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どちらの性質?②
拘束/玩具/連続絶頂/筆/スパンキング/前立腺責
攻→結城/視点
受→羽奏
◇ ◆
先端にはローターが付いたままなので、裏筋辺りに電マを近付けてみると、羽奏くんの絶叫にも近い叫び声が響いた。
「すごい震えてる!羽奏くん、見える?」
俺がそう言うも、当たり前だが、刺激が強すぎて返事をしてくれない。ローターの強さも上げてみるとビクンと背中をのけ反らせて白濁液を吐き出した。
電マやローターの振動もあり、俺の顔にまで飛んだそれはかなり量が多くて、さっきまで女の人とやってたなんて嘘みたい。
「羽奏くんさっき女の子としてたんだよね?イッてないの?すっごく量が出たけど!」
「や"ッ……おま、ざけ…なッ!離せ!離せクソ、がぁぁあ、あっ、い"ぁあ!!」
ローターも電マの振動も止めずに問いかけるとボロボロ泣きながら叫んでいて会話にならなかった。
「答える事が出来ないならまた口塞ぐよ?」
「い、っ"、て、なっい!イッてなぃぃっ、さいき、…っかの、じょとっしても…っ!完全、っに、勃たな…ッからァッ…あ、あ、…止め、て!ゆ、い、しっ、ろく、おねがっ」
バルーンギャグが苦しかったからか、塞ぐと伝えた途端に必死に言葉を伝えてくれたので、俺はニッコリと微笑みかけた。
「偉い。ちゃんと言えたね。今は完全に勃ってるけど何でだろうね?やっぱりするんじゃなくて、される側だったんだよ、羽奏くんは」
「ちが…っ!ちがぁぁっ…で、んまっ、やめ…!ろぉ、たっ、止めてっあ!----ッぐ、ぅぅぅ」
悔しそうに眉を顰めて俺を睨んだ直後、再度背中がのけ反ったかと思えば再び白濁液が吐き出された。先程とは違って量は少ないがまだまだ出そう。
「最後の一滴まで俺が出させてあげるから安心してよ」
鞄から取り出したベルトを羽奏くんの太腿へ巻き付け、一度ローターを外して先端に電マが当たる様に固定した。
「!?あ"…う、そッ…も…ムリムリムリムリムリ…あぁぁぁぁああああアアア!!」
達したばかりの先端なんて触れられるだけで辛いのに、こんな激しい動きをする電マはさぞかしきついだろう。俺もドSな風俗の男の子にされた時本気で腹が立った。
だが、する方に回るともっともっと苦しめたくて仕方ない。
可愛く泣き叫ぶ羽奏くんを見ながら、俺はやっと夢が叶い、素直な笑顔を向けた。
大学に入って一人暮らしを始めて声をかけてくれた羽奏くんは、女性関係にはだらしないが他はしっかりしていて、とても優しく世話を焼いてくれた。いつしかそんな彼の事が気になり始めたのは出会って数ヶ月が経った頃。
気になり始めてすぐ、彼の部屋から行為中の声が聞こえた時は発狂しそうになったが、女の子の声はやけに激しくて。
きっとドSな人なんだろうなと思った。羽奏くんに責められる自分を想像して俺がどれだけ興奮していたか、きっと彼は知らないだろう。その頃は自分がドMだと思っていたのでいつか責めてほしいと願っていたが、こんな形になるとは思わなかった。
どちらが攻めか受けかは置いておいて、彼と体を重ねるという夢が叶ってとても心が満たされた。
出来ればいつか身も心も全て手に入れたい。
「ビクビクして可愛いね。俺さ、家に居るとよく羽奏くんの部屋から女の人の絶頂が聞こえてきてたんだ。だからあんまり煩いと他の人に聞こえるかもよ?いいの?」
クスッと微笑んでそう言うと声を我慢するなんて出来るはずないのにぎゅっと唇を噛んで必死に堪えている。
「…聞かれたら恥ずかしいね?どうする?またこれ、つける?それとも俺がキスして塞いであげようか?」
先程まで咥えさせていたバルーンギャグを見せつけると、苦しそうにしながらもコクコクと頷いた。
「どっちがいい?ちゃんと言おうね」
「そ、れ…ほし…っい"!?ぁぁあアアア!!ひ、やめッッ、イ、くっ、ゆ、い、しろく…んっ!」
口を開いた瞬間に固定した電マをグリグリと動かしてやると悲鳴を上げてまた絶頂していた。勿論声も我慢出来てなくて思いっきりデカい声が響く。多分声も高いからいつもの女の子と間違えられると思うので今更気にしなくてもいいだろうとは思うが、やはり本人はかなり気にしている様でいやいやとポロポロ泣きながら首を振っている。
「あ"、あ、あっ、…イク…!だめ、むりィィィッ」
ビクビク跳ねて何度目かの絶頂を迎えた頃にはもう出るものないのか虚しく先端がパクパクと痙攣するだけになった。
「あはは、もう出ない?それともこうやったら搾り出るかな?」
電マを一度止め取り外してグリグリと二つの膨らみを握り締めて搾り出すように扱いてみるとかなり少量だが溢れ出た。
「いああああァァァァあっ!!」
「すごいすごい、まだ何とか出るよ?」
同じ様に繰り返すと絶叫と共に激しい抵抗が見られた。
「あ"…ッ、ひ…う"、やッ、~~---っっ」
何度か続けていると目の焦点が合わなくなり、抵抗の力も弱くなりガクリと力尽きた様に脱力した。
「あはは、大丈夫?まだ寝ちゃダメだからねー?」
パンッと乾いた音を立てて体を平手打ちしてやると少しだけこちらを見てくれた。もう強気な部分もなく、涙と涎を垂らしながら弱々しく"やめて"と呟いた声が聞こえた。
「…もう限界?残念、無抵抗の人をいじめる趣味はないから少し寝てていいよ」
最後に電マのスイッチを入れてグリグリと先端を刺激してやると、最後に弱々しい叫び声が響いて絶頂すると、羽奏くんはガクリと力尽きて気を失ってしまった。
下半身はピクピクと痙攣し、たくさんの欲で汚れていてとてもいやらしい。今すぐにでも繋がりたいが流石に無理をさせ過ぎたので体を綺麗にしてやり、拘束を全て解いてやった。
勿論解放する目的ではないけれど。
◇ ◆
「ん………」
数時間が経った頃、可愛らしい声と共にギシッとベッドが軋む音が聞こえた。
「おはよ、羽奏くん」
「!?おま…!ぶっころ……は?何、っ」
拳を振り上げようとしたのかガチャンと手枷が音を立てると焦った様にジタバタ暴れ出した。今度はうつ伏せにして拘束してみた。足は今後のために拘束はしていないが、暴れない様に体重をかけて動きは制限している。
「あはは、あんだけめちゃくちゃにしたけど抵抗の意思があるなんてすっごーい」
「…俺はやっぱりMじゃない。めちゃくちゃ嫌だった!お前もその気持ち分かんだろ!だからもうやめろ!」
「それなら萎えるはずなのにずっと勃ってたじゃないすか」
「そりゃあんだけあそこ触られたら勃つに決まってんだろ!あれはMとか関係ない!男だから!」
「ふぅん」
「は!?何すんだ!!」
腰を掴んで無理矢理上げさせて尻を突き出す形に持って行くと真っ赤になりながらフリフリと踊り出した。
「お尻振って誘ってる?」
「ンな訳ねーだろ!!離せ!」
尻を上げさせた状態にしたまま体で押さえつけると流石に恥ずかしいとのかやめろ!!と叫びながら尻を下げようと叫びまくる羽奏くん。
「あー可愛い。羽奏くんのお尻。可愛い穴まで見えてるよ?ほら、広げてあげる」
「んなぁぁぁあ!?お前ぇぇぇぇ!!調子乗んな!離せ!…まじでやめろ!」
ムニっと尻を掴んで一番恥ずかしい箇所を広げると身体中を熱くしてお尻を振り始めた。実際は隠そうとしているんだろうけど、俺にはダンスしている様にしか見えず、可愛くて堪らない。
俺が解放せずに尻を広げ続けていると諦めたのか枕に顔を埋めて羞恥に震えていた。
「可愛い、大人しくなったね。恥ずかしい?」
「当たり前だろ!!……すげー恥ずかしい……、見ないで……っ」
あ、やば。
耳まで真っ赤にして弱々しく涙声で呟く姿は異様に欲情した。
「可愛い、羽奏くん。最初はこの筆でお尻可愛がってあげるね。新しいから安心して」
「ば…っか、やめ…やめて、恥ずかしい、待てバカ…!」
相変わらずヒクヒクしている蕾に筆の毛先を当てるとビクッと跳ねて腰を引いた。それを阻止して押さえつけてクルクルと筆を滑らせるとムクムクと元気になってきた羽奏くんの股間。
「ねぇ、羽奏くん。お尻筆で擽られただけで勃ってるよ?これはMじゃ、」
「ない!!Mだからじゃない!!生理現象!」
「あは、はいはい」
「ふぅ……ん、なぁ、…すげー恥ずかしい…っ、入れていいから……それ、やめ…っ」
そりゃお尻をこんなにマジマジ見られたら恥ずかしいだろうなと思いながらもスルーして蕾をなぞりながら可愛く震えるお尻を指で優しく撫でた。
「ンン…!だめ、待って…くすぐったい…」
「鳥肌すご」
「ぅ…っ結城くん…!も、まじでやめろ…っ」
「その割に萎えないよね」
手を伸ばして未だに萎えていない自身を握ってやるとビクッと跳ねてベッドに顔を埋めてしまった。後ろから見える耳や首は真っ赤に染まっているのでつい笑みが漏れる。
「恥ずかしい事されて萎えないって、やっぱり羽奏くんはいじめられるのが興奮するドMなんだよ。そんな可愛い子にはこうしてあげる」
自身を片手で扱きながら、空いている手でパチンと尻を叩くと可愛らしい音が響くと共に、羽奏くんの背中が揺れた。
「あ…っ!」
「彼女さんにもしてたよね?スパンキングの音も聞こえてた気がしてさ。好きなのかなーと思って」
様子を見ながら乾いた音を立てて尻を叩くと、反抗の言葉はなくなり、代わりに自身が元気になり始めた。
(やば…本当に興奮してんじゃん。可愛い、この人)
「ふ…っ、…ぅ…あ、ぁ…!」
痛みを感じている様子はないので少しずつ強さを上げながら尻を叩くと自身を握った手には先走りが垂れ始めた。
「はは、やっば。…お尻叩かれて興奮しちゃった?」
「…っちが、お前が…!手で、触って、くるから…っそっちに、反応してるだけだ…!」
「あぁ、そっか。残念」
掴んでいた手を離して言い訳にした手コキをやめてやり、少し赤くなった尻を優しく撫でた。
「ン……っ」
「赤くなっちゃったね。それにしてもお尻小さくて可愛い」
「ふ…ぅぅ、触ん、な…って…」
ぎゅっとシーツを握り締めて震える背中が可愛くて、バチッと強めに尻を叩くと、より一層ビクンと跳ねてトロトロと先走りがシーツを汚した。
「今触ってないのにまた溢れてるよ?」
パチン、パンッ、と強弱を加えながら叩くと涙声の喘ぎ声が響く。それを暫く続け、気紛れに自身も扱いたりしているとポロポロ泣きながら訴えてきた。
「も…やめ、っ」
「叩かれて興奮したの認める?」
「認める…っ、だから、もう…!これ以上は…っ」
「ん、いい子。痛くなかった?」
「……痛くなかったぁ…」
「……何その声、可愛い」
あまりの可愛さに繋がりたい気持ちが高まり、鞄から取り出した最後の玩具を見せつけた。
「…何、それ」
「バイブだよ。安心して、さっき寝てる間にしっかりと解したから簡単に入ると思うよ」
ローションをたっぷり付けてバイブを当てがうと、何の問題もなく美味しそうに咥え込んでいった。
「!?んぁぁぁぁ…っっ」
ぎゅっとシーツを握る指に力がこもるとビクビクと震え出して枕に顔を埋めて声を上げる。
「ほら、すぐ入った。よく眠っててくれて良かったよ。痛い思いさせたくないから」
「勝手、に…!拡張してんな…ばかっ!」
枕から顔を離して思いっきり睨んでくるので、寝ている間の反応を見て見つけた前立腺を突いてやると激しくベッドが揺れた。
「~~~ッッ!?」
「ココ、どう?気持ち良い?」
「あ"ッ………」
グリグリと掻き回して動かすともう言葉が出ないのか体を震わせながらモゾモゾと動いていた。
「ねぇ、聞いてんだけど。気持ち良い?」
振動する様にバイブのスイッチを入れて更に刺激すると高い悲鳴が部屋に響いた。
「あっ、う"っ、ぅあッ、や"ッ……」
面白い程に反応している様子を見ながらバイブを固定してやり、バチンと尻を叩くと痙攣を起こして絶頂した。
「…あは、お尻叩かれてイッた?かーわいい」
長い時間バイブの強度を上げながら尻を叩いたり揶揄ったりしていると、またボロボロ号泣して悶え始めた。
中でイクのは、前でイク時とは全く違う深い絶頂になるのでキツイ。実際に体験したからこそ分かる。
一切バイブを止めずにイカせ続けると何度も絶叫し、枕もシーツも汗や先走りでびっしゃりと湿っていた。
「可愛い」
「ゆ、…っし、くんっ」
「なーに」
「おも、ちゃっ……や"っ………!おま、いれっ」
「ん?何て?」
"お前の入れて"と聞こえたので不思議に思い、バイブの振動を止めて聞き返すと、もういつもの表情はなくかなり出来上がった妖艶な顔で見つめてきた。
「…入れてぇ……」
「何を?」
「結城くんの……っ、気持ち、いっ、もっと、奥…してぇぇ………」
「……やっば」
まさか本当におねだりするまで堕ちるとは思わず不意を突かれた。
「いいよ、俺も限界だし」
バイブを抜き去り、ゴムを着けて解されたそこへ挿入すると、中は思っている以上に熱くて離さないと言わんばかりに吸い付いてくる。
(やば…即イキしそ…)
「ふぁぁっ……き、もち"いいっっ、」
「そりゃ良かった」
腰を掴んで奥へ届く様に打ち付けるとビクンと背中を反らして絶叫をしている声が響く。キンとくる様なきつめの声だがそんなの気にする余裕もない位に興奮する。
「ちょ…イッたの?締め付けすごい…っ」
「も、とっ、もっと奥がいい…っ、もっと、!!」
「るさいなぁ…っもっと奥にしてあげたいけどこれで俺のも限界なの、我慢してよ」
激しい音を立てて腰を打ち付けると、何度もイッているのか締めつける頻度が早くなってきた。
「やば…イキすぎだって、凄いね、初めてなのに…」
そこからは少しでも早く気持ち良くなってほしくて必死に堪えながら腰を動かし続けたが、流石に何度も強い締め付けを受けると我慢出来なくて。
「あー…イク、羽奏くん」
「うんっ、…うんっ、」
肯定の言葉を聞いてゴムの中へ欲を吐き出すと、今まで相当我慢したからか中々止まってくれなくて。
「……ん、はぁ~……」
全て搾り取られたんじゃないかと言わんばかりに吐き出すと、力無く自身を引き抜いて羽奏くんの隣へ寝転んだ。
きっと正気に戻れば絶交され、二度も話す事もないだろう。
涙でぐちゃぐちゃになった羽奏くんの頬を撫でると、フニャッとブサイクな笑顔が向けられた。いつも可愛らしく整った顔なんて面影もないけど、その表情が今まで見た中で一番可愛いと思うなんて。
「結城くん…」
「なーに」
「気持ち良かったぁ…」
フニャフニャな笑顔でそう呟いた羽奏くんはクタリと力尽き、その後すぐにスースーと可愛い寝息が聞こえた。
「…可愛すぎ」
くしゃっと頭を撫でた後、気怠い体を起こして全ての拘束を解いて羽奏くんの体や部屋を綺麗にした後、俺は自分の部屋へ戻った。
◇ ◆
ピンポンと呼び鈴が鳴ったのはそれから数時間が経った頃。扉を開けて来客者を確認すると、無表情の羽奏くんが立っていた。
「おい強姦魔」
「……」
「お前、起きた時に一人だった俺の気持ち考えろよ」
「…は?」
「めちゃくちゃ虚しかったんだけど。お前さぁ。試した後に自分がMじゃなくSだったって気付いたっつってたろ。それが俺にも起こると思ったから試したんじゃねーの?」
「…何?どゆ事」
「俺、お前に散々いじめられてMだったって気付いたって事。普通それを確認してから部屋に帰るべきじゃねーの?」
「え、羽奏くんMなの?」
「うん。普通に最高だった」
嫌がっていたはずなのに、と羽奏くんの発言に目を見開くと、グイッと服を引っ張られて頬へキスされた。
「だから責任持って俺の面倒見ろよ。今まで散々見てやったんだからさ。んじゃまたな」
俺が驚いて目を丸くしていたからか、満足気な顔をして羽奏くんは部屋へ戻り、俺は一人玄関の前で立ち尽くした。
俺が持っていた玩具とは別の玩具を購入した羽奏くんが部屋を訊ねてきたのは数日後のお話し。
end.
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