んでたのに抱かれたがるなんて」 「そうやって言われるとなんか悔しい…!あっ、急に触んな!」 先程欲を吐き出して萎えた自身に手をかけると、ピクッと体が反応し、歩の口からは慌てた声が放たれた。 「まだ無理そうだね」 「さっきイッたばっかだから…休憩させて!」 両手を固定されてプンスカ怒る姿を見ると、無性にムラっときた。 「じゃあ元気になるまで、いじめさせてもらうね」 「え?」 油断している足も枷に繋ぎ止めると、広げられた腕の隣に腰掛けて腋を擽った。 「ひゃっ!?今!?待って…!まだ体がっ!!」 「まだ感度上がったままだよね?だったら丁度いいかと思って」 コショコショと擽ってやると休憩させてと言った割に全力で暴れてくれた。 「休憩してなよ。俺ただ擽るだけしかしないから」 「ひゃはははは!!!出来るかァァァァ!!!」 ベッドの軋みが激しくなる程に暴れ狂う体はやけに面白かった。 「ひはははぁぁ…!ムード出ないから!!勃たないからぁぁぁあ!!!」 「いいよ。あとで頑張ってムード取り戻して興奮させてあげるからさ。今は休憩がてら間抜けな姿見せて」 「やめろばかぁぁぁあ!!!!」 「擽って泣き叫ぶ姿も好きなんだよね、ずっと続けると苦しくなってきてハードなSMって感じしない?」 「しねーよバカぁぁあ!!!!ただくるっ、し…だけぇぇ!ひゃははははぁ!」 腋から脇腹、腰やお臍等。しつこく擽るとボロボロ号泣しながら息を切らしている。真っ赤に暴れ狂う姿も案外エロい。 ピクピク痙攣している腹筋を撫ぜ、お臍に指を差し込むとビクンと激しく悶えてくれた。 「んぁぁぁははぁ…!!もぉぉぉ…!!」 ヒーヒー言いながら喚く姿を見つめながら、指を下半身へ移動させて太腿をサワサワなぞると、途端に内股気味になり、笑い声と共に微かだが甘い声も混ざり始めた。 「ゆっくりすると擽ったいだけじゃなくなるでしょ」 少し膝を押さえて更に閉じれないようにしてゆっくり内股から鼠蹊部、自身の付け根をなぞると、んんん、と甘い声だけが響いた。 「んぁ…はぁっ、ぁ、颯くん…!」 自身の近くに触れるだけで雰囲気は一変、トロンとした眼差しになった。 「ムードなんてすぐに出せるでしょ?」 「ん、っんん…ムカつく…!」 「ムカつくならまたおちゃらけた雰囲気に戻そうか」 「ひぁぁあははは!!!!?」 膝を擽るとまた雰囲気が戻りジタバタ暴れ出したので軽く押さえつけて両膝を擽ってやった。 「ひははははは!!!膝やばい!!!やめてっ!!!」 「じゃあ暫く続けてあげる」 「やだっやだぁぁあ!!待って!」 「待たないよ」 膝から指を下ろし、足の甲を触った瞬間ビクッと激しく跳ねたのが分かった。顔を見ると青ざめていたのでニヤリと笑いかけてやった。 「足の裏はどう?」 「まじでっ!!!!やめて!!本当やめて!もう勃ちます!なのでエッチしよ!!お願い!!」 「足の裏いじめてからたっぷり甘い事しようね」 「ぎゃぁぁぁぁぁあ!!」 少し強めにわしゃわしゃと足の裏を擽ると激しく悶えてムードとは程遠い声が放たれた。最中ならともかく、今はそれで十分興奮出来た。 「んはぁぁぁあ!!!いやぁぁぁあ!!!」 爪で土踏まずの辺りを優しく引っ掻いたり、踵を擽ったりしてやると、泣きながら大口を開けて笑い転げている。 「弱いんだね」 「だめぇぇぇぇ!!離してぇぇ!!!」 「もっとムード出してよ」 「出せっるかぁぁ、ばかぁぁあ!!」 笑わせすぎて声が少しずつ小さくなった頃にふと顔を見ると、真っ赤になって浅い息を繰り返していた。 「もぉ…だめぇ…颯く、しつこいよぉ…」 ピクピク痙攣した体は最大級にエロかった。普通に可愛い。 「かわい」 「るさい…っ早く入れてよ…」 「足開いて」 足枷を外して解放してやると、力無く開いてくれた。擽られたからか先走りが激しく零れ落ちて蕾までぐっしょりと濡れていた。 「すごい濡れてるけど何で?擽られて感じちゃう変態なの?」 「変態はどっちだよばかぁー…」 もうあまり力が残っていない様子で悔しそうに睨む顔は相変わらず強気な部分が混ざっていていじめたくなる。 だが流石にやりすぎたので、腕の拘束も解いてきちんと抱く雰囲気に変化させにいくことにした。 「…解いてくれんの」 「うん。今からは君の好きなプレイにしよう」 開いてくれた足の間に俺の腰を当てながら、ちゅっと軽く音を立てて唇にキスをすると、きゅっと背中に腕を回してくれた。 「…颯くん」 「なーに」 「もっと…深いキス、してよ」 甘えたような眼差しと声に拒否する理由なんてなくて、希望通り舌を絡めたキスをすると、嬉しそうに受け入れてくれた。 優しく腰を撫でながら自身同士を擦り合わせると恥ずかしいのか足を閉じ始めた。 「もう閉じれないよ。恥ずかしい?」 「んん、こんなの、した事、ないしっ」 合わさった自身を両方握り、一緒に擦ってやるとピクンと小さく跳ねてしがみついてきた。 「恥ずかしい…!颯くん、早く…入れてっ」 「恥ずかしがってる顔見せて」 しがみついて顔を隠す体を引き離して顔を見るとフイと顔を逸らされた。 「見んな…!見んなぁ…っ」  「可愛い」 クスッと微笑んで合わせていた自身から手を離し、ゴムを着けて蕾へ自身を当てがうと安堵と期待の表情を向けられた。 「あ…」 「力抜いててね」 「…ん、うん。颯くん、もっと…」 「もっと早くしろって?…さっき入れてたとは言え痛い思いさせたくないからね」 「今みたいにもっと……優しい、言葉話して…甘やかして…今だけでいいからぁ」 「例えば?」 「…可愛い、とか好きとか…気持ち良いとか…名前呼んだり、俺の事褒めてっ」 何だこの可愛い生き物は。 「可愛い、凄く気持ち良い。俺のこと離したくないっていっぱい絡みついてくれてるね」 名前を呼ぶのは何だか照れくさくて、それだけ伝えるとぎゅっとしがみついてきた。 「あったかい。気持ち良い」 「んん…颯くんも、おっきくてあったかい…!颯くん、颯くん…ねぇ、」 縋る様にしがみつきながらひたすら名前を呼ばれた。きっと名前を呼んで欲しいんだろうが、いざ呼ぶとなると少し気恥ずかしくなった。 「…俺、激しいの…好きだったのに…ゆっくり大切に入れられると…やばい、イキそう」 「流石早漏だね」 「おい!ムード大事にしろ…んっ、ひゃ!」 「ここ好き?締め付け強くなったよ」 抱き締めながら耳元で囁いて腰を動かすとぎゅうと上からも下からも締め付けられた。 「好き…!そこ、好き…!」 「良かった」 「はぁ…っ颯、くん」 「なーに」 「んん…気持ち良い…っ、もっと、…欲しい、奥突いてぇ…」 「じゃあちょっと腕貸して」 「ん…?」 覆い被さるように重ねていた体を一旦離して上体を起こすと、歩の両手首を掴んだ。 「あ…っ」 手首を掴みながら腰を動かすとキュウっと強い締め付けと共にだらしなく俺の下で喘ぐ可愛い顔。 「はっぁ、ぁっ!」 ベッドの軋む音とお互いの息遣いが響く中、歩の好きな奥を深く突くとガクンと背中が跳ねて捩り出した。 「ひぁぁ…!深い…っそこ!ばっかだめぇぇ…!」 「奥突いてって強請ったのはそっちでしょ」 「あぁ!んんっあっ…、やっ、イク、イッちゃう…!」 「いいよ」 俺が許可した瞬間に締め付けが激しくなり、体もビクビクと痙攣して声を殺したように歯を食い縛っている。 「う、ぅぅぅ~~……」 強い締め付けが終わった辺りで食い縛っていた口元が緩み、だらんと脱力した姿が見えた。 「いい子、中でイケたね」 「颯くん、も…イッてよぉ…」 「俺遅いんだよね。だからもう少し奥いじめてあげれるよ」 「ぃぁぁぁッッ!!もぅっ、いい!、もういい!!」 腕を引っ張って更に奥を継続して突くと背中をのけ反らせて本格的に逃げるように暴れ出した。 それが可愛くて押さえつけながら何度もピストンすると、またガクガクと震えて痙攣し始めた。 何回もイケる体に感心しながら腰を動かすと、ボロボロ泣きながら叫んできた。 「らめぇぇぇ…!!もっ…はや、てくん…っ」 体の痙攣から見るに本気で辛そうなので腕を解放してまた覆い被さるように抱き締めるとぎゅうっとしがみついてきた。 「イケそう。中に出すね」 きちんとゴムはしているがムードを出す為にそう告げると、コクコクと頷いてくれて。 「出してぇ…颯、くんの…!ほしい…颯くんっ颯、くん」 「………歩、可愛い。好き」 「え」 俺が小さく耳元で囁くと絶頂した時よりも激しい締め付けが俺の自身を襲い、抱き締めながら中へ欲を吐き出した。 「ん…」 「颯くん…、颯くん…」 中へ吐き出している間嬉しそうに俺の名前を呟く歩はとても可愛かった。 ◇ ◆ 「…気持ち良かったぁぁ」 グッタリと寝そべる歩の体を簡単に綺麗にしてやると、蕩けた声と表情でそう言われた。 「良かった。じゃあ俺シャワー浴びてくる」 「俺も行きたい…!」 「またイキたいの?何回イク気?」 「いやそっちのイクじゃないから!!!もうイカなくていい!!」 「分かってるよ、冗談言っただけ」 「…真顔だから分かんない!!」 結局動けない歩を置いて一人でシャワーを浴びに行くと何やら騒いでいる声が聞こえた。 シャワーから戻ると少し動けるようになった歩がスマホを俺に差し出した。 「連絡先。ちょーだい」 「ん」 スマホを開いてQRコードを表示させると、歩は嬉しそうに読み取ってタップしていた。 「颯って本名なの?」 「そうだよ」 「…この待受写真、綺麗」 「前に夕焼けと虹がコラボしてたから撮った。綺麗だよね」 「…俺もこれにしたい」 「いいけど、今の待受可愛いじゃん」 繋がった新しい友達をタップすると、空をバックに笑顔の歩が写っていた。 「…可愛い?」 「うん」 俺が肯定すると、パァッと嬉しそうに笑顔を見せた。え、何だこの子可愛い。 「……またいじめてね」 「うん。じゃ、俺帰るわ」 「え!?せめて俺が回復してからにしてよ!!ていうか泊まっていこう!お願い!疲れたから帰れない!!」 必死にしがみついてくるが、ホテルに泊まるのはあまり好きではないので無視してそそくさと帰る支度をすると待ってぇぇ!せめて一緒に出る!!と叫びながらシャワーを浴びに行った。 強気になったり甘えたり、コロコロと変わる表情は見ていて飽きない。 一応待っていてやると、安心したように帰り支度を始め、きゅっと手を繋いできた。 「…帰ろ、颯くん。お待たせ」 「うん」 会計を済ませて外へ出ても手を離す様子がないので、何だか離れ難くなり、誰も招き入れた事がない自宅へお持ち帰りした。 その時の歩の顔は今までないくらい素直な笑顔だった。 end.

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