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16 ホテルで玩具と小道具の特訓①

「電気消したいんだけど」 「外明るいから消してもあんまり意味ないよ」 上半身を全て脱がされた俺は顔を背けながらお願いするも、すぐに却下された。 「恥ずいって!」 「どうしたの?前は明るくてもいいって言ってたのに」 「あれはショーの後で気持ちが昂ってたのもあるし、恥ずかしがり屋な響くんがどんな反応するかを見たかったからで…昼間だし普通に恥ずかしい。だから電気消して」 「まぁ確かにあの時はお互い優勝して興奮してたもんね。ていうか俺別に恥ずかしがり屋ではないけどね」 「いや、めちゃくちゃ恥ずかしがり屋じゃん」 「俺をからかうのはナシね。余計いじめるよ?」 響くんは意地悪な表情で俺を見下ろすと、ベッドに装備されている手枷と俺の手首を繋ぎ止めた。 「あ…待って!消せってば!」 両手首を広げた状態で固定されると、バタバタと足を動かした。 「だからダメだってば」 カチャッと音が聞こえると、ベルトが外されてそのまま下着姿にされた。 響くんから貰った下着が姿を表すと、既にそこは主張しており、挙句恥ずかしいシミを作っていた。 「…っ」 「すごい。もう濡れてる、恥ずかしいの好きだった?」 「んな訳ねーだろ!!」 認めたくてなくてそう叫んでやると、響くんはニヤニヤと笑いながら俺を見下ろした。余裕がある態度に悔しさを感じて唇を噛み締めると、すぐに手が伸びてきた。 「詩、口噛んじゃダメ。痛いでしょ」 伸びてきた指が頬に添えられた後、軽いキスが贈られた。 「ん……」 触れるだけの子どもみたいな可愛いキスで欲情している自分は本当にらしくない。角度を変えて何度か唇を重ねた後、俺は蕩けた顔で響くんを見つめた。 「俺のキスでもそんな顔してくれるんだね」 「…下手すぎて逆に興奮する」 「ま、興奮してくれるならいいや。俺以外としないでね」 束縛されているみたいで何だか嬉しいなと感じていると、下着を取り払われた。 「…っ」 キスだけで完全に勃ち上がった自身が晒されると、響くんの顔を見る事が出来ずに顔を背けた。 「こっち見なよ」 顎を持たれて強制的に顔を見る様に命令されると、顔が赤く染まった。 「ばか!恥ずかしいんだよ!」 「知ってる。だからちゃんと照れてる顔見せて」 「…っ意地悪だな」 「そうかもね。じゃあ早速ローターから使っていこうか」 近くに準備していたローターを手に取ると、弱でスイッチを入れた。部屋に小さく響く振動音に、ゴクリと喉が鳴った。 「玩具とか久しぶり」 「前は結構使ってた?」 「うん。歴代の元彼達に散々使われた」 「元彼さん達はどんな攻め方してたの?好きな攻められ方とかある?」 「……ドSな奴だったから激しいのが多かった。実際昔はそういう人が好きだったからその時は何も思わなかったけど、初めて響くんに優しくされて、心から満たされた気持ちになれた。今日はレベル3に出る為の練習だから激しくしないと意味ないかもしれないけど、最初だけでも響くんの攻め方してほしい」 たった2回会っただけ。抱かれたのは1度しかないし、それでこんなに気持ちが動くとは思わなかった。 けど実際に動いてしまったのだから仕方ない。俺は真剣なトーンでそう伝えると、折角スイッチを入れたローターは切られて、部屋の中はシンとした。 「…ん、分かった。時間はたくさんあるから最初は俺の攻め方にする。その後はショーの為に少し激しくするけど疲れたら教えて。すぐやめるから」 響くんも真剣な声色でそう返してくれた。俺に覆い被さり、いつものキスが贈られた。 角度を変えて何度か触れ合うキスをした後、珍しく響くんの舌が入ってきた。相変わらず遠慮がちに入ってくる舌を迎え入れて絡めると、響くんも一生懸命動かしてくれた。 (…キス、本当に慣れてないんだな) からかうと拗ねてしまうので今日はもうその類の言葉は伝えない様にするが、ついそう思ってしまう。 舌を絡めたキスを続けていると、響くんの手が動き出し、ゆっくりと腰回りを撫で始めた。 肌を優しく撫でられると、自分でも驚く程に感度が上がる事を教えられた。 優しく動く指にピクリと体が反応を示すと、腰から脇腹へ上がっていき、この前のショーで激しく乱れた胸の横辺りをなぞられた。 「んぐ……っ、」 自分の口からは色気とは程遠い声が出たが、響くんはキスをやめる事も、指を動かすのもやめてくれない。 前とは違い触れるか触れないかのソフトタッチな指の動きにゾクゾクと背筋が震え、完全に快感だけを生み出してくる。 舌を絡めたまま優しく両サイドから擽る様に撫でられるとビクッと腰が浮いた。 「んん…っ、ぅ…、ん…!」 「これ嫌?」 唇が離れてそう問われると、俺は既に蕩けており、フルフルと力無く首を横へ振った。 「気持ち良い……もっと、して…キスもしてて、」 「…可愛い、分かった」 少し頬を染めた響くんがクスッと笑うと、またキスをしてくれた。ゆっくりと入ってくる舌は、口内を探る様に動き出した。 「ふ……ぅ、」 舌が上顎を掠めると、気持ち良くてゾクゾクした快感が襲う。 「んっ!?…ん、」 初めて響くんのキスで気持ち良いと感じると、体がビクビクと反応してしまい、熱い吐息が漏れた。執拗に上顎ばかり責められるとだんだんと焦ったさを感じる様になり、響くんの体に自身を擦り付けた。 「さわ、…って」 唇が離れた時にそうおねだりすると、優しかった笑顔に少しだけ黒い笑みが混ざる。 「まだダメ。後でいっぱいいじめてあげるから、まずは上半身からね」 →

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