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悪行も程々に。①
複数/擽り/拘束/耳かき
攻→複数
受→リーダー格の男の子/視点
◇ ◆
「今日も大量だな」
「うん、お疲れ。はいこれみんなで半分ね」
「サンキュー」
高校で悪い奴らとつるむようになってハマった遊び。
それは犯罪だった。良さそうな奴を見つけては脅して金を巻き上げる。
たまたま休日に友達と街を歩いている時に、俺が「あの人お金持ってそうだね」と呟いたらそういう流れになった。
俺の見る目は正しいようで、抵抗もなくいつも上手く行く。それに満足して友達は俺に次のターゲットは誰がいいかと訊ねてくるようになった。
もちろん制服を着ていたらマズいのでする時は必ず動きやすい私服に着替えて、帽子やマスクをし、軽く変装してから行う。
そんな日々が続いていたある日、一人での帰り道でそれは起こった。
「俺のこと覚えてる?」
「いえ、知りません」
背の高い男が話しかけてきた。かなり険しい表情をしていたので今までの被害者の一人なのかもしれないが、俺は基本後ろで見ているだけなので平気だと鷹を括っていた。
一番卑怯な奴だと自覚しているが、自分では正直何も出来ない。人より小柄な俺は大人には敵わないから、指示しかしていなかった。
「そう。ちょっときてくれる?」
「急いでるんで無理です」
少しだけ危機感を覚えたので、俺は思いっきり走って逃げた。今は制服だし、一人だし、何かあればマズい。足だけは速いのでそれを活かして必死に逃げたが、目の前に現れた複数の男達にぶつかり、捕まえられた。
「離せって。…っん?…んぅ…」
羽交い締めにされ、口元にタオルのようなものを当てられると、俺は意識を失った。
◇ ◆
目が覚めた時には薄暗い部屋に居た。
大層立派な拘束具に、座った状態で拘束されている事に気付いた俺は冷や汗が止まらなかった。
混乱してパニックになっていると、俺に声をかけてきた背の高い男が近くにおり、黒い笑みを浮かべて話しかけてきた。
「おはよう、何でこんなことされてるか分かってる?」
「分かりません」
「…ここにいる人達は、君らのグループにお金を取られた集まりだよ」
「…」
やっぱりそうか。分かってたけど、何故俺を特定出来たのかが分からない。
「仕返しするために何ヶ月もずっと君達を見張らせてもらってた。君が指示役なのも、高校名も、全部分かってる」
「はぁ…。んで?金返せばいいのかよ」
「お金はもういいよ。それよりたっぷり反省してもらおうと思って」
「反省しました。本当に申し訳ないです。許して下さい」
サラリと謝罪文を述べると、相手の男の顔は明らかに引き攣った。
「そんな感情こもってない謝罪ある?まぁ…本気で反省するまでやめないからね」
グッと顔を固定され、無理矢理口を開けさせられると何かが詰め込まれた。
「んっ」
喋れないように付けられたそれは小さなギャグボール。これじゃ仮に反省しても何も言えない。俺は男を睨みつけた。
「ちょっと苦しい思い、させてあげるよ」
「…?」
男がそういうと、後ろで待機していた複数の男たちが動き出す。次の瞬間、俺の抵抗により拘束具がガッシャンと大きな音を立てた。
「んッ!?……っんんん!!!」
後ろから脇腹、前に待機していた男には太腿をくすぐられた。こんな刺激、我慢出来るわけもない。
「結構効いてるみたいだね」
「んんぅっ!んっ!!んん!」
ガシャガシャと暴れてみても防御することも出来なくて、生理的な涙が溢れ出してボロボロとこぼれ落ちた。
「くすぐったい?」
「んっ、んん!」
コクコクと頷きやめてくれと目で訴える。
「そっかぁ、じゃあやりがいがあるね」
「んんんー!!!!」
「俺はここしてあげる」
俺の顔を見ながら腋に手を添えるとゆっくりと円を描くようになぞられた。
三箇所からの刺激に苦しさが増した。やばい。このまま続けられたらおかしくなる。
口に咥えさせられている所為で呼吸も苦しい。早く終われと強く願った。
「はい、ストップ。どうだった?」
唾液で濡れたボールギャグを外されると、ニヤニヤと笑う男達。空気を取り入れるのに必死な俺は何も言うことが出来なかった。
「はぁ…っけほっ、はぁ…」
「反省した?」
「もうやめろ…」
「うん、いいよ。許してあげる…なんて言うと思う?」
「っひ、!?やめっ!」
後ろにいる男がサワサワと脇腹をなぞると、ビクッと体が跳ねてしまう。
「あ、可愛い声。これ付けてない方がいいね」
「ひゃぁあはは、やめ…っ!」
昔から一度も誰かに体を触られた事すらなかった俺は、自分の体がこんな風に反応するなんて知らなかった。自分の意思とは関係なく笑わされるのは屈辱だし、何より恥ずかしい。
「顔真っ赤。可愛い顔してるのに勿体無い」
「…黙れ」
コンプレックスを指摘されキッと睨み付けた。
「そんな反抗的な君に、次はこれで遊んであげる」
男が取り出したのは耳かきだった。
耳かきの先端使ってカリカリと腋の窪みを刺激されると、先程よりも耐えられない刺激になった。
「ひゃァァァァ!!それっ、それ嫌だ!やめてっ」
「へぇ、君はこういう刺激の方が弱いんだね」
「いゃァァッ----!!本当無理っ!やめてっ……お願いっ!」
俺の反応を見て他の男達も耳かきを使ってコリコリと様々な場所を刺激する。手での刺激もくすぐったかったが、ツボを押されている感覚はどうしても我慢出来ない。
なりふり構わず泣きながら首を振って懇願するも、刺激が止まることはなかった。
「ひゃぁぁぁあっ無理無理無理っだめっ」
「俺達がやめてって言っても君たちはやめてくれなかっただろ?」
「ぁぁひゃぁぁああっ、なんでっ俺だけ…!」
「他の子達は強そうじゃん。君ならいけると思ってさ。ついでに可愛いし。反省次第では犯してあげるよ」
「へっ、んたい…っ死ね!」
「みんな、とりあえず慣れないように場所変えながら遊んであげて」
「ひゃぁぁぁぁ!!もぉっやめてっ」
ガシャガシャとなる拘束具。あまりに暴れるので少し手は痛いが、どうしても体が動いてしまう。長時間とも思える攻撃に、俺は精神的に追い詰められていった。
時間でいうと数分だが、俺の中では何時間とも思える耳かきの攻めは終わった。汗と涙で濡れた顔はとても気持ち悪い。
「…はぁ、もう…いいだろ、離せよ。みんなにも…っ、もうやめるよう言うから…」
「まだまだだよー?リーダー格の君が心から反省して、犯して下さいって言うまでやめるつもりはないよ?」
「…はぁ?言うわけねーだろ」
「じゃあ…またこれ、やる?」
耳かきを見せつけられると、それだけで体がビクッと反応してしまう。
「あはは、可愛い」
「…っ」
悔しいが、さっきの攻めはキツい。フィッと顔を背けるが、それを許さず顎を持たれると、無理矢理相手の顔を向けさせられる。
「ね、犯して下さいって言って?痛い思いはさせないから」
「………」
言ったら犯される。言わなかったらくすぐられる。どっちも嫌だが、それでこの地獄が終わるのならお尻の一つや二つ差し出してもいいのか。
「…っひゃぁぁ!!」
頭の中で悩んでいると、別の男にカリカリと足の裏を耳かきで刺激された。
「ひゃははははは!!」
耳かきの攻めの中では一番辛いかもしれない。足をバタつかせるも、ガッチリと固定されて動かせない。背中はのけ反り、笑いも止まらない。
「やめてぇっ!!やめてっやめっ!!」
「お、いいねぇ。いっぱい足可愛がってあげて。俺はこっち失礼するよ」
「ぁはははははっ!苦しいっ!死んじゃうっ!」
前から脇腹を揉まれるように触られ、息も苦しくなる。
「ひゃはははは!!!許してっ」
何箇所も同時に攻撃されると俺の精神も持たないわけで。泣きながら叫んだ。
「おっ、犯して…下さいっ!もうっ、やめて!!!」
これで終わる。そう思ったが、男達の攻撃は止まることはなかった。
「ひゃははははは!言ったっ、言ったのに…っ!!やめてぇぇぇ!!!」
泣き叫びながら訴えるが、男達はニヤニヤしながら俺の弱い箇所を攻め立てた。もう無理、限界だ。
息も苦しくなり、ふっと意識が飛びそうになった時、ピタリと刺激が止まる。
「楽にさせてあげないよ?」
「も…っほんとに…むりだって…」
「さっき犯してほしいって言ったね、それはまた次の機会にしてあげるよ。今日はずっと…これを繰り返してあげる」
「…っ?」
「たっぷり苦しんでね?」
意識がしっかりと戻ると、擽りが再開した。嫌だと体を捩って泣き叫んでも止まることのない攻めに、俺は絶望した。
「あぁぁぁ…ッッ、だめ!だめぇぇ…苦しい…ッ許し、っごめっ離してお願いしま…っふぇっ…ぁぁ!」
「泣いたって許さないから」
ツツ、と腋の窪みを弄っていた耳かきがカリカリと胸の横を通って脇腹へ到達するとビクッと激しく体が跳ねた。
「ぅ…っ!?ぁぁぁああアアッ!!!!」
「お、肋骨辺りが弱い?」
「ひぁぁぁあははは!!、やめっそこっだめ、ゆるひて…っひぁぁぁぅぅあ…ッッ」
「すごい声だね」
ガクガク面白いほどに体が跳ねてボロボロ泣くと、男達はニヤニヤ笑って様々な箇所に触れた。
「さわっ、なぃでぇぇぇ…ッッむりっ、むりむりむりむりむり死んじゃう!!!!」
「今まで調子乗った顔で俺達の事見下ろしてバカにしてたとは思えないね。擽りで屈服するなんて、まだまだ子どもだね」
男の挑発にももう何も言い返せないくらいに辛い刺激。閉じることを忘れた口からは唾液が溢れ出て、何なら鼻水も垂れている。
ぐちゃぐちゃになった顔でやめてと懇願すると、一旦刺激が止まった。
「可愛いお口。…うわ、あっつ」
口の中へ指を入れられると、クチュっと俺の唾液で音を立てた。噛んでやる元気もない俺は泣きながら指の動きに顔を歪めた。
「こういう所もくすぐったいよ、君はどう?」
「んんぅぅぅ…っっ」
音を立てて触れられたのは上顎。触れられた瞬間くすぐったいとも気持ち良さとも取れる刺激が襲い、ぎゅっと目を閉じた。
「ふぁぁ…っんぅっ、ぁっ、…ぅぁ…」
「エッチな声」
力無く首を振り、指の動きから逃れようとしても解放してもらえるはずもなく、擦るように上顎を擽られた。
「さぁ、次は俺達の指で沢山いじめてあげる。君の弱点、たっぷり探そうか」
口から指が離されると、この言葉が合図となったのか、また複数の男達の指が俺の全身に当てがわれた。
「いやあぁァァ……もうっ、くすぐるのだけは…っ、やめて、ください…!!」
俺の悲痛な叫びが部屋に響いた直後、男達のゴツゴツとした指は動き出し、俺はただ叫びながら終わるのを願うしかなかった。
end.
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